このページは2012年以前の情報です。最新シーズンの情報はこちらでご覧いただけます。

キヤノン イーグルス 公式サイト|スタッフレポート

選手インタビュー

一覧に戻る

Monthly Players 1月号2013年1月 9日

今回は、1月生まれのアイザイア・トエアバ選手、アルベルト・ヴァンデンベルグ選手、ジョシュア・マウ選手の3名にインタビューを行いました。


アイザイア・トエアバ選手

グランドの上ではチームの為にいつもベストの状態でいたい

アイザイア・トエアバ選手

――初めて日本に来て

キヤノンに来られて本当に嬉しく思っています。素晴らしい人々、コーチ、スタッフ、そして家族も含め自分をサポートしてくれているので、楽しむことができています。ここにいられることを光栄に思っています。日本での生活も全く問題ありません。僕は午前・午後に練習をして、基本的に水曜日は休みという生活です。でも社員選手たちは毎日朝早く起きて午前中は会社で仕事、午後は自分たちと同じようにラグビーに取組んでいます。ハードな毎日なのに本当に頑張っていて、彼らのことはとても尊敬しています。

――調子はどうですか

非常にいいです。楽しくやっています。福岡サニックス戦でちょっと怪我をしましたが、もう大丈夫です。キヤノンに入る前から7か月間リハビリをして、10月に試合に復帰した後、ウィンドウマンスの間に走り込んだので、フィットネスやスピードが向上しました。またサニックスとの試合で初めてフルバックに入ったので、試合をとても楽しみにしていたのですが、怪我をしてしまい35分で交代しなければなりませんでした。でもこれがラグビーというものです。

――リーグ戦を通じてキヤノンは

本当に良く戦っていて、試合毎に良くなっていると思います。自分たちのミスで負けた試合がいくつかあって、それは本当に残念ですね。でもトップリーグの最初の年に選手たちが経験し学んだ事がたくさんあって、それが来年のシーズンに必ず役に立ちます。レベルアップして、もっといい成績が残せると思っています。

――日本のラグビーを経験してみて

アイザイア・トエアバ選手

非常にスピードがあり、またボールを良く動かすラグビーですね。今シーズンの試合で色々な事がわかったので、来シーズンはとにかくフィットネスを高めて、日本のラグビーに適応できるように調整するつもりです。より良いラグビーをするために、選手とのコミュニケーションを高めることも必要だと思っています。その為に日本語の勉強を始めました。コミュニケーションが良くなって、成長した選手たちと一緒にプレーするのが楽しみです。

――トップレベルの経験をどのように活かしているか

試合後にビデオを見ながら、ユウキ(今村バックスコーチ)を交えて、どこが悪かったか、次の試合に向けてどうするべきか、と言ったことを選手たちに伝えていますが、シーズンを通して本当に選手たちは良くなりました。僕が来た最初の頃はみんな照れていて、なかなか話をする機会がなかったのですが、試合を重ねる中で若い選手たちと話をするようになり、そして彼らは成長しました。そう言う姿を見ることができるのも嬉しいですね。

大事なことはミスを恐れずとにかくやってみること。駄目なものは止めれば良く、うまく行けばどんどんやる。実は僕もシャイで、地元に戻った時にみんな自分のことをそう言うのですが、でもグランドの上ではチームの為にいつもベストの状態でいたいので、チームメイトとはしっかりコミュニケーションを取りたいと思っています。

――ではファンへひとこと

多くのみなさんがグランドに来て応援してくれるので、選手のやる気をさらに高めてくれています。本当に嬉しく思います。試合に負けてしまっても、応援の皆さんの姿をみると、「次はやるぞ」と元気をもらうことができます。これからもたくさんの応援を頂きたいと思います。宜しくお願いします。


