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選手インタビュー

2016年7月1日 | 新キャプテン、新バイスキャプテン座談会

今シーズンのキャプテンに就任した庭井選手、バイスキャプテンに就任した植松選手、ベネット選手にお集まりいただきました。チームにとって「要」となる3人がどのようなことを考えているのか、いろいろとお話を伺っていきたいと思います。

新体制、それぞれの役割について

MC:まず新キャプテン、新バイスキャプテンに選ばれたことについての感想・お気持ちをお聞かせください。


庭井:率直に自分で良いのかなとまず思いました。まだまだプレイヤーとしても人としても未熟だと思うので、そんな自分がキャプテンをやってチームがまとまるのか不安がありました。しかし前キャプテンの橋野さんや小野澤さんはじめいろんな人が、支えるから、サポートするからとおっしゃってくれたので、そういうものが心の支えになり、やれるかなと思いました。今は自由に、気楽にやらせてもらっています。


植松:僕もまったく予想していなかったことで驚きましたが、庭井からもまた監督からもバイスキャプテンをやってくれという話をいただいたので、光栄なことと思いお受けしました。僕自身昨年多くの試合に出たわけではないし、力があるとも思っていないので、今まで以上に頑張らなければならないと思っています。


ベネット:同じように僕も少し驚きました。しかし今はワクワクしていますし、光栄なことだと思っています。この二人とやれるのは楽しみで、庭井キャプテン、植松バイスキャプテンの負担を減らせるようにしっかりとサポートできればと思っています。


MC:庭井選手は高校(報徳学園)、大学(立命館)でそれぞれキャプテンを経験していますが、庭井選手にとってのキャプテンとはどういうものですか?

庭井:高校、大学とキャプテンをやってきたんですが、正直僕は人を動かすのが得意ではなく、話すのもうまくありません。だから高校、大学でキャプテンとしてやったのは、とにかく何か変えたいところがあったら、まず自分がやってみせることを心がけていました。「背中で見せる」じゃないですけど、そういうタイプでした。しかし、社会人になっていろいろなキャプテンを見て、それだけじゃ良いチームを作るのは難しいということも分かってきました。しっかりと言うことを言い、きちんと人を動かせて、一番大事な時にまとめることができる、頼りになる、そういうキャプテンになりたいと思っています。

MC:三人の役割はチームにとってとても重要だと思いますが、三人の役割分担やコンビネーションはどんな感じなのでしょうか?

庭井:簡単に言うと僕が全体を、植松さんがFWとディフェンスを、そしてティム(ベネット)がBKとアタックを見ることになります。イーグルスではこれまでもチームとしてはこういう形のリーダーを置くようになっています。

MC:3人の新リーダーの体制でチームはうまくまとまっているのでしょうか?


庭井:今までは、滞りなくうまくできていると感じています。まだ今は基本練習の段階でそれほど細かいところまではやっていないからかもしれませんが(笑)。これから開幕に向けて練習がよりハードに高度になっていくと、進めていく上で難しいことも出てくるかもしれません。


植松:僕も同じように感じています。今のところはスムーズにチームが動いていると感じます。僕がイーグルスに入った一年目に比べると、選手たちみんなが大人になってきているというか成長してきているので、みんなが主体性をもってやっていく雰囲気ができてきていると思います。


ベネット:そうですね。二人と同じように感じています。BKでもFWでも、チームをまとめるということがとても大事になりますが、シーズンのこの時期としてはうまくいっていると思います。フィールド内でもフィールド外でもメンバーの強い結びつきを感じます。このまま開幕まで進むことができれば良いと思っています。


今シーズンのチームモットー、チームターゲットについて

MC:今シーズン監督は、チームモットーとして「チームファースト」を昨年に引き続き掲げました。その理由は昨年このモットーがまだ完成しなかったからだと言っていました。3人にとって「チームファースト」はどんなことを意味しますか?


庭井:まあ言葉の通りなんですが、どんな時でもチームを一番に考えて、自分がしたいことよりもチームのためになることを先にやることだと思います。たとえばゲームの中でしんどい状況になった時、そこでサボることもできるんですが、そこでもしサボってしまえばチームへ悪い影響を与えてしまいます。そうならないように頑張ることがチームファーストだと。グラウンド以外でも、どんなことをしたらチームが強くなるのか、良くなるのかを考えるだけでもいいことだと思います。正直、今は常にチームのことを考えています。キャプテンになった責任もあるからだと思いますが、常にチームのことが頭にあります。


植松:庭井キャプテンと同じ考えです、グラウンドの内外でとにかくチームのことを一番に考えること。自分じゃなくチーム。自分が頑張ることはもちろんですが、それに加えてどうしたらチームが良くなるのかを常に考えたいです。この気持ちはバイスキャプテンという役割をもらってさらに強くなりました。

