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キヤノン イーグルス 公式サイト|スタッフレポート

選手インタビュー

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選手インタビュー vol.26 田井中 啓彰2011年6月29日

キヤノン イーグルス 選手インタビュー
vol.26 田井中 啓彰『トップリーグ昇格の力になりたい』


◆キヤノンは楽しみなチーム

――体の調子はいかがですか?

前のチームのシーズンが終わって2カ月くらいオフシーズンだったのですが、今はだいぶ調子が戻ってきたと思います。

――初めての移籍で戸惑う部分はありませんでしたか?

それぞれのチームで持ち味が違うので、新しいことをやるということに楽しさを感じています。僕の経験を伝えることもありますし、最近は聞きに来てくれるので、それがチームとして良い方向に進めばいいと思います。

田井中 啓彰選手

――チームには慣れてきましたか?

合流が遅かったのでまだ完全ではありませんが、徐々に慣れてきています。大学や前のチームで一緒にプレーをしていた人もいるので、入りやすかったですね。

――オフの日はどう過ごしていますか?

オフの前の日は、竹山(浩史)と食事をしたりします。あとは新しい家に引っ越したので、買い物に行くことが多いですね。前のチームの時は一緒に移籍してきた山本さん(貢)と、家でバーベキューをしたりしていました。

――田井中選手はダーツをやられるそうですね

みんなでお酒を飲みながらできるので、大学時代から始めました。前のチームの時は周りにダーツをやる人がいたので、試合の前にリラックスするために、お酒は飲まずダーツだけをやりに行ったりしていました。

――昨年、キヤノンとの練習試合に出場されていましたが、その時はキヤノンというチームをどう感じましたか?

接戦でしたよね。予想していたよりもキヤノンが良いラグビーをして、こちらが受けてしまい、キヤノンが勢いに乗って接戦になったと思います。気持ちで勢いが変わるということは、それだけのスキルを元々持っているということだと思います。今年からは一緒にプレーできるので、本当に楽しみです。

◆選手から発言することが多くなり、チームが変わった

――強豪の三洋電機(現パナソニック)ワイルドナイツから移籍してきましたが、その強さは何だと思いますか?

誰が試合に出てもおかしくないくらい個々の意識とレベルが高いと思います。それとみんなが自分の役割を分かっていて、選手間のコミュニケーションも取れているので、チームとして同じ方向を向いていることだと思いますね。

――どのポジションも競争が激しいですよね

田井中 啓彰選手

最初はスタンドオフとしてチームに入りましたが、1年目の途中でフルバックを勧められました。それまでほとんどスタンドオフでプレーをしていたので、ポジションが変わることにすごく悩みました。ただ自分のプレーの幅を広げる意味でも、違うポジションでプレーすることも大事だと思いフルバックでプレーしたら、どんどん面白くなってきましたね。

――スタンドオフとフルバックで、それぞれの面白さはどこにありますか?

スタンドオフだとボールに触る回数も多く、自分の選択でプレーができる面白さがあり、フルバックはいちばん後ろから全体を見て、ボールの動きに合わせて動くことに面白さがあるので、どちらのポジションも違った面白さがあります。

――キックは得意ですか?

自信を持っているので、負けたくはないですね。

――前のチームには5シーズン在籍しましたが、その中で記憶に残っている試合はありますか?

1年目の時、リーグ戦最終戦の東芝に大差で負けてしまい、その試合に勝てばマイクロソフトカップ(現プレーオフトーナメント)に出場できたので、すごく悔しかったことを覚えています。

――2年目以降は毎年決勝戦に進んでいますが、チームが変わった要因は何だと思いますか?

選手から発言することが多くなったと思います。監督から指示されたことに対しても、疑問に思ったことはその場で聞くようになりましたし、ただやらされているだけじゃなく、納得してやるようになったことだと思います。

◆ラグビーは仲間作り

――ラグビーを始めたきっかけは何ですか?

小学1年生の時に、父親にいとこが通っていたラグビースクールに連れていかれてラグビーを始めました。実は瓜生さん(靖治)もそのラグビースクールの出身で、初めてラグビーをした時に、ぶつかって鼻血を出した記憶があります。

――他にスポーツをやったことはありますか?

小学校の時はラグビーの他にもバスケットとサッカーもやっていました。中学ではラグビーが土日だけだったので、平日は学校の陸上部に入っていました。

田井中 啓彰選手
大学時代(右端が田井中選手。左上は池澤副務)

――いろいろスポーツを経験された中でもラグビーがいちばん面白いと思いましたか?

ラグビー自体は面白いと思いましたが、練習はつらいし土日に友達と遊べなかったので、何回も辞めようと思いましたね(笑)。ただ進学するタイミングごとに続ける選択をしてきて、今まで続けてきました。

――どういう思いで続ける選択をしたのですか?

中学では、周りの友達がみんな続けるからという理由で続けました。高校はラグビー部のない高校に進学しようとしましたが、全部受験に失敗してしまい、スポーツ推薦で北九州高校に入りました。スポーツ推薦で高校に入ったので、ラグビーをやるしかなかったですね(笑)。そして高校でラグビーは辞めようと思っていたところ、監督から大学でも続けた方が良いと言われて、関東学院大学に進学しました。いま思うと続ける運命だったと思いますね。それにいまはラグビーで生活しているので、ラグビーを続けるよう勧めて頂いた方たちに感謝しなければいけないと思っています。

――ラグビーが面白いと感じたのはいつ頃ですか?

本当にラグビーが好きになったのが大学の時です。周りのレベルも高く、チーム内での競争が激しくて、その中で試合に出ることができたことを面白いと感じました。いま思うとラグビーをやっている人同士だと他の友達とは違う感覚があって、それが魅力でもあると思います。大学の監督にラグビーは仲間作りと言われたことがありますが、本当にその通りだと思いますね。

◆多くの人にラグビーを見て欲しい

――キヤノンへの移籍を決めたきっかけは何ですか?

もう1年続けるか、移籍しようかと昨シーズンが始まる前から考えていました。昨シーズンは2、3試合しか出場できず、トップリーグで優勝しても、どこか喜べない部分がありました。そんな時にキヤノンから声を掛けてもらい、移籍することを決めました。

――トップリーグのチームと比べて、いまキヤノンにもっと必要なことは何だと思いますか?

田井中 啓彰選手

個人の身体能力は高いしスキルもあると思うので、あとはもっとコミュニケーションを多く取れば、さらに楽しみなチームになっていくと思います。

――いま目標としていることは何ですか?

どういった形であれトップリーグに昇格したいですね。そのために声を掛けてもらったと思っているので、力になりたいと思います。あと年齢的に中堅ですので、若手とベテランの繋ぎ役として、チームがさらに良い方向に進んでいくようにしていきたいですね。

――ラグビーを見る上で、どういうところを見るともっと面白くなると思いますか?

最初はルールなど分からなくても、人がぶつかり合って、それで会場が盛り上がる雰囲気を味わうだけでも楽しめると思います。そしてルールが分かると、さらにラグビーが楽しくなるので、多くの人にラグビーを見てほしいと思います。

――より多くの人にラグビーを見に来てもらうために、どんな活動をしていきたいと思いますか?

前のチームにいた時は、横浜のラグビースクールで定期的にタグラグビーを教えていましたし、ザスパ草津(サッカーチーム)や富士重工の野球部と一緒に、子どもたちにスポーツを教えるイベントなどもしていました。それに何と言っても地元の方々の応援が力になるので、キヤノンでも普及活動に積極的に取り組んでいきたいと思っています。

田井中 啓彰選手