アルベルト・ヴァンデンベルグ選手

学ぶ意欲は素晴らしいが、もっと聞いて欲しい

アルベルト・ヴァンデンベルグ選手

――今のキヤノンをどう感じているか

入部して3年になりますが、非常に早かったですね。今年は初めてのトップリーグなので、選手の経験不足が心配でしたが、実際に戦ってみると選手が本当に成長した姿を見せてくれました。負けてしまいましたが東芝、神戸製鋼、NTTコミュニケーション、近鉄との試合は勝てるチャンスがありました。でも若いメンバーがいい経験を積んでいます。

――豊富な経験やスキルを選手たちに伝授している

私は6歳からラグビーを始めましたが、日本の選手は少しスタートが遅い分、経験が不足していると思います。経験の多い自分やブルーシーと、例えば、試合のビデオを見ながらそれぞれの場面で最高の選択は何か、と言ったことを話し合って、たくさんのことを学んでくれています。その意欲は素晴らしいのですが、もっと聞いて欲しいですね。同じポジションの日高は、今年入ったばかりですが本当に良く頑張って、試合ごとに成長しています。

ラインアウトやモールなどのスキルを教えることがありますが、それができるかという以前に、それを100%やり切る気持ちが大切です。試合でもここ一番のチャンスを全員で認識し、全員でボールを持っている選手をサポートする、その気持ちが大切です。ラグビーはボールゲームですから、1人でも違うことをイメージしたらダメです。

――個人的には今年はどんなシーズンか

良かったり悪かったりのシーズンです。夏合宿でハムストリング(ももの裏側)を痛めてしまい、トップリーグの始めの3戦は出場できませんでした。でも復帰してからは試合を楽しむことができました。チームのメンバーがみんな成長して、そういう選手とプレーすることが本当に楽しいですね。

――日本語がずいぶん上達した

今日もこの後レッスンがあります。もちろん難しいのですが、違う言語を学ぶことを楽しんでいます。

――ところで、3年前にキヤノンに来た時の第一印象は

アルベルト・ヴァンデンベルグ選手

とにかくビックリしました。キヤノンの練習場にいったら、グランドもクラブハウスも借りているものだったからです。でも洋司さんから新しいキヤノンの施設が建設中であること、またキヤノンのターゲットはトップリーグに上がり、毎年新しいメンバーを加えてレベルアップを図り、日本のトップチームになることだと聞いて、自分も一緒に頑張ろうと思いました。実際に練習が始まると、南アフリカでは走る練習は少しで戦略的な練習が長かったので、走る練習が多いのはちょっと参りました。でも洋司さんが自分の体力や年齢を考えて調整してくれたので、それは本当に有難かったです。

――キヤノンイーグルスの強みは

マネジメントチームがいいですね。キヤノンが勝つために必要な事を良く考えていて、またビジョンが明確なこと。さらにそのビジョンがチーム全員で共有されているのは素晴らしいことです。そのビジョンを会社も理解しているので、試合前は仕事を休むように調整してくれる、そういった会社も含めた理解が非常に重要で、チームの隅々まで行き届いていることを実感します。

――これからのキヤノンイーグルスについて

トップリーグの試合はどの試合も非常に厳しくて、楽な試合はひとつもありません。でも今年は選手が経験を積んだことで、来年キヤノンは間違いなく強くなるでしょう。今年は相手に関係のないところでのミスが多く、それがなければ勝てた試合がいくつかありました。今年の経験でミスを減らし、チャンスを活かすことができれば必ず今年よりいいチームになれます。

――試合に勝つために重要なことは

試合の入りですね。強いチームは試合開始からスウィッチが入っていて、22mラインまで来たら必ずトライする、という全員の共通認識ができています。この時に一人でも気が抜けていたらだめです。今シーズンは先制される試合が多かったので、練習でも最初から100%で始めることが大切です。ラグビーは先制されて追いつくのは難しいゲームです。キヤノンは3年でトップ4になれるでしょう。簡単なことではありませんが可能なことだと思っています。

