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キヤノン イーグルス 公式サイト|スタッフレポート

選手インタビュー

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選手インタビュー vol.36 上田 聖2012年6月 7日

キヤノン イーグルス 選手インタビュー vol.36 上田 聖
『1年目からレギュラーになるつもりで頑張ります。』


職場での様子

職場での様子

――キヤノンに入社、そしてキヤノン イーグルスに入部して今の気持ちは

試合感を早く戻して、練習試合でアピールしてレギュラーを狙っていきたいと思っています。

――配属は

調達本部です。皆さんがとても優しく接してくれて、様々な仕事を教えてもらっています。本部長からは「まず一つエキスパートになれ。君の場合はラグビーのエキスパートになれれば、仕事でもエキスパートになれる。」と言って頂き、さらにやる気が出てきました。

――仕事との両立は

文武両道を目指して頑張ります。正直両立は大変ですが、乗り越えていけるよう頑張ります。

◆学生時代

――ラグビーを始めたきっかけは

石川県出身なのですが、ラグビーではあまり有名ではありません。ということで中学を卒業するまでラグビーは殆ど知らなかったのですが、3つ上の兄が鶴来高校でラグビーをしていて、兄の試合を見て「これは良いぞ。」と思いました。


上田 聖選手

幼稚園から始めた空手(右)

――ラグビーの何が良いと思った

自分は幼稚園から空手をやっていて、元々相手とやり合うのが好きだったので、チームプレーで且つ闘争心を剥き出しにできるラグビーを一目見て、「これしかない」と思いました。

――鶴来高校ラグビー部に入部してみて

最初はルールも難しく、何をすれば良いのか分らなかったのですが、慣れるにつれてどんどん楽しくなりました。体重も入部時72キロだったのが順調に増えて卒業時は95キロになりました。体が大きくなると相手をヒットするプレーもできるようになり、更に楽しくなりました。冬は雪が多いので、ウェイトと屋内練習場での走り込み中心の練習で足腰が強くなり、体も大きくなりました。体の基本はその頃できてきました。

――高校時代の戦績は

日本航空高等学校石川にトンガ人選手が2人入って急に強くなり、競り合っていたのですが、決勝でいつも負けていました。最後の春に勝って北信越地区で優勝できました。石川県代表にはなれなかったのですが、頑張りました。

――その時には大学でも続けようと思っていた

U-17、19に選ばれたのですが、その時に他のメンバーとの違いを体感して、ラグビーに対する視野が広がり、大学でもやりたいと思いました。

――何が違っていたのか

スキル、パスセンス、走る角度、ペネトレイト(複数のディフェンダーの中を割るように突き進むプレー)の角度、タックルなど、沢山ありました。体を鍛えて真っ直ぐバーン、とぶつかるのが自分たちのラグビーだったのに対し、ボールがよく動き、華麗な感じすらするラグビーでした。しかも他のメンバーは下半身が強くて、タックルを受けても倒れない。自分もその辺は自信があったのですが、鍛え方が違うのか「これがラグビーの選手」と感じました。この違いを知って、ますます大学でやりたくなりました。


上田 聖選手

天理大学時代

――天理大学に行ったのは

3年の春の大会に小松監督(現天理大学ラグビー部監督)が、航空の2人の外人選手と自分を見に来てくれて、試合の後に小松監督に誘って頂きました。それまでは、実は子供が好きで、家の周りの子ども達を山に連れていったりしていたので、保育士になろうかなとか、体を鍛えていたので消防士も良いかなと思っていました。 

――それでも天理大学進学を決めた

お誘いを受けるまではどうしても天理に行きたいというわけではなかったのですが、誘って頂きましたし、関西弁への憧れがあったので決めました。当時の天理は関西リーグでベスト4くらいでした。

