MATCH試合

2016.10.16 sun 10月16日(日)

2016.10.16
横浜キヤノン
イーグルス
横浜キヤノンイーグルス
25
FULL
TIME
44
神戸製鋼コベルコスティーラーズ
神戸製鋼コベルコスティーラーズ
横浜E
10月16日(日) 大分銀行ドーム
10月16日(日) 大銀ド
神戸製鋼

試合概要

キックオフ日時2016.10.16 (日) 13:00
試合会場大分銀行ドーム
所在地大分県

試合記録

横浜キヤノンイーグルス
横浜E
神戸製鋼コベルコスティーラーズ
神戸製鋼
25 13 前半 30 44
12 後半 14
前半 後半
1 2
1 1
0 0
2 0
0 0
3 T 6
2 G 4
0 PT 0
2 PG 2
0 DG 0
前半 後半
4 2
2 2
0 0
2 0
0 0

メンバー

選手名 No. POS. No. 選手名
東恩納寛太 1 PR 1 平島久照
庭井祐輔(キャプテン) 2 HO 2 木津武士
山路泰生 3 PR 3 山下裕史
アニセサムエラ 4 LO 4 清水佑
宇佐美和彦 5 LO 5 張碩煥
杉永亮太 6 FL 6 安井龍太
嶋田直人 7 FL 7 橋本大輝
アダム・トムソン 8 NO.8 8 谷口到
天野寿紀 9 SH 9 アンドリュー・エリス
野口裕也 10 SO 10 イーリニコラス
原田季郎 11 WTB 11 山下楽平
藤近紘二郎 12 CTB 12 山中亮平
マイケル・ボンド 13 CTB 13 ジャック・フーリー
森谷直貴 14 WTB 14 アンダーソンフレイザー
ウィリー・ルルー 15 FB 15 コディ・レイ
金子大介 16 R 16 金井健雄
菅原崇聖 17 R 17 山崎基生
レイルアマーフィー 18 R 18 山内雅延
菊谷崇 19 R 19 鈴木敬弘
コーリー・トーマス 20 R 20 西林宏祐
髙城良太 21 R 21 佐藤貴志
林大成 22 R 22 今村雄太
小野澤宏時 23 R 23 トニシオ・バイフ

神戸製鋼の上手さに翻弄されたイーグルス。最後まであきらめない姿勢をみせたが5敗目を喫す

今シーズンの第7戦は、イーグルスにとっては第2のホームタウン「大分」での開催。相手は昨シーズン、18-23という1トライ差で敗れた神戸製鋼コベルコスティーラーズ(以下神戸製鋼)。地元での勝利と雪辱を期したイーグルスの戦いは、10,514人が詰めかけた大分銀行ドームにおいて、13時ちょうどにスタートした。
前半は神戸製鋼にゲームを支配されたイーグルス。3分にトライ(ゴール成功で7点)、8分にPGで3点を奪われるなど、開始早々10点のハンディキャップを背負う。その後も神戸製鋼の流れを断ち切れず、前半だけで4トライ(2ゴール)、2PGで30点を奪われた。イーグルスも1トライ、1ゴール、2PGで13点を奪うも、前半は17点差での折り返しとなった。
後半は、開始早々トライを奪うなどイーグルスの時間帯も多く、2トライ1ゴールを奪ったが、神戸製鋼にも2トライ2ゴールを奪われ、結局前半の得点差を埋めることができず。大分での勝利が続いていたイーグルスであったが、今回は勝利を飾ることはできなかった。

前半

試合の“入り”に失敗。序盤は完全な神戸製鋼ペース

ここ2試合、試合の入りが良かったイーグルスだが、この日は4分に先制点を許す。相手ボールのラインアウトからのサインプレーでラインブレイクされ、最後は14番に飛び込まれてトライを奪われる(ゴール成功で0-7)。さらにその4分後、正面やや左からのPGを決められて10点差をつけられた。イーグルスも10分にWTB森谷直貴が右45度からのPGを決めるが、その2分後にトライを奪われ3-15に。21分には森谷がゴールやや右からのPGを決めるが、23分にPG(この時のプレーでFBウィリー・ルルーがシンビン)、その直後の25分にトライを奪われるなど立て続けに失点し、6-25と19点差をつけられた。

この日も詰め寄っては引き離されの繰り返し

この日、イーグルスの初トライが生まれたのは27分。相手陣22m付近からの攻撃で、SH天野寿紀がディフェンスの裏にキック。そのボールに素早く反応したFL杉永亮太が後ろにボールをはたき、杉永とともに飛び出したFL嶋田直人が見事にキャッチしてそのままゴールに持ち込んだ。ゴールキックも決まって13-25。ようやく反撃開始。そう思った矢先の33分、神戸製鋼に自陣でフェーズを重ねられてトライを許し、17点差と再び点差を広げられてしまった。

後半

後半は先制し、再び12点差に詰め寄るも…

後半から1番(PR)に菅原崇聖、3番(PR)にレイルア マーフィーを投入。フレッシュな戦力で神戸製鋼のFWに圧力をかける作戦に出たが、「サッカー用の芝なのか芝が根付いておらず、足元が滑る」こともあって、前半同様、思い通りに押すことができない。それでもルルーのカウンターアタックから、チャンスをつかみ、フェーズを重ねた後、この日、CTBに入っていたマイケル・ボンドが右スミに飛び込んでトライ。ゴールは失敗したものの、再び12点差に詰め寄った。
しかし、今季の負けパターンになりつつある、「取ったあとの失点」がこの日も防げなかった。決して長い時間攻められていたわけではなかったのだが、14分、スイッチが入ったかのように攻めてきた神戸製鋼の攻撃にあっさりとトライを許し、その差は19点に広がった。

