MATCH試合

2016.12.03 sat 12月3日(土)

2016.12.03
横浜キヤノン
イーグルス
横浜キヤノンイーグルス
21
FULL
TIME
25
トヨタ自動車ヴェルブリッツ
トヨタ自動車ヴェルブリッツ
横浜E
12月3日(土) パロマ瑞穂ラグビー場
12月3日(土) パロ瑞ラ
トヨタ

試合概要

キックオフ日時2016.12.03 (土) 14:00
試合会場パロマ瑞穂ラグビー場
所在地愛知県

試合記録

横浜キヤノンイーグルス
横浜E
トヨタ自動車ヴェルブリッツ
トヨタ
21 14 前半 11 25
7 後半 14
前半 後半
2 1
2 1
0 0
0 0
0 0
3 T 3
3 G 2
0 PT 0
0 PG 2
0 DG 0
前半 後半
1 2
0 2
0 0
2 0
0 0

メンバー

選手名 No. POS. No. 選手名
東恩納寛太 1 PR 1 吉田康平
庭井祐輔(キャプテン) 2 HO 2 上野隆太
山路泰生 3 PR 3 ルアーン・スミス
菊谷崇 4 LO 4 谷口智昭
アニセサムエラ 5 LO 5 北川俊澄
杉永亮太 6 FL 6 佐藤穣司
嶋田直人 7 FL 7 安藤泰洋
アダム・トムソン 8 NO.8 8 ワイクリフ・パールー
天野寿紀 9 SH 9 滑川剛人
ウィリー・ルルー 10 SO 10 文字隆也
原田季郎 11 WTB 11 城戸雄生
三友良平 12 CTB 12 タウモエピアウシリベヌシィ
林大成 13 CTB 13 イェーツスティーブン
橋野皓介 14 WTB 14 彦坂匡克
マイケル・ボンド 15 FB 15 ロビー・ロビンソン
山本貢 16 R 16 彦坂圭克
五十嵐優 17 R 17 内田裕大
レイルアマーフィー 18 R 18 浅堀航平
日高駿 19 R 19 槇原航太
湯澤奨平 20 R 20 フェツアニ・ラウタイミ
ジャン・クロード・ルース 21 R 21 平野航輝
ハヴィリリチャードアファ 22 R 22 春山悠太
小野澤宏時 23 R 23 松下馨

満を持して迎えた後半の開幕戦、強豪トヨタ自動車相手に“惜敗”を喫す(勝ち点1獲得)

ウィンドウマンス明けの最初の試合は、昨シーズン1勝1敗だったトヨタ自動車ヴェルブリッツ(以下トヨタ自動車)。昨シーズン、最終戦で負けているだけに、イーグルスとしてもリベンジを果たしたいところ。午後2時、観客席がほぼ緑一色に染まった名古屋市・パロマ瑞穂ラグビー場でキックオフの笛が鳴らされた。
先行したのはトヨタ自動車(PGで3点)だったが、前半7分、この日10番を背負ったウィリー・ルルーが自陣22m付近で、見事なインターセプトでボールを奪い、そのまま走り切ってトライ。その後3点を返されるも、25分にラックからのライン攻撃でルルーからラストパスを受け取ったCTB林大成がトライを奪ってリードを広げた(14-6)。しかし、前半終了間際、いくつかのミスからトライを奪われ、14-11と3点差に詰め寄られた。
さらに後半開始早々、カウンターアタックをターンオーバーされるという最悪なパターンでトライを奪われ、逆転を許す(14-18)。その後はイーグルスがゲームを支配し続け、再三、トヨタ自動車ゴール前に迫るも、ゴールラインを越えることができず。逆に36分にダメ押しトライを奪われてしまう。それでもイーグルスは諦めず、残り2分でジャンクロード・ルースが個人技でトライし(ゴール成功)7点を返し、21-25に。1トライで逆転というところまで詰め寄ったが、ここでノーサイド。後半戦も、最初から「惜しい敗戦」を味わうことになった。