ベネット:僕も同じです。フィールドに出ている時にとにかくチームが一つになって一つのゴールに向かって進むこと。みんなを信頼して一つの目標に進むことが大切だと思います。

MC:今シーズン「ビートパナソニック」というチームのターゲットが掲げられました。監督は日本で一番リスペクト(尊敬)できるチームの名前をあげ、そのチームに勝つためにはどうしたらよいのかを考えてもらうことは、ただ日本一を目指すというよりはイメージがわきやすくて良いのではないかと言っていました。3人はこのターゲットをどう受けとめていますか?

ベネット:このターゲットは素晴らしいと思います。覚えている方もいると思いますが、以前一度勝ったことがあるんです。そしてそのゲームは本当に素晴らしいゲームでした。今シーズンこのターゲットが達成できれば、自然と最高の結果につながるのではないかと思っています。昨年ワールドカップで日本代表が南アフリカに勝つことを目標に掲げ、実現したように、高い目標にチャレンジしていくことは大切だと思います。


植松:去年を見てもらっても分かるように、本当にパナソニックは素晴らしいチームです。そのチームと比べて自分達はどうなのか、どこができていてどこが足りないのかを意識することは具体的で良いことだと思います。もちろん最終的にはパナソニックを倒すことだけでなく、その先もあると思いますが、まずはこの目標を実現することに力を注ぎたいと思います。


今シーズン意識して取り組んでいること

MC:昨シーズンを振り返りますと、残念ながら反則が多かったですよね。今シーズン、ディシプリン(規律)というか、反則しないということについて特に考えていることはありますか?

庭井:確かに反則したくてしている人はいないというのはその通りですが、一方で自分達が強く意識すれば減らすことができるところでもあると思います。今年僕がキャプテンをやるに当たって、主体性、何事も自分達で進んでやろうということを言ったのですが、反則に対しても「減らす」「犯さない」という強い意識を一人ひとりが持つようになることで減らすことができるのではないかと思っています。 反則は自分たちが厳しい状況に置かれた時、いろいろな要因で自分達が我慢できなくなってしまった時に起こります。そういう状況を練習であえて作りながら、どうしたら良いのかを見つけ出す工夫をしていきたいと思っています。

植松:いろいろな要素が絡み合って反則というのは生まれてしまうのですが、精神的にも肉体的にも常に良い状態にしないと反則は減らないと思います。やはり心も体も強くなることが一番だと思います。


ベネット:練習や試合で反則が起きた場合に何故起きたかを考え、原因、理由を共有すれば良いと思います。またレフリーがどういう判断をするのかを冷静に見極め、その傾向に対応することも大事だと思います。


MC:昨シーズンからイーグルスの戦い方が変わった、新しいスタイル、新しいラグビーという言葉をよく耳にしましたが、その新しいラグビーの完成度はどのくらいまでいっているのでしょうか?

庭井:まだまだ完成には至っていないと思いますし、さらに良くなる余地がたくさんあると思っています。今はまだ新しいラグビーに自分達を合わせていく段階だと思っています。それにあったチーム作り、体作りをしている感じです。以前のラグビーは人が動いて、人がどんどん前に出て行って、得点をとろうというラグビーです。一方今取り組んでいるラグビーは、人を戦術的に配置して、そこにボールを動かし、そして動きの中で空いたスペースにボールを動かし、トライを狙うスタイルと言えるかと思います。おそらく見ている人にもその違いは分かるはずです。常にボールを大きく動かすという新しいラグビーを習得したいと思っています。

MC:今シーズンも8月27日から公式戦が始まりますが、今特に強化しているところはどこなのでしょうか?

ベネット:我々BKは、ランニング、キック、パス、といったベースとなるそれぞれのスキルのアップにまず取り組んでいます。そして今の段階ではスペースのあるところにボールを回すことを強く意識しています。今までは順調にレベルアップしていると思うし、今後の練習試合の中でどんどん試して行きたいと思っています。

植松:FWとしては去年から継続してスクラムの強化を行っています。去年積み上げたものにさらにレベルアップするよう努力しています。ラインアウトのところでは特にマイボールラインアウトの確実性を高めるための取り組み、練習をしっかりやっています。

MC:周囲からもキヤノンのスクラムはとても強くなったという声を聞くようになりましたが、何が変わったのでしょうか?