最後まで戦う姿勢を失わなかったのはせめてもの救い

1万人を超える大観衆の中で、簡単にあきらめるわけにはいかないイーグルスは、28分頃から相手陣深くに攻め込み、得意のスクラムを織り交ぜながら何度も神戸製鋼のゴールラインに迫る。しかし、時間を巧みに使いながら反撃をかわす神戸製鋼の上手さになかなか点を奪うことはできない。
しかし、この日のイーグルスを褒めるとすれば、そんな状況の中でもあきらめなかったこと。残り時間が10分を切って敗色濃厚になってもイーグルスは攻め続け、38分にはルルーが相手ディフェンスを引きつけてWTB小野澤宏時にパス。そのまま小野澤は約50mが走り切ってトライ、25-37にした。
40分を告げるホーンがなった後も、3トライ差以上に与えられるボーナス点狙いの神戸製鋼の猛攻を防ぎきれず、1トライ1ゴールを許した。最終的には25-44と点差を広げられたが、最後まで気迫を失わなかったイーグルス。この戦う姿勢はこれからの試合に生きてくるはずだ。

次戦は10月22日、イーグルスのホームグラウンド「キヤノンスポーツパーク」のある町田市にある町田市立野津田公園陸上競技場でパナソニック ワイルドナイツと対戦します。「Beat Panasonic」を掲げた今シーズン、ここまで苦戦を強いられているだけに、この一戦だけは落とすわけにはいかないイーグルス。ぜひ会場に足をお運びいただき、熱い応援をよろしくお願いいたします。

インタビュー

●途中出場ながら、インパクトのあるプレーを披露したPR菅原崇聖

「個人的には久しぶりに長い時間プレー(後半40分間)でき、嬉しかったです。グラウンドに出た時も、『やってやろう』という気持ちがみなぎっていました。久々なので、チームとフィットしないところがあり、その分、少しチグハグなプレーもありましたが、自分らしい思い切ったプレーをしようと心がけました。次にチャンスをもらった時は、もっとチームに貢献できるようにしたいです。」


●東芝戦以来の登場となったHO金子大介

「ピッチに入った時、まだ試合時間が20分前後あったので、まずはチームを落ち着かせようと思ったのですが、なかなか思うようにいきませんでした。入ったからには何らかの結果を残したかったんですが。試合全体としては、やはり前半の入りに尽きると思います。最初の8分で10点を取られ、結局その差を縮めることができず終盤まで来てしまった。僕自身、交代して入った直後のプレーでミスをしてしまったこともあり、今日は“入り”の大事さを改めて痛感しました。」


●後半36分からの出場ながら、今シーズン初トライをあげたWTB小野澤宏時

「トライを取ったことを喜んでもらえるのはありがたいです。しかしあそこでボールをもらえれば誰でも取れるトライでした。それよりもチームとして結果を残せなかったのが残念です。ただ、残り数分というところでも、攻撃するという姿勢、気持ちを形にできたのは良かったと思います。チームとしては、アタックにしろディフェンスにしろ、シンプルな形を追求していけたらいいと思っています。パニックになったときでも立ち返ることができるようなシンプルな形です。率先してそういう作業をしていきたいと考えています。」


●試合後、いつも以上に疲れた表情をしていたFL杉永亮太

「今日はディフェンスしかできませんでした。戻ってタックルの繰り返し。相手のSHの動きが、悔しいですがとても巧みで翻弄されっぱなしでした。刺さるようなタックルはほとんどできず、差し込まれることが多かったです。しっかり反省して、次に向けていい準備をしていきたいですね。」


インタビュー

永友監督

「九州地方を襲った震災、また阿蘇山の噴火などで大分も甚大な被害を受けたと伺っていますが、そんな中、この日のために素晴らしい準備をしてくださった関係者の皆様には本当に感謝しています。試合のほうですが、点数が示す通りの結果で、神戸製鋼さんの上手さにプレッシャーを受けてしまいました。相手の攻撃面に関してはある程度、予想はしていたのですが、それを防ぎきることができなかったことに、私自身も不甲斐なさを感じています。また、ラグビーに関する理解力という点でも、うちと神戸製鋼さんとの差が大きいことを痛感しました。ボールを持っていない選手の動き方など、見習うべき点は多々あったと思います。ディフェンス面でもやや受け身に回ってしまったところがありました。次戦は、今季の目標に『Beat Panasonic』を掲げたうちにとっては、最大の戦い。今日の問題点をしっかり修正し、次の試合に臨みたいと思います。」


庭井キャプテン

「今日は関係者のご尽力により、1万を超える観客の前でプレーできたことに喜びを感じると同時に、関係者の皆様には心からお礼を申し上げたいと思います。試合に関しては、アタックもディフェンスも神戸製鋼さんのプレッシャーを受けてしまい、思っていたラグビーができませんでした。たとえばディフェンスでは、前に出る守りをやるつもりだったのですが受けてしまったことで崩されてしまいました。また、アタックでもブレイクダウンで力負けしてしまい、準備してきた攻撃がほとんどできませんでした。ただ、スクラムに関しては、あまり言いたくはありませんが、芝の状態から押し込むことはできませんでしたが、組み勝っていた自信はあります。次戦はいよいよパナソニック戦。チームの状態は決して悪くないので、反省すべき点は反省して、貪欲に勝ちにいきたいと思います。」