MATCH試合

2015.01.25 sun 1月25日(日)

2015.01.25
横浜キヤノン
イーグルス
横浜キヤノンイーグルス
10
FULL
TIME
14
NECグリーンロケッツ
NECグリーンロケッツ
横浜E
1月25日(日) 近鉄花園ラグビー場
1月25日(日) 花園
NEC

試合概要

キックオフ日時2015.01.25 (日) 12:00
試合会場近鉄花園ラグビー場
所在地大阪府

試合記録

横浜キヤノンイーグルス
横浜E
NECグリーンロケッツ
NEC
10 0 前半 11 14
10 後半 3
前半 後半
0 2
0 0
0 0
0 0
0 0
2 T 1
0 G 0
0 PT 0
0 PG 3
0 DG 0
前半 後半
1 0
0 0
0 0
2 1
0 0

メンバー

選手名 No. POS. No. 選手名
菅原崇聖 1 PR 1 瀧澤直
庭井祐輔 2 HO 2 臼井陽亮
城彰(FWリーダー) 3 PR 3 田中光
日高駿 4 LO 4 小野寺優太
宇佐美和彦 5 LO 5 村田毅
レイルアマーフィー 6 FL 6 細田佳也
カール・ロウ 7 FL 7 ニリ・ラトゥ
菊谷崇 8 NO.8 8 ガレス・デルヴ
福居武 9 SH 9 茂野海人
カラム・ブルース 10 SO 10 ウェブ将武
原田季郎 11 WTB 11 窪田幸一郎
三友良平 12 CTB 12 田村優
ティム・ベネット 13 CTB 13 釜池真道
和田拓(キャプテン) 14 WTB 14 宮前勇規
森谷直貴 15 FB 15 吉廣広征
山本貢 16 R 16 川村慎
上田聖 17 R 17 猪瀬佑太
山路泰生 18 R 18 土井貴弘
芦谷勇帆 19 R 19 権丈太郎
嶋田直人 20 R 20 日高健
天野寿紀 21 R 21 櫻井朋広
藤近紘二郎 22 R 22 森田洋介
マイケル・ボンド 23 R 23 ニール・ブリュー

前半の失点が響き、NECグリーンロケッツに4点差で惜敗
今季もワイルドカードトーナメントを突破できず

日本選手権の出場をかけたワイルドカードトーナメント1回戦。相手は今シーズン、公式戦では初顔合わせとなるNECグリーンロケッツ(以下NEC)。
強力FWを中心とした破壊力抜群の攻撃は、一度火がつくと簡単には止められない。悲願の日本選手権出場を目指すキヤノンが、そんな強敵相手にどのような戦いをみせるのか? どちらにとっても負けられない一戦。花園ラグビー場は試合前から熱気に包まれていた。

序盤を支配したのはNECだった。相手の素早い、そして迫力のある出足に圧倒された続けたキヤノン。堪え切れずに犯したペナルティや細かなミスをことごとく得点に結び付けられた。(0-11)。
しかし後半に入るや、キヤノンも徐々にペースをつかみ、14分にはNECゴール前のラックから出たボールを左に展開してマイケル・ボンドがこの日初トライ。(5-11)その後もキヤノンはボールを動かし続けたが、NECもしつこいディフェンスで抵抗し、簡単にゴールラインを割らせてくれなかった。5-14で迎えた終了間際にカラム・ブルースが意地のトライを奪ったが、時すでに遅し。トライ数ではNECを上回ったものの10-14の惜敗で今シーズンの幕を閉じた。

前半

開始直後から受け身に回る

試合開始からNECの早いディフェンスと、激しいブレイクダウンに圧倒され、自陣に釘付けになったキヤノン。前半6分に右サイドから、9分には正面からあっさりPKを決められ、嫌なムードが漂う。(0-6)「相手のやってくることはある程度わかっていたんですが、その圧力が思ったより激しかったですね。特に、マークしていた外国人選手だけでなく、チーム一丸となって圧力をかけられたため、ついつい受けに回ってしまいました。」(HO庭井選手)

(左)チームを牽引したベネット、菊谷 (中)激しいブレイクダウンの攻防 (右)ディフェンスラインを突破する原田

NECに比べがむしゃらさが足りなかったキヤノン

キヤノンもNECの早い仕掛けに手をこまねいていたわけではない。和田キャプテンを中心に必死に修正を図ろうとした。しかし、NECの勢いはいっこうに衰えず。「今思うと、ちょっときれいに戦い過ぎたのかもしれません。もっとがむしゃらに戦っていれば、前半が終わるまでに局面を打開できたかもしれない」(HO庭井選手)
21分には、ゴール前のスクラムからFWになだれ込まれてトライを奪われ、0-11に(ゴール不成功)。前半が半分を過ぎた時点でも、キヤノンはただの一度も相手陣内でアタックをさせてもらっていなかった。結局、チャンスらしいチャンスと言えば、40分に得た、ゴール右サイド30m地点からのPKのみ(不成功)。
ただ、この時点で、チームに焦りはなかったとNo.8の菊谷選手は言う。「攻め続けられたわりには0-11と点差があまりなかったですからね。11点ぐらいならいつでも取り返せる。ボク自身はそんなに悲観はしていなかったし、みんなも『まだまだ行ける』という気持ちだったと思いますよ。」

