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選手インタビュー

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選手インタビュー vol.4 竹山 浩史2009年11月 9日

キヤノン ラグビー フットボール クラブ 選手インタビュー
vol.4 竹山 浩史(たけやま ひろし) 『たくさんの人に出会えるという魅力』


◆部員3名の高校ラグビー部

――出身は?

鹿児島の奄美大島という島です。離島なので小さい島と思われがちですが、日本の島の中では(沖縄本島、佐渡島に次いで)3番目に大きい島です。島には大学に入学するまでいました。

――兄弟はいますか?

4人兄弟で僕が一番下です。

竹山選手

――ラグビーはいつごろから始めたんですか?

高校からです。兄弟全員が剣道をやっていたので、小・中校時代は剣道一本でした。高校でも剣道部に入ろうと思っていたんですが、仲の良い友達や先輩がラグビーをやっていたので、他のスポーツにも興味があったということもあり、ラグビー部に入りました。

――個人競技の剣道と団体競技のラグビーでは戸惑いはありませんでしたか?

ラグビー自体の知識もなく、奄美でも盛んなスポーツではなかったんですが、一番上の兄がラグビーをしていて、僕が高2の時に今キヤノンのチームメイトである今村さんと同じチーム(関東学院大学)で大学選手権を優勝した試合を見て、ラグビーにのめりこんでいきました。

竹山選手

――高校時代はラグビーは楽しかったですか?

球技は苦手なんですが、ラグビーはなぜか分かりませんがはまっていきました。球技なんですが、格闘技が好きなのでタックルなどのぶつかることが自分にマッチした感じですね。

――大島高校ラグビーは強いチームだったんですか?

全然強くなかったです。形だけの顧問はいたんですが指導者はいなかったです。隣の高校には本土からラグビーの経験のある先生が赴任していたので、隣の高校のラグビー部の先生に会いに行って「土日とか時間があったら指導してもらえませんか?」とお願いし、教えに来てもらっていました。

――ちなみに部員数は何名くらいだったんですか?

僕が高2でキャプテンになった時は、上の先輩がどっと抜けてしまい3名でした。それから徐々に部員を集めていって16~17人でやっていました。3年の時は20人くらいになり、リザーブがいるほどにはなりました。とは言っても他の部活をやっていた人に、インターハイの予選が終わった後に助っ人として手伝ってもらってた状態でした。

――大学でもラグビーを続けようとしたのは?

鹿児島選抜として試合をした時に佐賀工業高校の先生に見てもらったことがあって、兄貴がその先生と知り合いだったということもあり、関東学院大学に誘ってもらいました。

◆大学時代

――奄美大島を離れて大学のラグビー部に入った時はどうでしたか?

当時、花園で活躍していたスター選手がたくさんいたり、テレビで見ていた大学選手権で優勝した先輩などもいて、自分はまだラグビーの基礎もできていなかったので、とりあえず4年間は試合に出場できなくても辞めずに続けようと思いました。

竹山選手

――強豪校である大学での練習はハードだったのでないですか?

練習のほとんどが基礎練習の繰り返しで、他の選手は「また基礎かよ」とよく言っていたんですが、僕にはそういう基礎練習もほとんどやったことのない練習ばかりで新鮮でした。基礎ばっかりだったんですが面白かったですね。

――大学時代に印象に残っている試合は?

大学選手権で決勝で国立競技場で早稲田大学に勝った試合です。前評判では早稲田有利と言われていて、僕も試合前は勝てるという気持ちよりも不安が大きかったです。

――試合後には「奄美魂」と書いてあるTシャツを着てファンに挨拶していたそうですね

地元の知り合いとかもテレビを見ていたので、大好きな地元をアピールするために着ました。

竹山選手

――当時のポジションはどこですか?

フランカーです。大学で先生にハーフとウイングを教えてもらったおかげで、複数のポジションをやることによって、いろいろな動きができるようになりました。

――大学の時には7人制日本代表にも選ばれていますね

4年の時ですね。自分が日本代表に選ばれるとは想像もしていなかったです。もともと7人制は好きだったんですが、その日本代表にまさか自分が選ばれて海外に行くなんて、全く思ってなかったですね。
初めて世界大会の舞台に立ったワールドカップで、香港に行った時の試合も印象に残っています。大学選手権決勝に比べても、かなり面白かったですね。海外の有名な選手と試合が出来ることと、観客の声で審判の笛の音が聞こえないくらいの会場の雰囲気には興奮しました。

――7人制ラグビーがオリンピック種目にもなり、これから盛んになっていきそうですね

世界との差はありますが、7人制の面白いところは7分ハーフで試合時間が短いので、試合が後半までもつれることが多く、どちらが勝つか分からないところです。15人制に比べて日本代表でも強豪国に勝つチャンスは十分あると思います。またチャンスがあれば日本代表を目指してみたいです。

◆社会人時代~キヤノン

――大学卒業後はIBMに入社ですね

大学卒業後はラグビーを続ける気持ちはなく、留学したかったんですが、IBMから誘いの話があり兄貴に相談したところ、「社会人の経験をしてからでもやりたいことにチャレンジすることは遅くはない」ということを言われてIBMにお世話になることにしました。

――昨シーズンIBMでは試合に出場していたんですか?

トップリーグの試合には2、3試合には出場しましたが、ほとんどがサブの試合でした。 チーム内でいろいろとあり、うまく力を発揮できませんでした。

――IBMがトップリーグから降格となり、キヤノンへ移籍することに決めた理由は?

佐藤GMの話などから、将来的にトップリーグに昇格を目指しているということを聞いていましたし、同じ大学の今村さん、米元さん、立川さんなどがいて、チームが本気でトップリーグを目指して取り組んでいることを感じ、キヤノンでプレイすることにやりがいがありそうだと思い決めました。

竹山選手

――キヤノンに入部してまだ間もないですがチームの印象は?

当初は尊敬する選手や能力の高い選手がいるんで絶対リーグで上位にいけると思っていましたが、春の時点では練習試合で大敗することもありました。そこからやはり個々の力だけでは限界があるなとチーム全体が考え始め、敗戦を糧にチームがまとまってきていると思います。夏合宿でチームが1つになって、その後は試合する毎に、どんどんチームが良くなっているのを感じています。

――今シーズン竹山選手は開幕からフル出場ですが、試合中に意識していることはありますか?

プレー中はいろいろと考える選手ではないのですが、最近は声も出せるようになってきたかと思います。

――自分のプレーの評価は?

ぜんぜん力を出し切れていないですね。ボールをもらう機会が少ないというのもありますが、ウイングというポジションなので、トライを取ることやトライするためにゲインすることを意識しているんで、これからはもっと貪欲にやっていきたいですね。

竹山選手

――今改めて感じるラグビーの魅力は?

プレーをする楽しみはもちろんですが、それ以外にラグビーを通じていろいろな人に出会えることですね。大学でも部員が150人ほどいましたし、IBM、キヤノンでもいろいろな人に出会えて、知り合いになれる。北海道から沖縄まで知り合いができる。出会いが多いのが魅力ですね。

――今シーズンの個人とチームとしての目標は?

個人とチームとしての目標は同じで、残り全試合を全勝することです。既に上位チームに敗戦していますが、下馬評では格上と考えられていたチームと試合をして自分たちのプレーが通用すると実感したので、残り試合は全て勝ちたいです。他の選手も同じように感じていると思います。

――それではファンの皆さんにメッセージをお願いします

残り試合は全て勝ちたいと思いますし、キヤノンのラグビーは見ていて楽しいラグビーなので、会場で応援宜しくお願いします。