MATCH試合

2016.10.08 sat 10月8日(土)

2016.10.08
横浜キヤノン
イーグルス
横浜キヤノンイーグルス
31
FULL
TIME
14
豊田自動織機シャトルズ
豊田自動織機シャトルズ
横浜E
10月8日(土) 熊谷スポーツ文化公園陸上競技場
10月8日(土) 熊谷
豊田自動織機

試合概要

キックオフ日時2016.10.08 (土) 11:30
試合会場熊谷スポーツ文化公園陸上競技場
所在地埼玉県

試合記録

横浜キヤノンイーグルス
横浜E
豊田自動織機シャトルズ
豊田自動織機
31 26 前半 0 14
5 後半 14
前半 後半
2 1
2 0
0 0
4 0
0 0
3 T 2
2 G 2
0 PT 0
4 PG 0
0 DG 0
前半 後半
0 2
0 2
0 0
0 0
0 0

メンバー

選手名 No. POS. No. 選手名
東恩納寛太 1 PR 1 浪岡祐貴
庭井祐輔(キャプテン) 2 HO 2 村川浩喜
レイルアマーフィー 3 PR 3 川崎仁久
アニセサムエラ 4 LO 4 藤井俊希
宇佐美和彦 5 LO 5 ペニアシ・イオワネ
杉永亮太 6 FL 6 バツベイシオネ
嶋田直人 7 FL 7 高田裕雅
アダム・トムソン 8 NO.8 8 鄭智弘
天野寿紀 9 SH 9 小西大樹
ジャン・クロード・ルース 10 SO 10 マーク・ジェラード
原田季郎 11 WTB 11 JJ・エンゲルブレヒト
三友良平 12 CTB 12 ヴァカジョセフウィルソン
藤近紘二郎 13 CTB 13 ベンジャミン・サンダーズ
和田拓 14 WTB 14 松井謙斗
マイケル・ボンド 15 FB 15 山下一
清水新也 16 R 16 廣野翔太
五十嵐優 17 R 17 五十嵐健二
山路泰生 18 R 18 出渕賢史
菊谷崇 19 R 19 ソシセニ・トコキオ
コーリー・トーマス 20 R 20 竹内琢恭
髙城良太 21 R 21 木村貴大
野口裕也 22 R 22 サム・グリーン
藤本健友 23 R 23 朝見力弥

60分間は"強い”イーグルスがゲームを支配、終盤やや失速するも待望の2勝目を飾る

熊谷ラグビー場がラグビーワールドカップ2019に向けて改修工事に入ったため、「トップリーグが開催されるのは初めて」という熊谷スポーツ文化公園陸上競技場で行われた第6戦。相手は、今季勝ち星がない豊田自動織機シャトルズ(以下豊田自動織機)。「今日は勝つ」。イーグルスにとっては、必勝を期した戦いとなった。
試合は序盤からイーグルスが支配する。開始1分、FW、BKが一体となった攻撃でPRレイルア マーフィーがいきなりトライ。その後も自慢のスクラムで相手を圧倒し、SOジャンクロード・ルースのPGで着々と加点。前半33分には、自陣5m付近からFBマイケル・ボンドが走り切り、前半は26-0と大差をつけて折り返した。
後半も20分頃まではイーグルスのペースだったが、19分にスクラムトライを奪ったあと、攻めあぐねてしまう。その間に息を吹き返した豊田自動織機に終盤2トライを奪われたが、前半の貯金がものをいい、今季2勝目を飾った。
マン・オブ・ザ・マッチには、約90mを走りきってのトライをはじめ、攻守にわたって活躍したボンドが選ばれた。

前半

開始1分で先制トライ。今日もスクラムは相手を圧倒

イーグルスが開始1分、速攻で先制点を奪った。起点は、キックオフ直後に得た相手陣28m付近でのラインアウト。クリーンキャッチでモールを形成し、5m押し込んだところでNo.8アダム・トムソンがタテを突く。ラックから出たボールがSH天野寿紀→CTB三友良平とわたり、三友が内に切ってゴール直前までゲイン。さらにラックから天野が素早くさばき、パスを受けたルースが内側を走ってきたPRレイルアに渡し、レイルアがゴールに飛び込んだ(ゴール成功で7-0)。もともと第3列のプレーヤーだったレイルア。自らの持ち味であるフィールドプレーの上手さでいきなりアピールする形となった。
自慢のスクラムは、3番にレイルアが入ったがこの試合も相手を圧倒。10分のファーストスクラムではコラプシングの反則を誘い、ルースがPGをきっちり決めて10-0と点差を広げる。
ここ数試合、得点した後、すぐに取られることが多かったイーグルスだったが、この日は同じ過ちを繰り返さなかった。

好プレーの連続。最後はボンドが90mを走り切る

その後もイーグルスが押し気味にゲームを進める。25分、相手陣30mのマイボールラインアウトが乱れたが、FL杉永亮太がボールに絡んでノットリリースザボールの反則を奪い、ルースが決めて13-0に。31分には、センター付近で得たマイボールラインアウトから右に展開。素早い集散&球出しに相手ディフェンスが戻り切れずにオフサイド。ここもルースが決めて16-0とリードを広げた。
前半を締めくくったのは、この日、再三素晴らしい突破を見せていたボンド。自陣、相手のノック・オンでこぼれたボールを5m付近で受け取ったあと、ディフェンス3人をかわして独走態勢に入り、90mを走り切った(ゴール成功で26-0)。