前半

狙い通りのインターセプトで試合をひっくり返す

トヨタのキックオフで始まった前半。いきなりゴール前まで攻められ、開始2分、インターセプトを狙ったSOウィリー・ルルーのプレーがインテンショナルノックオンと判断され、PGで3点を失った。しかし、その5分後ビッグプレーが生まれる。自陣22m付近のラックから出た相手ボールに再びルルーが反応。今度はボールを手に収め、自陣22m付近から走り切ってトライを奪った(ゴール成功で7-3)。その後も、司令塔ルルーの巧みなプレーで再三ゲインラインを突破。いい流れで試合を進めていたが、23分、自陣22m、ゴールほぼ正面でオフサイドをおかし、再び相手に3点を献上してしまった。

美しいトライでリードを奪ったが…

相手に渡してしまったかに見えた流れを再度手繰り寄せたのが25分。相手のペナルティーから得た相手陣10m付近のラインアウトからラックを形成。素早い球出しからSH天野寿紀→CTB三友良平→SOルルーとわたり、ルルーが相手を引きつけた後、素晴らしいスピードでタテを突いてきたCTB林大成に絶妙のパス。林がそのまま飛び込んで、イーグルスとしてはこの2本目のトライを挙げた(ゴール成功で14-6)。その後は一進一退の攻防が続いたが、前半終了間際、自陣ゴール前でのマイボールラインアウトをスチールされ、左に回されてゴールに飛び込まれてしまった(ゴール失敗で14-11)。

後半

ボール争奪戦で後手を踏み、逆転を許す

詰め寄られたとはいえ、まだイーグルスのリード。しかし、後半開始早々、今度はトヨタ自動車にビッグプレーを許してしまう。相手のキックを自陣でキャッチしたFBマイケル・ボンドがカウンターアタックを仕掛けたのだが、サポートプレーヤーの接点への働きかけが遅れ、ターンオーバー。ラックから出たボールを相手9番がロングパスで大きく右に展開、15番→13番→15番→12番と3人の外国人選手に上手くボールをつながれて中央に飛び込まれ、14-18と逆転されてしまった。

ゴール前に攻め込むも、あと一歩が越えられず

逆転は許したものの、流れは失っていなかったイーグルス。後半5分過ぎからは、トヨタ自動車陣深くに攻め込みゴール前まで迫るが、なかなかあと一歩を越えられず。特に惜しかったのが、10分に得た相手陣5mでのマイボールスクラム。イーグルスの押しに耐え切れず、トヨタ自動車FWがコラプシング。イーグルスはPGを狙わず、スクラムでトライを奪いに行ったが、スクラムが回ってしまい、ボールを拾い上げようとしたNo.8アダム・トムソンのプレーがノックオンと判定され、絶好のチャンスをものにできなかった。
その後もたびたび多彩なアタックでトヨタゴールを脅かしたが、決定打を放てず。逆に36分、ハーフウェイ付近で右に回したボールをインターセプトされ、巧みにボールをつながれてトライを奪われた(ゴール成功で14-25)。
ただ、その2分後、途中出場したSOのジャンクロード・ルースが個人技でディフェンスラインを切り裂き、中央にトライ(ゴール成功で21-25)。逆転には至らなかったが、勝ち点1を獲得。最後まであきらめない姿勢は、次の試合につながると思いたい。

次戦は、12月10日、東大阪市花園ラグビー場で近鉄ライナーズと対戦します。今シーズン、まだ2勝と勝ち星に恵まれない近鉄ですが、サントリーやパナソニックとも接戦を繰り広げるなど、そのチーム力の高さは誰もが認めるところ。激しい戦いになることが予想されます。ぜひ会場へ足をお運びいただき、熱い応援をよろしくお願いいたします。

インタビュー

●久しぶりの先発でチームを鼓舞し続けたLO菊谷崇

1カ月間、この試合に向けてしっかり準備をやってきたわけですが、残念な結果に終わってしまいました。接点が強いチームだということはわかっていたので、その対策はしていたのですが、我々が考えている以上に相手が強かった。自分自身もライアウトでチームに迷惑をかけるなど、反省すべき点があります。イーグルスに来てもう3年になるので、(元所属の)トヨタに対して特別意識することはありませんが、いまだにこちら(名古屋方面)に来ると温かい声援をいただくのはありがたいことです。そんなファンのためにも、次戦ではもっといいプレーをお見せしたいと思います。


