Monthly Players 8月号は、2回に分けてお届けします。今回は、和田 拓選手、金子 大介選手、湯澤 奨平選手、甲斐 洋充選手の4名です。

和田 拓選手

チームの中で一番頑張る選手にならなければいけない

――昨シーズンを振り返って

公式戦で膝、復帰して肘、今年春に顎（あご）と怪我続きの1年間で、何もできなかったという感じでした。出られた試合でも不甲斐ない内容で、とても満足できるシーズンではありませんでした。試合に出たその勢いのままに進みたかったので、期待を裏切ってしまい悩んだ時期もありました。

――今までに無い経験から得られたこともあった

メディカルの方、また親を始め応援してくれる方がたくさんいることに気付いたことですね。学生時代は大きな怪我が無かったので、怪我をした人の気持ちも分かりましたし、グラウンドに戻りたいという気持ちも強くなりました。でもこの経験は全て財産になると思って、プラスにしたいと思っています。

――今シーズンからキャプテンになった

自分で本当に良いのかなと、かなり考えました。最初は不安の方が大きかったのですが、やらないで後悔するならやって後悔しろ、という話を聞いて、光栄なことだしチームのためになるのであればとお受けしました。フォワード・バックスリーダーの皆さんの意見を聞きながら、色々なことを試していきたいと思っています。

――どんなシーズンにしたいか？

今シーズンは、どう考えてもチャレンジする年だと思っています。そのためにもチームの中で一番頑張る選手にならなければいけないと思っています。自分に負けない、自分に嘘をつかない、自分から逃げない、とこれはシーズンが始まる前から決めたことです。去年は気持ちの中でネガティブな部分もあったので、今年はもっと人として強くなって、絶対に後悔の無いシーズンにしたいですね。そしてチームで必死に練習に取り組み、それを勝利に結びつけたいと考えています。

――ではファンの皆さんへ

全員がもっと自立し自分で考え実行すること、そして一人一人がチャレンジしていくという自覚を持ってレベルアップを図っています。まだまだやることはたくさんあるので、とにかく頑張ります。1年前に比べれば確実にレベルアップはできていますので、これからのキヤノン イーグルスの活躍を楽しみにして下さい。引き続き応援を宜しくお願い致します。

金子 大介選手

自分たちができる自分たちのラグビーを常にチャレンジする

――入部して1年半が経過しようとしています

成長は実感しています。去年怪我から復帰した後は試合にも出場させて頂き、今シーズンは、アンディ（ヘッドコーチ）が来て自分の意識も変わってきました。去年のNEC戦（日本選手権）、そして春のプレシーズンマッチとトップリーグチームとの試合を通じて、足りないこともたくさん分かりましたし、一方で通用する部分があることも分かり、試合を重ねる度に成長を感じることができています。

――フォワードリーダーになって

今まではまず自分を一人前にすることを考えていましたが、これからはチームに何が必要かを考え実行すること、選手とコーチの差を埋めること、そして何より拓（和田）をサポートして、拓が気楽にキャプテンを務められるようにすることが自分の役割だと思っています。

――リーダーを務めることはプラスの要素と考えているか

マイナスになることはありません。それは自分の気持ちの持ち方次第だと思います。リーダーをやることを負担に感じればマイナスでしょうが、プラスにするつもりですし、結果を残して周りにも認められたいと思っています。まだ2年目ですが、「金子なら大丈夫だ」と思われるようになりたいと、これは去年からそう思っています。

――チーム一丸となるには

チームが本当に一つになることはとても難しいことです。試合に出ている選手、出られない選手、リハビリ中の選手と、同じチームでも選手はそれぞれ違う状況にあります。その中で自分はチームの潤滑油となって、チームを一つの方向に向けるようにしたいと思っています。チームには、様々なタイプの選手が集まっています。だから番長（田井中 啓彰選手）、アストンさん、橋野さん、それぞれ違う経験や特徴があるリーダーがそれぞれの持ち味を発揮すれば、自ずとチームもまとまると思っています。

――良いシーズンにしたい

「良いシーズン」というのは結局結果が良くなければ言えないことです。自分たちはようやくトップリーグに上がってギリギリのラインに立っているので、結果にこだわって、自分たちができる自分たちのラグビーを常にチャレンジして、そして日々レベルアップしていく、それしかないですね。それができる選手がたくさんいれば、自然と良い結果がついてくると思っています。

