このページは2012年以前の情報です。最新シーズンの情報はこちらでご覧いただけます。

キヤノン イーグルス 公式サイト|スタッフレポート

選手インタビュー

一覧に戻る

Monthly Players 2月号【番外編】OFF中の選手達2013年2月 4日

誕生月の選手に語ってもらう恒例のシリーズ「Monthly Players」。 OFF中ということもあり、今回は趣向を変えて"OFF中の選手達"と題して、選手達の会社での様子や、普段の過ごし方などに注目してお伝えします。

2月生まれは、山路選手、高根選手、阪元選手、田原選手、田瀬選手、竹山選手、小笠原選手、日高選手の8名。このうち、今回取り上げるのは、日高選手、竹山選手です。


日高 駿選手

来季もとにかく試合に出続けたい

日高 駿選手

――今シーズンを振り返って

ルーキーイヤーながら、全試合フル出場することができて、楽しかったですし、本当に幸せでした。今までテレビで見ていた選手、日本代表の選手達と試合ができるということは大きな喜びでした。
第一クールは緊張しっぱなしでしたが、東芝・神戸製鋼・サントリーとの3連戦で、ある程度戦う事ができたことで、イケるのではないかという自信が深まっていきました。
九州電力戦は、父(九州電力で選手として活躍した後、コーチ・監督を歴任した日高勲さん)が観に来てくれていた事もあり個人的にも負けられない試合だったので、勝つ事ができて嬉しかったです。父もたぶんキヤノンを応援してくれていた・・・と信じたいです(笑)
ワイルドカードへ進む事ができなかったのは、本当に悔しいですね。後半戦は特に、勝てそうで勝てないという試合が続いたことで、逆に上位チームとの力の差を感じました。その差を埋めることはとても難しいことなのだと思います。
個人としての課題も残りました。ロックとして圧倒的にパワーが足りていないと自覚しています。接点での攻防において、やはりパワーの差は如実に表れます。今シーズン、実際に体を当てて、一番パワーの違いを感じたのは、東芝の大野均選手でした。ブレイクダウンでひっくり返されそうになる事もありました。来季に向け、体重をあと数kgは増やして、パワーアップしたいです。

――どんな仕事をしていますか?

真剣な表情で作業を行う

安全衛生の仕事をしています。キヤノンは「安全なくして経営なし」という理念のもと、職場の安全・安心を確保する事を企業経営の最優先事項としています。キヤノンはメーカーなので、工場の現場や実験室など、多くの職場に機械や装置がたくさんありますし、色々な薬品も使用しています。これらを安全に使用するためのルール作りや、そのための意識啓蒙などを行っている部署です。
最初は、分からない事ばかりで戸惑いました。最初に出会った意味のわからない単語は"トッカブツ"でした。特定化学物質の略だということを後に教えてもらいました。
OFFに入り、フルタイムでの勤務になったので、今は座学で色々な事を教えていただいています。飛び交っていた単語と内容をたいぶ理解できるようになりました。
印象的だった仕事は、ポスターの製作ですね。職場の危険要因を疑似的に体験し、知識や経験不足からくる危険感受性能力を高める、安全体感教育を部署で展開しているのですが、そのポスターの作成を任せてもらいました。安全衛生のキャラクター、カンちゃん、ノンちゃんを使ってデザインを考えました。とても楽しかったです。

――日高君の仕事ぶりはどうですか?

課長の熱い指導

課長代理は、「各職場の実験室や職場を見て回り、安全衛生管理に関する調査結果をまとめる仕事をしてもらった時など、繊細でマメな仕事ぶりに驚きました。」と、大きな体とは裏腹な緻密な仕事の進め方に感心した様子。
「普段は無口で、黙々と仕事をしていますね。体力では叶わないので口で負けないようにしています。あと、高いところの物を取ってもらったり、重いものを持ってもらったりする時は助かります(笑)」と専任主幹。
部長からは「頼んだ仕事は、真面目に黙々とやってくれています。グラウンドで見るような、あの力強い表情やたくましさを職場でも見せてくれると、もっと嬉しいかな。シーズン中は半日の業務ということもあり、あまり飲みに行く機会がないのは気になっています。そろそろ誘ってみようかな。」というコメントが。
職場の皆に愛されているようです。

――OFF中は何を食べているの?

