2月2日(日)ワイルドカード近鉄ライナーズ戦の見どころ
ワイルドカードで対戦する近鉄ライナーズ(以下ライナーズ)は2ndステージグループBで2位の成績でした。グループBで1位のクボタスピアーズとは勝ち点で並び、得失点差で2位となっています。イーグルスは1stステージ、プールBでライナーズと対戦していますが、その時は18-17の僅差で勝利を収めました。2ndステージのライナーズは第4節のリコーブラックラムズに勝利し、第7節のNTT com.では圧勝しています。その戦いの根源は個人のフィジカルの強さとブレイクダウン(タックル後のボールの奪い合い)にあります。
注目は13フェアバンクスで彼の攻守でのワークレート*の高さ、また12吉川選手の地を這うような低いタックルがあげられます。FWはアグレッシブな動きとともにブレイクダウンで圧倒し、BKにタイミングの良いボールを供給します。
警戒しなくてはならない選手も多数くいますが、前述した選手に加えSHの9金哲元には要注意です。非常に攻撃的なSHでスペースがあると間髪いれずにアタックします。15高忠伸選手はFBのポジションから的確なキックと効果的なライン参加でチャンスを作り出します。
また、インパクトプレーヤー**として20ラディキ・サモ 選手は大きな体を駆使してペネトレイト***してきます。また23リコ・ギア選手はフィニッシャーとしてパワフルなランニングを見せてくるでしょう。
対するイーグルスは1stステージのように粘り強く戦うことが求められます。ディフェンスラインが破たんすると、簡単にトライを奪われることが予想されますので確実なラインディフェンスと素早いブレイクダウンへの働きかけが必要です。ボールが確保できればラック****サイドから多様な攻撃で仕掛けられます。
1菅原は薄い壁を狙いゲインを切ります。2山本はラインに参加してロングゲインが期待されます。FWではセットプレーからフィニッシュに持っていけるドライビングモール*****の成否もカギを握ります。
BKは10ブルースがゲームをコントロールし、相手の陣形を観て、的確な判断をします。
タイミングの良いパス、コントロールされたキックなどここ一番のプレーをしてくれます。
この試合、僅差の展開が予想されますので12三友のキックが勝敗を分ける可能性もあるでしょう。イーグルスは敵陣で試合を進め、ペナルティを得た場合確実に得点を重ねることが必要になります。
ワイルドカードはトーナメント戦のため敗戦すると、その時点でシーズン終了となるサドンデスの試合です。
次もイーグルスの雄姿を見るためには絶対に負けられない試合です。
絶大なる応援でフィフティーンの後押しをお願いします。
- *ワークレート:タックルに行く回数、バックアップに戻っている回数、ポイントに参加する回数、ターンオーバーする回数などが多い選手を「ワークレートが高い」と言われています。
- **インパクトプレーヤー:ゲーム展開が膠着状態になった時など、一人で局面を変えることができる強力な選手をインパクトプレーヤーと言う。
- ***ペネトレイト:複数のディフェンダーの中を割るように突き進むプレー。
- ****ラック:スクラムやモールなどとともに密集の一つで、地上にあるボールの周囲で敵味方一人以上がたったまま密集している状態。
- *****ドライビングモール:おもにラインアウトから意図的にモール(密集)を形成して押すことにより前進を図ること。
■メンバー
先発メンバー
- 菅原 崇聖
- 山本 貢
- 城 彰
- 日高 駿
- ジャスティン・アイブス
- 湯澤 奨平
- 清水 直志
- マウ ジョシュア
- 福居 武
- カラム・ブルース
- 原田 季郎
- 三友 良平
- ティム・ベネット
- 和田 拓(キャプテン)
- 橋野 皓介
リザーブメンバー
- 金子 大介
- 宍戸 要介
- 山路 泰生
- アダム・トムソン
- 植松 宗之
- 髙城 良太
- 田井中 啓彰
- ハビリ ロッキー