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キヤノン イーグルス 公式サイト|スタッフレポート

選手インタビュー

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選手インタビュー vol.24 守屋 篤2011年6月14日

キヤノン イーグルス 選手インタビュー
vol.24 守屋 篤『練習中から常に100%で取り組むことが大事』


◆チームを引っ張るベテランに

――チームの雰囲気はどう感じましたか?

僕自身もフレッシュな気持ちでチームに合流しましたが、グラウンドや施設が変わったということもあり、みんなイキイキしていると感じました。

――社会人ではキヤノン イーグルスが4チーム目となりますが、チームに慣れることは問題ありませんでしたか?

最初はどうしても遠慮する部分がありますね。僕の歳になると年下が多くなるので、できるだけ自分から声を掛けるようにしています。

守屋 篤選手
守屋選手(右)

――今年で30歳を迎えますが?

大学時代、引退は30歳くらいかなと漠然と思っていましたが、まだまだやれるという感じですね。僕は人前で話をすることがあまり得意ではないのですが、チームの中では瓜生さん(靖治)のようにチームを引っ張って、時には喝を入れるようなベテランらしいこともやらなければいけないと思っています。

◆自信を持つことが珍しい

――大学からヤマハ発動機ジュビロに入って、1年目からトップリーグの試合に出場していましたね

春のオープン戦や夏合宿で試合に出ていて、僕はあまり自信を持つタイプじゃないのですが、開幕戦でメンバーに入ると思っていました(笑)。結局、第6節まで出場はできませんでしたが、出場する時は活躍しようと思っていました。

――大学と社会人とのラグビーの違いは、あまり感じませんでしたか?

守屋 篤選手
ヤマハ発動機ジュビロ時代(前列右端)

外国人選手は別として、僕は体が結構大きい方だったので、足元にも及ばないという感じはしなかったですね。

――リーグ戦終盤にはスタメンで出場することになりましたね

第10戦で初めてスタメンで出場して、そこからはマイクロソフトカップ(現プレーオフトーナメント)、日本選手権とフル出場しました。ただ運が良かったですね。当時センターをやっていた2人がケガをしてしまい、急きょメンバーに入って、そのまま試合に出ることができました。

――当時、日本代表として海外のチームとも試合をしましたが、日本のチームとの違いを感じた部分はどこですか?

タックルが決まったり、アタックで突破したりすることもありましたが、それを80分間継続できないところが大きな違いだと思いました。

◆トップリーグのチームとの差も80分間継続して力を出せるか

――ヤマハ発動機ジュビロで4シーズンを過ごして、ホンダヒートに移籍されましたが、そのきっかけは何ですか?

ヤマハの時は社員としてラグビーをやっていましたが、日本代表に呼ばれたことなどからプロでやりたいという考えに変わってきました。そのことはヤマハには伝えていたのですが、膝をケガしてしまいプロという話がなくなってしまいました。
その時にホンダから話をいただき、プロでやってみようと思い移籍しました。

守屋 篤選手
ホンダヒート時代(中央)

――ホンダヒートではアリシ・トゥプアイレイ選手と一緒にセンターを組んでいましたが、どう感じていましたか?

アリシは大きくて、試合でもすごかったですね。突破力があって、それでいて意外に器用で、キャラクターも気さくな感じですね。

――ホンダヒートがトップリーグに昇格し、1シーズン間が空いてのトップリーグの試合はどうでしたか?

なかなか勝てなかったですね。ヤマハではリーグ戦でも上位にいたので、勝つことが多かったのですが、ホンダでは1勝しかできませんでした。勝つことの難しさをすごく感じました。

――他のチームとの差はどこだったと思いますか?

やはり持っている力を80分間継続できるか、という部分だと思います。試合序盤は良い戦いができるのですが、それを80分間継続できるのがトップリーグのチームが持つ力との差だと感じでいます。

――その差はどうすれば埋められると思いますか?

接戦の厳しい試合を乗り越える経験を積むということで、練習だけではなかなか埋められない部分だと思います。ただ練習中から常に100%で取り組み、最初10分しかできなかったことが、20分、30分とできるようになれば、試合でも継続して力を出すことができると思います。

守屋 篤選手

――その後、ホンダヒートからリコーに移籍しましたが、リコーではあまり試合に出場できませんでしたね

1試合スタメン、1試合リザーブでした。夏シーズンに股関節を痛めてしまって、そのケガでいまもリハビリをしています。1年目ということと、結果を残さなければいけないという思いがあり、リハビリ期間を取らずに痛み止めの注射を打ってプレーをしていました。そういう状況だったので、パフォーマンスも上がらず、2試合だけの出場になってしまいました。

――プロ選手としてのプレッシャーを感じていたのですか?

結果を残さなければいけないというプレッシャーから、昨シーズンは空回りをしてしまいましたね。キヤノンでも結果を残さなければいけないので焦りはありますが、試合で結果を残すためにどうすればいいかを考えながらやっています。

◆もう一度チャレンジする

――プレーの持ち味は何ですか?

タックルですね。大学の時はボールを持って前に行くことが好きでしたが、変わりました。今も走り込むのは好きですが、ディフェンスで相手の流れを変える、そういうプレーを目指しています。

――持ち味がタックルに変わったきっかけは何ですか?

ディフェンスの大切さに気付いたということです。アタックは代わりがいますが、ディフェンスはそのポジションにいる人の責任で、もし逃げ出してしまったらチームに迷惑がかかりますからね。そういった面でもディフェンスはとても大切です。

守屋 篤選手
花園高校時代(中央)

――キヤノンに移籍する決め手は何でしたか?

自分自身がもう一度チャレンジするという意味で、キヤノンというチームが合っていると思いました。チーム全員が次こそはトップリーグに昇格する、という高いモチベーションでチャレンジしていると思います。

――キヤノンの選手の練習を見ていて、改善すればさらに良くなると感じる部分はありますか?

リハビリ中で外から見ているだけなので偉そうなことは言えませんが、ミスに甘いところがあると思います。ミスした後、「次は絶対にミスしてはいけない」という厳しい雰囲気がもっと必要だと思います。ミスした本人は反省していると思いますが、ミスがミスで終わってしまっている部分があるかもしれないですね。

――トップリーグ昇格だけではなく、トップリーグで戦い続けるために今から考えていることなどはありますか?

先を見ることも大事ですが、1つずつ目標をクリアしていくことが大事だと思うので、個人的には、まずはトップリーグ昇格を目標にして、そして目標をクリアした後も満足をしないことが大事だと思います。

――ファンの方たちにはどういうプレーを見てもらいたいですか?

見ていてスカッとするような思い切ったプレーをしたいと思います。応援よろしくお願いします。

守屋 篤選手