MATCH試合

2017.10.07 sat 10月7日(土)

2017.10.07
横浜キヤノン
イーグルス
横浜キヤノンイーグルス
31
FULL
TIME
26
神戸製鋼コベルコスティーラーズ
神戸製鋼コベルコスティーラーズ
横浜E
10月7日(土) 熊谷運動公園陸上競技場
10月7日(土) 熊谷
神戸製鋼

試合概要

キックオフ日時2017.10.07 (土) 11:30
試合会場熊谷運動公園陸上競技場
所在地埼玉県

試合記録

横浜キヤノンイーグルス
横浜E
神戸製鋼コベルコスティーラーズ
神戸製鋼
31 19 前半 14 26
12 後半 12
前半 後半
3 2
2 1
0 0
0 0
0 0
5 T 4
3 G 3
0 PT 0
0 PG 0
0 DG 0
前半 後半
2 2
2 1
0 0
0 0
0 0

メンバー

選手名 No. POS. No. 選手名
山本貢 1 PR 1 山崎基生
設樂哲也 2 HO 2 金井健雄
山路泰生 3 PR 3 渡邉隆之
日高駿 4 LO 4 張碩煥
菊谷崇 5 LO 5 アンドリース・ベッカー
田中真一 6 FL 6 安井龍太
嶋田直人 7 FL 7 前川鐘平
エドワード・カーク 8 NO.8 8 谷口到
天野寿紀 9 SH 9 梁正秋
田村優 10 SO 10 清水晶大
ホセア・サウマキ 11 WTB 11 大橋由和
三友良平 12 CTB 12 山中亮平
ハヴィリリチャードアファ 13 CTB 13 トニシオ・バイフ
藤本健友 14 WTB 14 正面健司
橋野皓介 15 FB 15 アダム・アシュリークーパー
清水新也 16 R 16 木津武士
髙島忍 17 R 17 平島久照
上田聖 18 R 18 山下裕史
フィナウ・トゥパ 19 R 19 伊藤鐘史
植松宗之(バイスキャプテン) 20 R 20 マット・バンリーベン
荒井康植 21 R 21 アンドリュー・エリス
上原哲 22 R 22 林真太郎
林大成 23 R 23 山下楽平

6戦全勝中の強豪神戸製鋼に勝利 菊谷の150試合出場を最高の形で祝う

第7戦は、熊谷陸上競技場での神戸製鋼コベルコスティーラーズ戦(以下、神戸製鋼)。先発メンバーに名を連ねたLO菊谷崇がこの試合で「トップリーグ150試合出場」を達成するとあって、いつも以上に気合いを入れて臨んだイーグルス。前半19-14で折り返すと、後半も8分までに2トライを奪ってリードを広げ、最後は神戸製鋼の猛反撃を凌ぎきって勝利を手にした。マン・オブ・ザ・マッチには、この日、多彩なアタックを仕掛けた田村優が選ばれた。

前半

橋野が約60mを走りきって先制トライ

この日の対戦相手、神戸製鋼にはトップリーグ昇格後、一度も勝ったことがなく、しかも相手は前節、ヤマハ発動機を倒して6連勝中。劣勢が予想される中で、菊谷のメモリアルゲームを勝利で飾りたいイーグルスは、今村友基ヘッドコーチ代行の「アティチュード(戦う姿勢)を持って臨めば勝機はある」の言葉を信じてグラウンドに飛び出した。
その気持ちが開始直後から炸裂する。開始4分、WTBホセア・サウマキのハードタックルを起点に、ラックからこぼれたボールを素早く拾い上げたCTBハヴィリ リチャードアファからFB橋野皓介にボールが渡り、橋野がそのまま走りきって先制トライを奪った(G成功で7-0)。

一度は逆転されるが2トライを奪い返す

前半15、19分にトライを奪われ、一度は逆転されるが、22分には22m付近右サイドのラックから左へ展開。タテを突いたFL田中真一からボールをもらったSH天野寿紀が相手を引きずりながらゴールに飛び込み同点に追いつく。

さらに前半終了間際の38分、相手陣5mのマイボールラインアウトからモールで押し込み、LO日高駿がねじ込んでトライ(G失敗)。前半を19-14の5点リードで折り返した。