――では最後にファンの皆さんへ一言

良い流れを作って、良い雰囲気でリーグ戦に臨みたいと思っています。試合に出た選手は最後までしっかり戦って熱いプレーをして、試合に出られない選手へも刺激を与えて、チームを盛り上げていきます。今シーズンも宜しくお願い致します。

湯澤 奨平選手

自分たちが成長して、チームを下から上げていけるように頑張ります

――入部して4ヶ月が経過した

自分の実力の無さを痛感した4ヶ月間でした。トップリーグで戦うために、もっと努力しなければいけないと思っています。でも今までにない環境でラグビーができていて、本当に幸せです。

――どのようことを一番強化したいと思っているのか？

今はとにかく体を作りながら、土台のプレーをしっかり身につけています。早く上に上がって試合に臨みたいですね。自分はとにかく体をぶつけるプレーが信条なので、そこを生きる道だと思って、そこがチームで一番できるプレーヤーになりたいですね。

――ラグビーへの取り組みについて

今までとは競技が違うと感じる程、新しいことを学んでいます。その中で改めてラグビーの面白さを感じています。良いプレーができれば嬉しいですし、上手くなりたいという気持ちも強くなっています。先輩たちも色々教えて下さり、厳しくもあり優しい人たちです。コーチたちにもどんどん聞いて、教えて頂いています。上のチームが成果を出しているので、自分たちも成長してチームを下から盛り上げられるように頑張っています。

――ではファンの皆さんへ

会社の皆さんや応援して下さっている方から声を掛けて頂くと、本当に嬉しくてもっと頑張ろうと思います。大学4年の時に、怪我から復帰した試合で、たくさんの方がスタンドから声を掛けて下さり、鳥肌が立った経験があります。応援は本当に力になるので、これからも宜しくお願い致します。

甲斐 洋充選手

早く突破口を見つけるために、試合で精一杯やり切る

――去年は大活躍したが、今シーズンは？

なかなかベストパフォーマンスが出せなくて、もやもやしています。結構長く続いているので、早く突破口を見つけたいですね。そのためにも試合で思いっ切りやって、やらないで後悔しないようにしたいと思います。トップリーグで勝ちたいですし、勝った試合のピッチに自分がいることを想像しているので、それが現実になるように頑張っています。

――これまでの練習試合を通じて

初戦、パナソニックさんとの試合ではちょっとびっくりしたというか、当たりの違いなどを感じて、そこからチームで足りないことに気付くことができました。その後は修正や強化を続けてきて、チームもそうですし自分も少しずつ良くなってきていると思います。でも、練習では良いプレーができているのですが、試合でそれが体現できない状況です。

――トップリーグ開幕まであまり時間がない

今年はまだポジションを獲得できていないので、監督やコーチの要求に応えられるようにレベルアップしたいと思っています。

――そのためにはリフレッシュも重要

休みの時は、妻と子供と出かけたりしています。普段なかなか一緒にいられないので、家族と一緒にいることで気分転換ができるので、その時間を大切にしています。妻は、「悔いが残らないよう一生懸命やって欲しい」と言ってくれています。子供も「パパ、頑張れ」と言うようになりました。そんな家族のためにも頑張りたいですね。

――レベルアップを図っていく中で、アリ（アルベルト選手）の存在は大きい

同じポジションで、世界でも一流選手に出会えたことは、本当に良かったと思います。練習中も適切なアドバイスをしてくれますし、彼のプレーを見ているだけで勉強になります。試合で良いプレーをして、早くアリに恩返しをしたいと思います。またブルーシー（カラム・ブルース選手）も、「ここでやり切らなければ意味がない」と辛い時にみんなをプッシュしてくれるので、2人の存在は本当に大きいですね。

――では最後にファンの皆さんへ一言

東北から九州まで各地で試合が行われますが、ぜひ会場に足を運んで頂きたいと思います。昨シーズンの九州、大阪でのトップチャレンジで、スタンドが赤く染まっているのを見た時は、グラウンドでものすごい勇気をもらうことができました。ファンの皆さんの応援の力は本当に凄いです。試合ではチーム全員、精一杯のプレーをしますので、ぜひ見て頂きたいと思います。今シーズンも宜しくお願い致します。