後半

後半はリズムに乗るも、相手を崩し切れず

ハーフタイムでは、「どこでアタックを仕掛けていくかを徹底した」という永友監督。その指示が功を奏したのか、後半は完全にキヤノンのリズム。NECのディフェンスも必死の抵抗をみせたので簡単に点を取ることはできなかったが、14分には相手陣内でFWが押し込み、ラックから左に展開してマイケル・ボンドが抜け出しトライ。(5-11)ゴールはならなかったがNECをじわりと追い詰める。
その後、NECの足が止まってきたこともあり、キヤノン優勢で試合が進むが、キヤノンが21分、自陣20m、ゴールほぼ正面のところでオフサイドの反則。ここぞという時には全員でプレッシャーをかけて来るNECをほめるべきなのかもしれないが、またしてもやってはいけない場所で反則を犯し、点数以上に大きな3点を奪われた。(5-14)
残り20分。ここからキヤノンが猛攻に出る。24分にはNECの選手がハイタックルでシンビン。数的優位にたった時点でフレッシュな選手を投入し、波状攻撃を仕掛けるが、肝心なところでミスを連発。ホーンが鳴る1分前、カラム・ブルースが左中間に飛び込んで10-14。(ゴール不成功)。ラストワンプレーにすべてをかけたが、力尽きてしまった。

(左)後半トライをあげたボンド (中)縦に走りこむ三友 (右)最後まで攻め続けた山本W

できるはずのことをできなかったのが敗因

「相手がどうのこうのというよりも、自分たちができることをきちんとやっていれば勝てた試合。どこかに油断があったのか、それとも相手の勢いにのまれたのかは分かりませんが、負けたのは完全に自分たちのせい。それだけに悔しさが募ります。」(PR菅原選手)そしてそれが、今の自分たちの弱点でもあると菅原選手は言う。「100%の力が出せなくても、試合が始まったら自分たちのできることをやり切るしかない。それができるかどうか。来シーズン自分自身はもちろん、チームとしてもそれがきちんとできるように強い覚悟を持って臨みたいと思います。」

コメント

カラム・ブルース選手【カラム・ブルース選手】 「今日の試合は、早い段階で相手に自信をつけさせてしまったのが大きな敗因。勝ちたいという気持ちが、向こうの方が少し上待っていたのかもしれません。もちろんキヤノンもスピリットを失わず、自分たちが持っている力を徐々に発揮して、後半は自分たちがやろうとしていたラグビーをやれたのですが、いかんせん一つひとつのプレーの精度が低く、ポイントで相手を上回るところまではいきませんでした。今シーズンは終わってしまいましたが、このチームは若い選手が多いのでキヤノンの成長はまだまだ続くと思います。」

これで今シーズンの公式戦が全て終了となりました。たくさんのご声援をいただき誠に有難うございました。
キヤノンイーグルスはさらなる高みを目指し、皆さんのご期待に沿えるチームになるように頑張ります。来シーズンのキヤノンイーグルスにご期待ください。

インタビュー

永友監督

「今日の試合に関しては、NECさんのディフェンス力を高く評価し、それに対してのプランも立てたわけですが、それが思い通りに進まなかった。そういう意味ではプランニングの失敗であり、選手には申し訳なかったと思っています。そんな中で、最後までトライを取りにいくという姿勢を貫き通してくれた選手たちは非常に立派でした。今日の敗戦を忘れることなく、これからもチャレンジを続けてほしいと思います。最後になりましたが、キヤノンイーグルスを応援してくれた皆さん、1年間、本当にありがとうございました。」


和田キャプテン

「今日は、予想以上に相手のプレッシャーがあった中で、みんなでコミュニケーションを取りながら修正を図ろうとしたのですが、それがなかなか上手くいかず、前半はまったく自分たちのプレーができませんでした。今日をもってシーズンは終わりとなりますが、この1年、スタッフ、選手ともども非常にハードワークをしてきたという思いがあり、ここまで戦えたことを誇りに思います。もちろん、まだまだ足りないところがたくさんあるので、来シーズンのためにも、今から準備を進めていきたいと思います。」