後半

1番五十嵐優、2番庭井、3番レイルアでスクラムトライも奪う

後半の序盤はお互いに攻め手を欠き膠着状態。イーグルスにとっては嫌なムードが漂い始めたが、19分、自ら試合を動かす。相手陣5mで得たマイボールスクラムを完全にコントロール。最後はトムソンが押さえてリードをさらに広げた(ゴール失敗で31-0)。「FWがしっかりまとまり、全員で押し切って取ったトライ。厳しい練習に耐えてきた、みんなの努力のたまものだよ」(トムソン)。

残り20分、自分たちのラグビーができなかったのが課題

しかし、このトライの後、60分過ぎから流れが豊田自動織機に傾き始める。イーグルスはボールをキープし続けることができなくなり、ディフェンスラインも簡単にブレイクされ始めた。豊田自動織機もそんなイーグルスの変化を見逃さず、果敢にアタック。ゴール前ほぼ正面のPKも、不利なはずのスクラムを選択してトライを奪おうとしてきた。そしてついに32分、この日初めてゴールラインを割られる。自陣10m付近でターンオーバーされたボールを右に回されトライを献上(ゴール成功で7-31)。さらにその4分後にも相手FLに飛び込まれ最終的に2トライを奪われた(ゴール成功で14-31)。

終盤、残り10分はピリッとしなかったものの、勝利は勝利。また、イーグルスの強みが存分に出た試合でもあった。ウインドウマンスまでの前半戦の残り3試合も、この"強み”を存分に発揮してほしい。

次戦は10月16日(日)、イーグルスにとっては第2のホーム、「大分」で神戸製鋼コベルコスティーラーズと戦います。開催場所は、4万人収容の大分銀行ドーム。ぜひ会場へ足をお運びいただき、熱い応援をよろしくお願いいたします。

インタビュー

●攻守にわたって大活躍。マン・オブ・ザ・マッチも獲得したFBマイケル・ボンド

チームも自分も、今日はいけるという自信はありました。ここ数試合、残念な負けは続いていたけど、チームのムードも悪くはなく、チームは確実に勝利に近づいていると感じていました。今日も何度かラインブレイクができたけど、それが僕の仕事。ボールをもらう度に、どうしたら正面の相手選手を抜けるかということに集中しています。今日はそれが上手くいきました。独走トライは嬉しかったけど、ちょっと走る距離が長すぎました。あんなに走ったのは12歳の時以来かな(笑)。


●初スタメンで期待通りの働きをしたPRレイルア マーフィー

試合前、少し緊張したけど、「やれる」という自信はありました。実際、キヤノンのアタック、ディフェンスがきちんとできたんじゃないかと思います。走り込んでトライを取るなど、自分の持ち味も発揮できたし。スクラムも最初のプレーでイメージ通りにヒットできたので、その後も自信を持ってプレーできました。これからもチームに貢献できるように頑張りたいです。


●ここまでの6試合、全試合フル出場のNo.8アダム・トムソン

最初は暑すぎて大変だったけど、どんどんコンディションは良くなっています。毎試合1週間かけてしっかり準備をしています。80分間、思い通りに動くことができるのは、ベストのコンディションで試合に出ているからだと思います。日本のラグビーにフィットしてきたのかって言われるけど、イーグルスに入ってもう4年なので、フィットしていなかったらまずいでしょう?(笑)


●攻守に気持ちの入ったプレーをしたCTB三友良平

開幕戦以来の勝ちをうれしく思います。今日はティム(ベネット)がいない分、自分がしっかりとボールキャリーしよう、タックルにいこうと思いました。藤近とのコミュニケーションもうまくとれたのではないかと思います。これからも頑張ります。


●久しぶりのスタメンで最後までグラウンドに立ち続けたWTB(途中からFB)和田拓

今日はチームにポジティブな空気を吹き込みたいという思いでグラウンドに立ちました。そのためにも、まず自分のプレーに集中、そして積極的に声をかけていくことを意識しました。久しぶりにグラウンドに立って、チームが確実にレベルアップしていることを感じました。全員の意思統一がもう少しできれば、さらに良い試合運びができるんじゃないかと思います。個人的にはもっとプレーの精度を上げていきたいと思います。


インタビュー

永友監督

この試合に向けては、「シーズン前に自分たちがやると決めたことを、しっかりやり切ろう」ということを再確認して臨みました。具体的にはセットピース。豊田自動織機さんはBKにタレントが揃っていることがわかっていましたが、自分たちは自分たちの強みで勝負しようと。結果的にはそれが良かったと思います。ラインアウトではいくつかミスを犯しましたが、スクラムでは相手を圧倒し、それが勝利につながりました。ただ、取り切るべきところで取り切れないという課題はまだあります。それとFWの頑張りに対し、BKが今一つでした。シーズンはまだ長いですから、リザーブに入る選手達の頑張りに期待したいと思います。この勝利をきっかけに、どんどん上昇していきたいです。


庭井キャプテン

勝てなかった試合が続いていましたので、まずは勝てたということにホッとしています。いつも通り、細かなミスはいくつかありましたが、みんな頑張っていたと思います。特にFWは良いところがたくさん出ていたと思います。ただ、正直、もっとトライを取れたという思いはあります。それができなかったのは、ゲームの中でいろいろな攻め方をし過ぎたことにあるかと。もう少し攻め方を統一していけばよかったと反省しています。まだまだ修正すべき点はいろいろありますが、とりあえず勝ったということでチームのムードは良くなるはずです。次の試合に向けてさらに盛り上がっていきたいと思います。