MATCH試合
2016.01.09 sat 1月9日(土)
イーグルス
TIME
試合概要
キックオフ日時 | 2016.01.09 (土) 13:00 |
---|---|
試合会場 | ニッパツ三ツ沢球技場 |
所在地 | 神奈川県 |
試合記録
横浜E |
パナソニック |
|||
---|---|---|---|---|
6 | 3 | 前半 | 23 | 46 |
3 | 後半 | 23 |
前半 | 後半 |
---|---|
0 | 0 |
0 | 0 |
0 | 0 |
1 | 1 |
0 | 0 |
計 | 計 | |
---|---|---|
0 | T | 4 |
0 | G | 4 |
0 | PT | 0 |
2 | PG | 6 |
0 | DG | 0 |
前半 | 後半 |
---|---|
2 | 2 |
2 | 2 |
0 | 0 |
3 | 3 |
0 | 0 |
メンバー
選手名 | No. | POS. | No. | 選手名 |
---|---|---|---|---|
菅原崇聖 | 1 | PR | 1 | 稲垣啓太 |
庭井祐輔 | 2 | HO | 2 | 堀江翔太 |
上田聖 | 3 | PR | 3 | 川俣直樹 |
日高駿 | 4 | LO | 4 | 谷田部洸太郎 |
宇佐美和彦 | 5 | LO | 5 | ヒーナンダニエル |
アイブスジャスティン | 6 | FL | 6 | 劉永男 |
嶋田直人 | 7 | FL | 7 | 西原忠佑 |
アダム・トムソン | 8 | NO.8 | 8 | ホラニ龍コリニアシ |
天野寿紀 | 9 | SH | 9 | 田中史朗 |
橋野皓介(キャプテン) | 10 | SO | 10 | ヘイデン・パーカー |
原田季郎 | 11 | WTB | 11 | 児玉健太郎 |
三友良平 | 12 | CTB | 12 | 林泰基 |
ティム・ベネット | 13 | CTB | 13 | JP・ピーターセン |
森谷直貴 | 14 | WTB | 14 | 北川智規 |
ウィリー・ルルー | 15 | FB | 15 | 笹倉康誉 |
金子大介 | 16 | R | 16 | 設樂哲也 |
東恩納寛太 | 17 | R | 17 | 木川隼吾 |
レイルアマーフィー | 18 | R | 18 | ヴァルアサエリ愛 |
菊谷崇 | 19 | R | 19 | ベン・マッカルマン |
杉永亮太 | 20 | R | 20 | 布巻峻介 |
福居武 | 21 | R | 21 | 内田啓介 |
和田拓 | 22 | R | 22 | 百武優雅 |
マイケル・ボンド | 23 | R | 23 | 三輪忠寛 |
王者パナソニックの前に自分たちの力を発揮できず完敗。悲願のベスト4入りを逃す
LIXIL CUPの1回戦。相手は、順当にグループAを1位で通過してきた、昨シーズンのチャンピオン、パナソニックワイルドナイツ(以下パナソニック)。快晴のニッパツ三ツ沢球技場に詰めかけた約6500人の観客が見守る中、定刻通りの13時ちょうどにキックオフの笛が鳴った。
イーグルスファンが期待したのは、4カ月前、日本代表チームが南アフリカ相手にやってのけた、格下のチームが格上のチームを倒す“ジャイアントキリング”。パナソニックのメンバー表に、司令塔のベリック・バーンズと、日本を代表するフィニッシャー、山田章仁の名前がなかったことで、期待をさらに膨らませたイーグルスファンも多かったはずだ。
しかし、王者はこれっぽっちも揺らぐことはなかった。代わって入ったSOヘイデン・パーカーとWTB児玉健太郎がバーンズ、山田の存在を忘れさせるぐらいの活躍で、得点を重ねていく。そんなパナソニックに、前半は2トライ(2ゴール)、3PG、後半もまったく同じ2トライ(2ゴール)、3PGで計46点を奪われ、逆に奪ったのは、三友良平の2PG(6点)のみ。頂上までの道がまだまだ険しいことを痛感した敗戦となった。
前半
ラインアウトの乱れで開始早々のチャンスをつぶす
パナソニックのキックオフでスタート。開始早々、いきなりイーグルスにチャンスが訪れる。開始1分30秒。センターライン付近でボールを奪ったイーグルスは、右に展開。WTB森谷直貴の効果的なキックで、敵陣5mの地点でマイボールラインアウトを得た。しかし、コンビネーションが合わずにボールを失い、大きなチャンスをつぶしてしまった。スポーツに「たら、れば」は禁物だが、ここで得点を挙げていれば、その後の展開も多少は変わったかもしれない。
前半中盤は完全にパナソニックペース
その後は、パナソニックにペースを握られる。7分にPGを決められて先制点を奪われると(0対3)、その5分後には、相手FWの“近場”攻撃を止められず、プロップにゴールに飛び込まれて5点を失う(G成功で0対10)。さらにその8分後、ターンオーバーされたあと不揃いだったラインを切り裂かれ、左隅にトライ。ゴールも決まり、20分で17点差をつけられてしまった。
24分に三友がPGを決めて3点を返したが、その5分後にはPGで3点を返され、再び17点差(3対20)になった。
数的優位に立った後猛攻を繰り広げるが、ゴールラインを割れず
そんなイーグルスに久しぶりにチャンスが訪れたのは、35分。パナソニックが退場者を出し、数的優位に立ったあたりから、連続攻撃で前進が図れるようになった。しかし、パナソニックの執拗なディフェンスに根負けして、ゴールラインを割るところまではいかず。「相手陣22m内に入ったので、何とかモールでトライをと思ったのですが、最後の詰めが甘かった。あそこで取り切れなかったのがあとあとまで響きました」(橋野キャプテン)。