後半

後半開始8分までに2トライを奪ってリードを広げる

「最初の10分が勝負だと思っていた」(橋野)という後半。イーグルスは果敢に攻撃を仕掛ける。後半3分、田村がディフェンスの裏に転がしたボールをFL嶋田直人が押さえて24-14に。

その5分後の後半8分、相手のキックをキャッチしたサウマキの突進から連続攻撃。FW、BK全員でボールをつなぎ、最後は“余った状態”でパスを受けたサウマキが左隅に押さえてさらにリードを広げた(G成功で31-14)。

最後は菊谷のジャッカルで勝利をつかむ

ところが、ここから神戸製鋼の反撃が始まった。まず15分に1トライを返される。その後も神戸製鋼が猛攻。LO菊谷崇のジャッカルなどで何度がピンチを脱するが、後半36分にはモールを押し込まれてついに5点差(31-26)まで詰め寄られる。
残り4分。ボールを手放せない神戸製鋼にボールをつながれ、ついには40以上のフェーズを重ねられて、自陣22m内側へと攻め込まれる。この時点ですでに試合終了のフォーンは鳴っていたが、流れは完全に神戸製鋼に。
しかし、ここでビッグプレーが生まれた。“150キャップ男”菊谷が、タックルを受けた神戸製鋼選手のボールに素早く絡み、この日2つめのジャッカルを成功させたのだ。

PKを得たイーグルスは田村がボール蹴り出しノーサイド。笛が鳴った瞬間の時間は後半44分30秒。イーグルスが激戦を制し、今季2勝目を手にした。
試合終了後、菊谷の150試合出場を記念してのセレモニーが行われ、神戸製鋼からもその偉業を称え花束が贈呈された(プレゼンターは伊藤鐘史選手)。

インタビュー

●今村友基ヘッドコーチ代行

今季好調の神戸製鋼ですが、つけいる隙は十分あると思っていました。特に、前半でリードする展開に持ち込めれば、相手は焦ってくるのではないかと。だから、ゲームの入りを意識して、気持ちだけは負けないように戦おうという指示を出しました。また、戦術的には、エリアマネージメントを意識して、自陣でのアタックは控えめにしてできるだけ敵陣でゲームを進めること、また、アタックに関してはSOがより積極的に仕掛けられるような陣形を採用しました。その戦術を、SO田村はもちろん、みんながしっかり理解し実践してくれたのがこの日の勝利につながったのだと思います。最後の数分間は胃が痛くなりましたが、あの猛攻を凌ぎきって勝ったというのも、大きな財産になると思います。


●トップリーグ150試合出場を達成したLO菊谷崇

まずは何よりも、この試合に勝てたことに喜びを感じています。150試合出場については、自分ではそれほど特別なものとは思っておらず、この日もいつもと同じ気持ちで試合に臨みましたが、チームのみんながこの1週間、大いに盛り上げてくれたことには本当に感謝しています。今日の試合に関しては、“我慢”に尽きます。アタックもディフェンスも本当によく我慢した。また、この日は、自分たちの普段の力が出せたのも良かったと思います。イーグルスは、特別な力を出さなくても、普段の力を出せばこれぐらいのことができるチーム。次の試合も普段の力を出せるよう準備をするつもりです。


●この日も献身的なプレーが光ったNo.8エドワード・カーク

いい準備をしてこの試合に臨んだことがこの結果につながったと思います。特に、フィジカルの部分のレベルを上げたのが良かった。戦術的にもこれまで練習してきた反復練習が実を結び、いろいろな意味で全体がかみ合ってきている感じがします。今日の試合でも、いいアタックができたのが勝因の一つ。個人的には多少の痛みはありますが、もっとチームに貢献できるよう頑張ります。


●先制トライを決めたFB橋野皓介

一番勝ちたかった相手からの勝利なのでとても嬉しいです。菊谷さんの150キャップ達成試合ということもあって、「最初の1秒から100%でいこう」と試合に臨んだのですが、最初にトライを取れたので流れに乗れたと思います。後半、こちらが先に2本取れたというのも大きかった。しかし、あの点差(最大17点差)になっても神戸製鋼がまったく諦めていないというあたりはさすがというべき。いいチームに勝てたのでその分、喜びも大きいです。