●スタンドオフとして数多くの見せ場を作ったウィリー・ルルー

1カ月、しっかり準備をしてこの試合に臨み、前半、いい形で試合を運べただけに、勝てなかったことはとても残念です。前半リードしていて後半逆転負けを喫するという今シーズンの悪いパターンに今日もはまってしまいました。敗因の一つはハンドリングミスにあると思います。受け手だけでなく、投げる方にも問題があったのかもしれませんが、きちんとボールをつなげていれば、もっとチャンスが広がったはずです。トヨタFWは強かったです。残り5試合となりましたが、最後までしっかり頑張りたいと思います。


●この試合も好タックルが光ったSH天野寿紀

トヨタさんのフィジカルは思った以上に強かったです。今日は本当に疲れました。フィジカルで来るラグビーに対して、うちはボールを動かしていこうと試合に臨んだんですが、上手くいった部分とそうでなかった部分があって、それが4点という点差になったような気がします。ルルーとのコンビネーションは上手くいったと思うし、それなりにチャンスも作れたんですが、9番、10番(SHとSO)はチームを勝利に導くのが仕事なので、そういう点では自分の役目を果たせませんでした。


●ジャパンを経験し、プレーにも自信がみなぎっていたPR山路泰生

ジャパンを経験したことで、いろいろな点で自信が持てるようになりました。それにしても、今日は勝ちたかったですね。試合中はみんなを落ち着かせようと、声を出し続けていたのですが…。プレーの面でも、たしかにトヨタさんのFWは強かったんですが、スクラムは組み勝っていましたから。もう少しでスクラムトライという場面もあったし。あそこは何とかしたかったです。トヨタさんのようにフィジカルが強いチームに対抗するためには、途中出場の五十嵐(優/PR)のように、一発で倒すタックルが必要だと思いました。同じく途中出場のマーフィー(レイルア/PR)もいいプレーをしていました。FWの層が厚くなって来ていますので、僕もしっかりと練習しもっと良いプレーをしなければと思います。


●ケガから復帰して久々の出場を果たしてCTBハヴィリ リチャードアファ

今日は本当に残念でしたが、仕方ありません。僕自身は久しぶりに試合に出場でき楽しかったです。できればもっと長い時間プレーしたかったくらいです。ケガの方はもう大丈夫。今はほぼ完ぺきな状態です。次の試合が待ち遠しいです。


インタビュー

永友監督

お互い1カ月ぶりの試合ということで、準備してきたものを出し合ったわけですが、“精度”という部分でトヨタさんの方が上でした。特に、トヨタさんのディフェンスは素晴らしかったです。相手陣に入ってから、我々もいろいろな攻撃を仕掛けたのですが、ゴールラインを背負った時の、トヨタさんのディフェンス力には目を見張るものがありました。敗因はそこに尽きると思います。残念だったのは、イーグルスにハンドリングエラーなど細かいミスが多かったこと。強いチームと戦う時には絶対にやってはいけないミスをいくつもやってしまいました。そのミスの要因はいくつか考えられますが、コーチングの問題もあると思います。この1週間で修正できる部分はしっかり修正して、近鉄戦に臨みたいと思います。


庭井キャプテン

最大の敗因はミスが多かったことです。あれだけハンドリングミスをしたら勝てません。この1カ月、いろいろな準備をしてきたわけですが、そういう点からいうと、基本的な部分の準備が足りなかったのかもしれません。また、トヨタさんの強みである接点でも、我々としては十分準備をしたつもりだったのですが、結果的にはやられてしまいました。もう一つ、うちの強みであるスクラムで相手にプレッシャーをかけていたにもかかわらず、あと一押しができなかった点が悔やまれます。相手陣5mの2度目のスクラムでは、最低でもペナルティトライを取りたかったんですが。この敗戦を引きずっていても仕方がありません。気持ちを切り替えて、次に向かって良い準備を進めていきたいと思います。