日高 駿選手
職場の皆さんと昼食

シーズン中は、体をつくるために考え抜かれた食事をクラブハウスで提供してもらっています。OFF中は、食事も自分で管理しなくてはいけないので、良く考えて食べるようにしています。
今日の昼食はこれです。野菜を多く取りたいので、今日は白菜たっぷりの八宝菜と小鉢二つ選びました。ちなみに、大盛りのご飯は、撮影用にいつもより多めによそってもらいました。そういえば・・・味噌汁を取り忘れました(苦笑)
練習がある時期は、職場の皆さんと昼食を食べる機会もあまり無いので、こうして一緒に食べられるのはとてもうれしいです。
ちなみに、朝ごはんも会社の食堂で食べています。野菜炒めと温泉玉子、小鉢、ご飯、味噌汁というのがお気に入りの朝食メニューです。同期の植松・上田・髙城と食べることが多いですね。食堂のおばさんにも良くしてもらっていて、僕らが食べるご飯の量を把握していて、それぞれ量を変えて出してくれるんです。
今日は、会社の同期との飲み会なのですが、揚げ物を食べないことと飲みすぎないことに注意したいです。お酒はあまり強くないです。九州男児が全員お酒が強いという訳では無いんです(笑)
夜は家で自炊して、録画したアメトークなどを見ながら食べています。野菜炒めなどを作る事が多いですね。特にやることも無い日は、21時に寝てしまったりもします。

――OFF中に気をつけていることは?

体重は増やしたいのですが、太りすぎないように調整しています。
今月は、体の休養にあてる月なので、体を動かしたりはしていません。でも不思議なもので、シーズン中はあれだけ休みたいなと思っていたのに、いざ休みになると、体を動かさないと不安になってしまうんですよね。

――来季に向けてメッセージを

日高 駿選手

今季の課題だったパワーを身につけて、セットプレーを安定させられるようなプレーヤーになりたいです。目標とする選手は、アリ(今季で引退したアルベルト・ヴァンデンベルグ選手)です。今季、アルベルトには色々な事を教えてもらいました。今まで見た事が無いようなプレー、マネのできないプレーを何度も目にしました。アリには「勉強が足りない」と言われました。まだまだ経験も知識も足りないです。ビデオを観て勉強したいですね。
来季もとにかく試合に出続けたいと思っています。
来シーズンもイーグルスへのご声援をよろしくお願いします。


竹山 浩史選手

「応援に来てよかった」と思っていただける試合をお見せしたい

竹山 浩史選手

――今シーズンを振り返って

キヤノンに移籍する前、IBMの時にトップリーグを経験してその厳しさは分かっていたので、キヤノンは本当に大丈夫なのか、自分でも試合に出られるのか、そういった不安な気持ちは正直言ってありました。一方で、またトップリーグでプレーできるというワクワク感、その両方の気持ちでリーグ戦に臨みました。でも試合を重ねるたびに若手の選手たちを中心に「自分たちでもできる」と思える自信がついたシーズンだったと思います。

――シーズン初めにオーストラリアに短期留学した

元々海外に住んでプレーしたいという希望があって、監督やGMに相談したところ、とにかく行ってみて、またチームに合流したらどうかとバックアップしていただきました。自分の将来のためにも、本場のラグビーを経験することでラグビーのレベルアップになると思い、また現地とのつながりを作ることも考えて3か月間、シドニーのマンリーというクラブチームに入りました。クラブチームなので、すぐに1stグレードでプレーできると思っていたのですが、1stではまるで試合に出ることができず、5thから初めて4th、3rdと上がることはできたのですが、3rdでもかなりレベルが高く、自分の力の無さを痛感させられました。フィジカルの違いはもちろん、ブレークダウンなど、特に1stの試合を見たときは本当に勉強になりました。みんな仕事や学校の後に週3回の練習、週末に試合というパターンなのですが、毎回練習に出られるわけでもなく、練習もそれほどこだわったものではないのに、非常に高いレベルのラグビーをやっていたことに驚くと同時に、自分の今の環境に改めて感謝しなければいけないことに気付かされました。