――天理に行ったらどうだった

部員が80名程いて驚きました。鶴来高校は23、24人でしたので。しかも小学校からラグビーを始めた選手が多く、みんなスキルが高かったです。そこで、監督に自分は何が足りないかを聞きに行ったところ、スキルが必要と言われ、夏合宿からウィングをやりました。ディフェンスの詰めやハンドリングスキルを磨くにはウィングが一番良いということで、約1年間ウィングをやりました。ようやくロックに戻ったら、ラック際の頭の入れ方が不十分だからプロップでスクラムを組めと言われ、スクラムの他、スキルや首周りのトレーニング、ガツガツいくプレーを続けました。


上田 聖選手

天理大学時代

――その経験がロックで活かされた

4年でロックに戻った時、以前では何をすれば良いのか分からなかったことが分かるようになり、また、理解していてもできなかったことが体現できるようになりました。それまでの経験が実って成長を実感しました。 ポジションが変わる毎にチームの一番下に落とされ、その都度かなり落ち込んだのですが、自分にはラグビーしかない、絶対辞められない、絶対負けたくない、という思いで頑張ったので、最後の4年生の1年間は、Aチームでやれたと思います。

――ラグビーが大好き

4年のシーズンでは、とにかく自分たちの目標は国立競技場でプレーすることだったので、そのためには4強(東海大学・帝京大学・早稲田大学・明治大学)を倒さなければならない。打倒関東を目標に、常に自分たちが作り上げた最強の対戦相手をイメージして練習していました。 

――昨年関西で全勝優勝。そして今年の目標は

毎年目標を高く設定していき、3年の時には関西で全勝したので、4年の時のスローガンは「日本一」。チームと自分の成長が一致していました。関西で優勝できて、大学選手権に臨むことができました。

――大学選手権で帝京に惜しくも敗れ2位だった

最後同点になった時、無理に攻めず相手陣地に蹴って同点優勝を狙うのがセオリー、と誰でも言うと思いますが、あの時自分たちの中に同点優勝という選択肢は無く、あくまでも勝って優勝だったので チーム全員が攻めるという暗黙の了解がありました。攻めた結果のペナルティだったので誰も後悔は無く、攻めて負けたということで今でもあれで良かったと思っています。マイボールは全部取れたし、ミスはありましたが自分たちの練習の結果を出せたゲームでした。

――日本選手権初戦の相手はキヤノンだった

キヤノンかクボタだと思っていて、自分としてはキヤノンの力を体感したかったので、対戦できて良かったです。胸を借りるつもりでやりました。

――キヤノンのフォワードはどうだった

でかくて固い。やはり大学生とは違いました。コンタクトの時の球際の絡みが違うし、タックルしてもなかなか倒れなくて、キヤノンの強さを感じて自分も頑張る気になりました。

◆キヤノン イーグルス

――トップリーグでプレーするが

素直に嬉しいです。石川県出身のトップリーグ選手は2人目です。地元の先輩たちから「期待しているぞ」と言ってもらい、トップリーグ選手であることを実感しました。


上田 聖選手

――不安はないか

もうラグビーが好きで大きな怪我も恐怖心もないので、一番声を出して楽しんでやろうと思っています。

――キヤノンの練習はどうか

きついですが、密度が高く、日々成長を実感できる練習ができています。

――仲間にトップリーグ選手がいる

天理の同期で一番仲の良い藤原(丈宏)がリコーで1番をやります。絶対負けられない相手の一人です。

――キヤノンではプロップをやる

去年はロックでしたが、自分の身長(181センチ)だとトップリーグではプロップ以外ないと思い、自分から3番を希望しました。プロップの経験はあるので大丈夫です。

――3番は城選手がいる

スクラムは大学で始めたのでこれからですが、フィールドプレーでは負けない自信があります。

――最後にファンへ一言

1年目からレギュラーになるつもりで頑張ります。自分は応援されるとその分頑張るという性格なので、沢山の方に応援していただき、それに応えられるプレーをしていきたいと思います。そのためにも沢山の方にグラウンドに来て頂き、自分の名前を呼んでもらえると一番嬉しいです。試合になると野獣化しますので、その辺もご期待下さい。

職場の皆さんと
職場の皆さんと