庭井:キース(ギデオン・レンシング FWコーチ)が来てくれたことが一番大きいと思います。キースは、言葉は悪いですがスクラムバカと言うくらいスクラムが好きで、スクラムの指導を熱心にしてくれます。技術的なこともいろいろと教えてくれます。たとえば練習後に僕らがグラウンドに残って、選手同士で話している時にも加わって来て、アドバイスをしてくれます。彼の熱心な指導によってスクラムについての意識が変わりました。ファンの方や回りの方が強くなったとおっしゃってくれることは本当にうれしいですが、我々が目指しているところはもっと上なので、そこに向かって努力します。今のレベルでは全員満足していないので、もっと強くなりたいと思います。


MC:スクラムへの高評価に対し、ややラインアウトに対してはやや辛口のコメントを聞くことがあります。特に昨シーズンチャンスでのラインアウトでもう一つ攻め切れなかったことがあったかと思いますが、ラインアウトについてはいかがでしょうか?

庭井:去年からセットプレー、特にラインアウトについても、いろいろと試行錯誤してきました。実は今主流のラグビーはラインアウトをすごく重視しています。それだけにラインアウトに対する「分析」がかなり発達してきていて、なかなかシンプルに取りにくくなっています。昨年はシーズンが深まるにつれ、ベーシックなスキルが崩れてしまったため、ミスが多くなってしまったと思います。相手の徹底的な分析に負けない「工夫」をする必要があります。幸い、細かい意識の部分についてまでアルベルト(アルベルト・ヴァン・デン・ベルグ アシスタントヘッドコーチ)は丁寧に指導してくれているので必ず良くなると思います。

MC:その他に強化しているところはありますか?

庭井:ものすごく基本的ですが、単純にフィジカル、フィットネスの強化にもみんな努めています。

MC:練習スケジュールを見るとFWの合同練習がたくさん組まれていますが、どんな狙いがあるのでしょうか?

庭井:まずFWのセットピース、スクラムとラインアウトは試合にとってとても重要な要素です。そのセットピースの練習を他のチームとやるのは、同じチーム内でやる場合に比べると雰囲気が全然違います。お互いプライドを持っているので、時にヒートアップすることもあります。本気で試合に近いシチュエーションでやれることに大きな意味があります。

チーム内のコミュニケーションについて

MC:今シーズンから公式戦のオンザピッチの外国人選手の枠が一人増え3名までになりますね。今まで以上に外国人選手が出場する機会が増え、外国人選手とのコミュニケーションが大事になると思いますが、イーグルスではうまくコミュニケーションが取れているのでしょうか?

ベネット:その通りですね。そのために普段の練習、トレーニングの中でも、一人外国人を増やす状況を作っています。そういう環境の中で言葉や身振り、アイコンタクトで意思疎通を図るようにしています。普段の練習トレーニングの時にいろいろなことを繰り返しやることで意思疎通はよりスムーズになると思います。

MC:練習では通訳が入り動きを止めた上で説明をすることができますが、試合になってしまうとそうはいかないですよね。実際試合中はどうやってコミュニケーションをとっているのですか?英語でやっているのですか、それとも日本語?


植松:まず、バイスキャプテンのティム(ベネット)は結構日本語がうまいです。たぶん使う単語(日本語)はほとんど分かっていると思います。(笑)


ベネット:イーグルスの場合、外国人選手(日本国籍を持っている人も含め)の中にかなりのレベルの日本語を理解する選手が増えていると思います。逆に日本人選手も英語をしゃべれる選手が増えてきていると思います。

MC:たとえば植松選手はアダム・トムソン選手と試合中にどうコミュニケーションをとっているのですか?

植松:基本的にラグビーの用語は日本語でも英語でもほぼ共通なので、ポジションも伝えられるし、プッシュ、パス、とか伝わりますよ(笑)。

MC:ではベネット選手は原田選手とどのようにコミュニケーションをとっているのですか?

ベネット:季郎とプレーしている時は、正直お互いがお互いの言葉(つまり英語と日本語)で話しているけど、普段の練習からなぜか通じるんですよね。(笑)

MC:キャプテン、バイスキャプテンで話し合うことは多いのではないかと思いますが、この3人で話すときは、通訳に入ってもらうのですか?

庭井:練習終了後、帰ろうとする田中さん(通訳)を引き止めて3人でのミーティングに同席してもらうようにしています。(今も通訳中の田中さんに向かって)これからもお願いします。今まではベーシックなことに取り組んできたので、それほど頻繁に話すことはなかったのですが、これからより細かく具体的なことにチームとして取り組むことになるので、3人での話し合いはとても大事だし、多くなると思います。

MC:さきほど庭井キャプテンから「主体性」という言葉がでましたが、実は監督からも同じように、昨シーズンの後半から選手の主体性が出てきたと聞きました。どうして主体性を発揮するようになったのでしょうか?