――ではファンの皆さんへメッセージを

いつも応援してくれてありがとうございます。皆さんの応援が無ければ今のキヤノンは無かったと思います。スタンドから大きな声で応援してくれるのが、選手には本当に嬉しいことです。是非これからも熱い応援を続けて下さい。私たちもグランドでいいラグビーをして、皆さんに感動して頂けるように頑張ります。


ジョシュア・マウ選手

強くなりたい気持ちが強くなっている。だから強くなれる。

ジョシュア・マウ選手

――1年目のキヤノンは

練習は厳しいですが、楽しいです。一生懸命やれば自分の成長に繋がるので、厳しい練習は嫌ではありません。大学時代は1つの練習が長くて、ボーっとしている時間があるくらいだったのですが、キヤノンの練習はドリルが多く、短い時間に集中的にやっています。止まっている時間が殆どありません。そう言う練習に慣れていなかったので最初は辛かったのですが、慣れると試合に繋がる練習なので、これからも頑張っていきたいですね。

――ポジションがフッカーに変わった

7月頃ですね。コーチから変わったらどうかと言われたのですが、実は自分もそう思っていました。体のサイズがちょうどフッカーに合うので、フッカーで代表を目指したいと思っています。学生時代はNo.8だったのですが、フッカーと動きは似ているのでその点は問題ありません。

――これでフッカーが4人になった

貢(山本)さん、坂下さん、ネコ(金子)と3人の先輩がいるので、いつも教えてもらっています。だいぶ慣れましたがまだまだ足りてないですね。特にスローイングをする時はまだ緊張します。ペナルティキックと同じだと思いますが、でもその緊張が好きです。スクラムは首や肩の使い方が駄目なので教えてもらっていますが、なかなか理解できない状況です。やはりライブのスクラムをたくさん組むしかないと思って、頑張っています。

――今年入部した同期の選手が試合で頑張っている

ジョシュア・マウ選手

試合を観ていると、やはり「出たい」と思います。フッカーの先輩たちにチャレンジして、来年は試合に出たいですね。今年はラインアウトとスクラム、そしてフィットネスを上げる練習に集中してきました。制限時間内に走れないと全員がアゲインになるというメニューがあって、以前はみんなに迷惑を掛けていたのですが、今はだいぶ時間内に走れるようになってきました。

――念願のプロ選手になった

プロ選手としてキヤノンに入れて、毎日ラグビーに集中できるので楽しいです。トップレベルのプロ選手たちから色々な経験談や、ラグビーに対する考え方を聞くことができて、本当に参考になります。試合中に考えていることがすごく細かくて、良い判断をするための視野が広いですね。フッカーは初めてなので、言われて「そうなんだ」と言う事が多いのですが、毎日勉強になります。普段はネコと徳さん(徳永)と仲が良くて、町田で良く食事をします。でも奥さんのステーキが一番ですね。

――リーグ戦を観ていて

今年のシーズンは勝てそうで勝てない試合が多くて、来年はそれを全部勝ってリーグ戦で1番になりたいですね。そのためにも練習はもちろんですが、試合をもっとやりたいです。試合は相手が強いほど楽しいです。相手が強ければ自分が今どれくらいか、また強い相手から学んでまた成長できます。キヤノンはまだまだ強くなるチームです。いい試合をしても負けると悔しいので、強くなりたい気持ちが強くなっています。だから強くなれると思っています。

リーグ戦中、試合で見つかった問題点が次の試合には修正できています。監督、コーチが素晴らしいですし、選手も集中してやっているので、自分もそう言う風にして強くなっていきたいと思っています。

――では最後にファンの皆さんへ

今年もたくさんの方が応援してくれました。応援をいただくと力になります。東芝の友達が、9月の東芝戦の時、キヤノンの応援に試合中ビビったと言っていました。しかも試合の後、キヤノンの応援団が東芝の選手にも「頑張れ」と応援してくれたそうです。キヤノンの応援の人たちは本当に素晴らしいと思います。来年は自分も応援をしてもらいたいので、試合に出られるように頑張ります。