■試合の見どころ

いよいよ2017-2018シーズンが始まります。 イーグルスの初戦の対戦相手は昨年度王者のサントリーサンゴリアスです。
サントリーはFWがダイレクトに身体を当ててゲインラインを押し上げてから、タレント揃いのBKにつなぎ、縦横無尽に走り回ってトライを取りにくる戦術が特徴です。
6月3日に行われた練習試合でも、徹底したコンタクトにイーグルスは苦戦を強いられました。
セットプレーでは、イーグルスのスクラムを圧倒しようとしていました。チーム全体でゲインラインを意識してのコンタクトを実行してきました。
イーグルスはこの練習試合のイメージを、払拭するプレーを心掛けなくてはいけません。

イーグルスのセットプレーでは、この日先発出場を果たす山本貢に期待がかかります。
昨シーズンHOからルーズヘッドプロップにポジションチェンジして、この日の出場となります。

HOの金子大介とタイトヘッドプロップの山路泰生は、ベテランとしてチームを支える立場となりました。トップリーグ昇格時はFWの弱いチームでしたが、今シーズン、イーグルスを代表して、こだわりの最前列で戦います。

この試合のFWの構成で感じられることは、FWバックファイブに4人のパワープレイヤーを配置したことにあります。
フィナウ・トゥパとアニセ サムエラはLOに入り、ラインアウトでは大黒柱の働きをしてくれるでしょう。今シーズンイーグルスに加わったフィナウ・トゥパは、コンタクトの強さに加え強烈なタックルも身に着けました。要所要所での彼の動きにご注目ください。
フィリップ・ヴァン・ダー・ウォルトとエドワード・カークは加入早々に練習試合に出場して存在感を示しました。スーパーラグビーシーズン終了後に加入して、すぐにパフォーマンスを出せるのはさすがです。二人の実力を是非グラウンドでご覧ください。

チャンスに抜群の嗅覚を持つ嶋田直人が、このメンバーに加わりブレイクダウンで一歩も引かない布陣を形成しました。ボール争奪戦でしっかり戦えるFW、イーグルスの新たな可能性を感じます。

BKのハーフ団は天野寿紀と田村優のコンビです。ディフェンスの強い天野寿紀は、激しいタックルでチームのピンチを度々救ってきました。この日も身体を張って、ポイント周辺のディフェンスを締めてくれるでしょう。
今シーズンに入団した田村優は、チームにもすっかり打ち解けてリーダーシップを発揮しています。スーパーラグビー、日本代表で培った経験をもとに、相手の強み弱みを理解して戦術を立てます。FWを上手に動かし、メリハリの利いた展開に持ち込んでくれるでしょう。

CTBはこれぞ鉄板の三友良平とティム・ベネットのコンビです。いぶし銀の働きの三友良平は、入団二年目から安定感抜群の働きでチームに貢献してくれています。ポイント作りのための縦への突進やCTBのクラッシュの際のタックルで、顔面の骨折は数知れません。今シーズンも地道に存在感を発揮してくれると思います。
この日のゲームキャプテンを務めるティム・ベネットは、昨シーズンまで怪我に泣かされる場面が多くありました。しかし、今シーズンの動きは目を見張るものがあります。アウトサイドセンターとしてのプレーは他の追随を許しません。ストライドの大きなランプレーでチャンスを作ってくれるでしょう。

バックスリーはハヴィリ リチャード アファ、藤本健友、橋野皓介がつとめます。
WTBの二人はコンタクトとタックルに強いプレーヤーです。相手のスピードランナーを封じ込めるか、試合の流れを決める場面になるかもしれません。FBの橋野皓介は、長い間チームを牽引してきた選手です。SO、WTB、FBと複数のポジションを担い、爆発的なスピードでトライを決めた場面は印象に残ります。途中怪我に苦しみましたが、今シーズンは持ち前のスピードを生かしたライン参加で決定力を発揮します。

リザーブに目を転じると、⑯にHO設樂哲也が入りました。入団当初は怪我に苦しみましたが、ベテランならではの調整で間に合いました。ラインアウトスローイングでは抜群の安定感を発揮してくれます。

プロップには⑰菅原崇聖と⑱城彰がはいります。イーグルスのFW最前列は厳しい競争の末、メンバーが決まります。彼らが出場するときは、試合の流れを変えるときか、突き放すときになりそうです。

⑲菊谷崇の存在はチームの安心感です。修羅場を乗り越えた経験が常に落ち着いた指示に表れます。常に全力プレーでチームを鼓舞してくれる立役者として最前列に立ちます。

ティム・ベネットとともにバイスキャプテンの座を担う⑳植松宗之は、庭井祐輔キャプテンの代役としてチームをまとめます。トップリーグ加入初年度に東芝戦で流した涙が今に生かされています。

㉑福居武は天野寿紀とは異なるプレースタイルで、出場時にはテンポを変えてくれます。自らもボールキャリアとしてチャンスをうかがい、スペースを突いてゲインするでしょう。

SO、FBのリザーブとして㉒上原哲が控えます。関東代表としてNZ遠征でプレーをして自信を深めました。田村優に学びながら自分の強みを打ち出します。

㉓ホセア・サウマキの出場はインパクトを出してくれるでしょう。大学NO.1のトライゲッターが、トップリーグでどんな活躍を見せてくれるのか期待が高まります。
今シーズンのイーグルスは本気でトップ4以内を狙います。初戦のサントリー戦はギアをトップに入れた戦いになるでしょう。
変革したイーグルスをぜひ秩父宮ラグビー場でご覧ください！

■メンバー

★は新加入選手
※メンバーは変更する場合があります。