――帰国してから

竹山 浩史選手

最初の試合が近鉄さんとの練習試合だったのですが、当たりに関しては向こうで慣れてきていたので、いけそうな感触を得ることができました。でもスピードとフィットネスができていなかったので、7月の北海道合宿までの練習は本当に死ぬかと思いました。マンリーでの練習は、フィットネスは1週間に1回程度だったので、本当に「帰ってきて良かったのか」とかなり凹んでいました。周りからは「みんなこれを3か月間やってきたことを思えば、1か月だけでよかったでしょ」と言われました。キヤノンの練習は毎年厳しくなっています。

――リーグ戦初戦に向けて

リーグ戦初戦をターゲットに調整を続けてきましたが、リーグ戦前の練習試合で思ったような結果が出せず、正直不安はありました。でも直前になって「やるしかない」という思いに切り替えて、試合ではずっと力を入れて練習してきたブレークダウンも良くできて、本当にチームが「乗ってるな」と感じた試合で、最高の開幕戦でした。試合の後は気分が良かったのですが、自分のタックルミスで取られたトライが1本あって、これはメッチャ怒られました。勝てたから良かったのですが、負けていたらその後は試合に出ていなかったかもしれません。

――強いチームとの差

各チーム、個々のスキルはそれほど変わらないと思うのですが、やはり強いチームは前半いい試合でも、後半の勝負どころで自分のスタイルがあって必ず勝つ、というところがまだキヤノンとの差だと思います。その点はやはり経験を積んで、早く追いつきたいですね。

――リーグ戦を戦い抜いて

竹山 浩史選手

僕自身はいい時と悪い時の波が大きくて、本当に満足できた試合は1試合もありませんでした。試合後は必ず怒られました。自分でも「もっと何かできたんじゃないか」「もっと走っておけばよかった」といった後悔に似たものがありました。僕もそろそろベテランの領域に入るので、チームを引っ張ることも心掛けていきたいと思っています。

――来季に向けて

今年は相手もキヤノンがどの程度のチームなのかわからない部分があって、それで僕たちもいい試合ができた、ということがあったかも知れません。でも来季はそうはいかないと思います。でもとにかく1勝でも多く勝ちたいですね。どっかを食べてみたいですね。そのためには洋司さん、アンディさんの指示に従っていくことはもちろんですが、やはり体をしっかり作って、基本的な部分から積み重ねることが大事だと思っています。

――オフの過ごし方について

地中海料理コシード外観
料理を前に
コシード店長の田中さんと

体をいじめるのは2月からで、1月中はリフレッシュと休養でした。試合の終わった翌週に田井中さん、守屋さんとマカオに行きました。ラグビーのことを忘れてリフレッシュするには、海外旅行はいいですね。前回は韓国に行ったのですが、今回はなんとなく自然にマカオに行くことになりました。あとは英語を忘れないように英会話教室に行ったり、引っ越しを考えているので下見に行ったりしています。東京にいる、島(出身地である奄美大島)の友達に会って黒糖焼酎を飲むもの楽しみですね。食事は太りやすいので食べ過ぎないように気を付けています。奄美ではお正月などのお祝いの時に、塩で味を付けた豚を食べる習慣があって、それを両親から送ってもらいました。東京にいる兄弟と今度一緒に食べようと思っています。

――行きつけのお店は

きつい練習をした後、「もうちょっと肉が食べたい」という時に良く行くコシードというお店が町田にあります。キヤノンスポーツパークで夕食を食べて、さらにコシードで肉を食べる、という展開です。何を食べても美味しいのですが、「スペシャル牛ステーキ」が一押しで、味、ボリューム、値段、どれをとっても最高です。この味が忘れられず、オフの間も時々食べに行きます。宍戸に教えてもらったお店ですが、町田駅からも近くて店長の田中さんも良くしてくれて、とても気に入っています。壁中メニューなので、次は何を食べるか考えているうちに、お腹一杯になっていますね。

――では最後にファンの皆さんへ

昨シーズン「竹山、応援しているよ」と声を掛けていただき、大好物の納豆のスナックをプレゼントしていただいたことが忘れられません。有難うございました。キヤノンを応援して下さったたくさんの方に恩返しをして、そしてもっとたくさんの方に応援していただけるように、キヤノンイーグルスを盛り上げていきます。アタックのチームらしくドンドン走って、観ていてワクワクするような試合をして「応援に来てよかった」と思っていただける試合をお見せしたいと思います。来シーズンもよろしくお願いいたします。