庭井:僕が言ったということもあるかもしれませんが、それ以前に、昨年からメンバー全員がもっと自分達の思っていることを口に出し、お互いが何を考えているのか、本当に理解しているのか確認しあうようになってきたと思います。今練習が始まってから3ヵ月ほど経ちましたが、みんなが主体的に、自主的に動いてくれているのがうれしいです。チームとしてそういうムードになってきているところがすごく良いと思います。


MC:選手の方から監督やコーチに対して意見や要望を伝えることもあるのでしょうか?

ベネット:選手が個別に監督やコーチに直接何かを言いに行くということは少ないと思いますが、選手たちの意見はまずリーダーである僕らに届くので、僕らを中心にもう一度選手の中で話し合い、その結果を監督やコーチに申し入れるということはありますね。

庭井:昨年僕はバイスキャプテンだったんですが、昨年よりも意見を交換し、どんなことでもより良いものにしようという意識から、監督やコーチたちと話す回数は確実に増えていると思います。

今シーズン期待の選手、目標、ファンへのメッセージ

MC:今まで練習をやってきた中で、今シーズンこいつはすごいぞ、こいつはやるんじゃないかという「押しメン」をあげてもらいたいのですが?

植松:芦谷勇帆です。なぜなら・・・体も一回り大きくなったし、ラグビーへの理解力もかなり高まっています。みんなそれぞれレベルアップしているとは思いますが、あえて一人ということなら断然芦谷です。


ベネット:今シーズン入ってきた新しい選手はみんな良いなと思っていますが、その中でも荒井かな?あともう一人上げさせてもらえばリッチー(ハヴィリ)!荒井は新卒ですよね、学生からトップリーグに来たばかりですが、センスやポテンシャルを感じます。練習でも毎回ベストを尽くしているのが分かります。リッチーは昨年、外国人枠の関係で試合に出場できなかったのですが、今シーズンは日本人として出場できます。練習試合でも彼のパフォーマンスはとてもダイナミックで最高でした。去年の分も今年にぶつける彼の気持ちはとても強いはずです。きっとやってくれると思います。

庭井:芦谷を含めて今年やりそうだなっていうメンバーはたくさんいます。そうですね、まず一人は日高さんです。今シーズンの取り組み姿勢が大きく変わったように思います。今ラインアウトリーダーの一人としてやってもらっています。もう一人もリーダーの宇佐美がいない中で、とてもFWを引っ張ってくれています。今年のキーマンになるのは確実です。新しく入ってきたサム(アニセ サムエラ)もすごいです。今までのキヤノンにはいないとてもパンチのあるタイプのLOです。しかもとてもまじめに取り組み、まるで日本人のようです。

MC:最後に今年絶対に成し遂げたいことを、チームとして個人としてあげてください。


植松:チームとしてはまずビートパナソニック、さらにその上を目指したいです。全員一丸となって戦うチームになりたいです。個人としては、バイスキャプテンになったので、キャプテンに少しでも楽になってもらえるように練習でもゲームでも、それ以外のところでもサポートしていきたいと思います。


ベネット:とにかく毎試合、出る試合は必ずベストを尽くします。シーズンを通して向上するよう努力します。そしてキャプテンや植松にかかるプレッシャーや負担を減らしてあげたいと思っています。

庭井:チームのところは植松と同じ、まずビートパナソニック、そしてその上にある優勝という高い目標を成し遂げたいと思います。メンバー全員がそうだと思います。個人としては、キャプテンとして、チームをどうやってその目標達成に導くかということを常に考えて行きます。シーズンの最後にみんなで笑いたいなと、お酒は強くないのですが、シーズン終了後に美味しいお酒をみんなで飲みたいです。

MC:ファンへのお願いやメッセージをどうぞ。

ベネット:今シーズンチームとしてとても高い目標を掲げています。それを達成するためにはみなさんの応援が一年中必要です。是非サポートをよろしくお願いします。

植松:是非試合会場に足を運んでいただければと思います。会場で応援していただけることが一番の力になります。また来ていただいた方には損をさせないというか、来ていただいたことに応えられる試合をお見せます。大勢のファンでスタンドが赤く染まっていて、バルーンスティクの音や声援が聞こえると、すごくテンションがあがります。

庭井:昨年を超える成績を残さないといけないという使命感、周りの方、ファンの方からも超えるだろうと期待していただいていることも分かっていますので、超えたいと思っています。それに向けて選手達もどんどんハードワークして、どんどん良いチームになっているので期待してもらいたいと思います。

今シーズン、この3人でイーグルスをまとめ優勝を目指します。応援をよろしくお願いします。

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