逆に、パナソニックが41分にPGで加点。前半を3対23で折り返した。
後半
ほとんどの時間をパナソニックが支配
後半も、イーグルスの入り方は決して悪くなかった。開始1分には、距離25m、右45度からのPGを三友がしっかり決めて3点を奪取。残りの39分に期待を抱かせた。しかし、期待した39分間は、ほとんどパナソニックのものになってしまう。
前半同様、密集戦で優位に立たれ、たとえボールをキープしてもバックスに生きたボールを供給できない状態。時々、アダム・トムソンが独自の嗅覚でスペースを見つけてはビッグゲインを図るも、パナソニックディフェンス陣の素早い戻りで、チャンスの芽をつぶされた。
後半は、イーグルスが1PGの3点。一方、パナソニックは10分と34分にトライ(いずれもゴール成功)、21、28、40分にPGを決めるなど着々と加点。6対46の大差でノーサイドを迎えた。
「昨シーズンを超える」を目標に、次戦に向けた準備をスタート
しかし、この敗戦に打ちひしがれている暇は、今のイーグルスにはない。1週間後には、5、6位決定戦に進むか、それとも7、8位決定戦に回るかの分かれ目となる、大事な一戦があるからだ。
次なる戦いに打ち勝つためには、庭井祐輔やティム・ベネットが敗因のひとつに挙げていた、「気持ちの部分」の修正が必要になるのかもしれない。
「昨シーズンの自分を超える」(永友監督)。チーム全体が新しい目標に向かって、どれだけモチベーションを上げていけるか? リーグ戦で見せた、2015年版イーグルスの強さを再び見せてもらいたい。
1回戦で敗退したことで、LIXILCUPで優勝することはできなくなりましたが、来週、再来週と順位戦は続きます。
次回は、1月16日(土)、5位決定戦への出場をかけた近鉄ライナーズとの試合が、秩父宮ラグビー場で11時40分より行われます。昨年を超えるためにも、絶対に勝たなければならない試合です。ぜひ会場へ足をお運びいただき、熱い応援をよろしくお願いいたします。
インタビュー
●FWリーダーとしてチームをけん引したHO庭井祐輔
「悔しい」のひと言につきます。自分たちが何もできなかったというか、何もさせてもらえませんでした。とはいえ、自分たちに力がなかったのかというと、そんなことはないと思います。相手が強いチームであることは十分わかっていて、それに対していい準備もしてきたので、その通りにやれば、もっといい試合になったという思いもあります。しかし残念ながら、今日の試合に関しては全員が100%以上の力を出すことができなかったように思います。次の試合に向けて、技術的な部分だけでなく、気持ちの部分を修正して、今度はみんなが120%の力が出せるようにしたいと思います。
●80分間フル出場した日高駿
これまで対戦したチームならそれほど大きなケガにはならなかったミスを、パナソニックは見逃してくれなかった。それが、完敗の大きな原因だと思います。こういう強いチームには、小さなミスも許されないということを実感しました。また、イーグルスのこともしっかり研究してきたように思います。特に、うちが課題としていたブレークダウンの部分は思った以上に圧倒されました。
●再三のラインブレークでファンを沸かせたアダム・トムソン
パナソニックのような強いチームとやるときは、数少ないチャンスを確実にものにしなければいけないのですが、それが全くできなかった。逆に、うちのミスを確実にものにされてしまった。さすがチャンピオンというべきなのでしょうが、いいようにやられてしまった。個人的には、ボールにもたくさん触れたし、長い距離も走ることができたので、それなりに楽しめましたが…。
●好タックルを連発したティム・ベネット
とてもタフなゲームでした。いくつかのイーブンボールがパナソニックにこぼれるという不運もありましたが、ほとんどラグビーをさせてもらえませんでした。1人1人の力の差はそんなにないと思うのですが、気持ちの部分で負けていたのかも。今日の試合では、ハングリー精神がラグビーではかなりのウエイトを占めていることを改めて痛感しました。
インタビュー
永友監督
「完敗です。ほとんどすべての面でパナソニックさんがうちを上回っていました。イーグルスが、絶対に乗り越えなければならない壁なんですが、今回も跳ね返されてしまいました。とはいえ、負け方は決して昨シーズンと同じではないと思います。また、選手たちも、今日の試合を戦ったことによって、それぞれ感じる部分があっただろうし、そういう意味ではいい経験をしたと思います。問題はここからどう立ち直るか。うちのような若い選手が多いチームは、それが上手くできるかどうかが大きなポイント。昨シーズンを超えるためにも、また、来シーズンにつなげるためにも、あと2試合を全力で戦うつもりですし、そのための準備もしっかりしていきたいと思います。」
橋野主将
「今日のパナソニックは本当に強かった。リーグ戦とは全く違うというか、ピーキングの作り方はさすがにチャンピオンチームだなと。キヤノンがトップリーグに上がって4年目になりますが、私の記憶の中では最もプレッシャーを受けた試合だったような気がします。アタックでは常に分厚いディフェンスに阻まれ、ボールを奪われれば組織的なアタックを仕掛けられ、振り回されっぱなしの80分間。特にアタック、ディフェンスとも、1対1の部分で完全に負けていたことが、大きな敗因だと思います。今日の敗戦をしっかり受け止めなければいけませんが、イーグルスの戦いはまだまだ続きます。昨シーズンを超えることを新たな目標にして、なんとしても次の試合はものにしたいと思います。」