MATCH試合

2017.01.08 sun 1月8日(日)

2017.01.08
横浜キヤノン
イーグルス
横浜キヤノンイーグルス
26
FULL
TIME
15
NTTコミュニケーションズ シャイニングアークス
NTTコミュニケーションズ シャイニングアークス
横浜E
1月8日(日) 秩父宮ラグビー場
1月8日(日) 秩父宮
NTTコム

試合概要

キックオフ日時2017.01.08 (日) 14:00
試合会場秩父宮ラグビー場
所在地東京都

試合記録

横浜キヤノンイーグルス
横浜E
NTTコミュニケーションズ シャイニングアークス
NTTコム
26 16 前半 8 15
10 後半 7
前半 後半
1 1
1 1
0 0
3 1
0 0
2 T 2
2 G 1
0 PT 0
4 PG 1
0 DG 0
前半 後半
1 1
0 1
0 0
1 0
0 0

メンバー

選手名 No. POS. No. 選手名
五十嵐優 1 PR 1 庵奥翔太
庭井祐輔(キャプテン) 2 HO 2 三浦嶺
山路泰生 3 PR 3 小野慎介
日高駿 4 LO 4 目崎啓志
アニセサムエラ 5 LO 5 ヴィリー・ブリッツ
杉永亮太 6 FL 6 鶴谷昌隆
嶋田直人 7 FL 7 金正奎
アダム・トムソン 8 NO.8 8 アマナキ・レレイ・マフィ
福居武 9 SH 9 友井川拓
ジャン・クロード・ルース 10 SO 10 小倉順平
原田季郎 11 WTB 11 羽野一志
三友良平 12 CTB 12 エルトン・ヤンチース
ティム・ベネット(バイスキャプテン) 13 CTB 13 石橋拓也
橋野皓介 14 WTB 14 鶴田諒
ウィリー・ルルー 15 FB 15 小川優輔
金子大介 16 R 16 種本直人
山本貢 17 R 17 上田竜太郎
レイルアマーフィー 18 R 18 楢山直幸
菊谷崇 19 R 19 栗原大介
コーリー・トーマス 20 R 20 ラーボニ・ウォーレンボスアヤコ
野口裕也 21 R 21 西橋勇人
森谷直貴 22 R 22 ブラッキン・カラウリアヘンリー
マイケル・ボンド 23 R 23 菊池功一郎

セットピースで強敵NTTコミュニケーションズを圧倒。4連勝で勝敗を五分に戻す

2017年最初のゲームは、NTTコミュニケーションズシャイニングアークス(以下NTTコム)戦。午後2時ちょうど、寒気と厚い雲に覆われた(試合途中から雨天に)秩父宮ラグビー場で試合が始まった。
この日は、NTTコムに先制点を奪われたイーグルスだったが、安定したセットピースを武器にじわじわと反撃。前半17分にNTTコムのコラプシングで得たPGをSOジャンクロード・ルースが決めてまず3点。20分にはWTB橋野晧介が右隅に飛び込んで逆転に成功した(ゴール成功で10-5)。28分、40分にもルースのPGで追加点。相手に1PGを返されたが16-8で前半を折り返した。
後半も開始早々NTTコムにトライを奪われて16-15と1点差に詰め寄られたが、その後はイーグルスがゲームを支配。後半26分のルースのPG、31分にはNo.8アダム・トムソンのトライ(ゴール成功)でリードを広げ、最終的には26-15で勝利を手にした。
マン・オブ・ザ・マッチには、4PG、2ゴールの計16点を叩き出したルース(2試合連続、3回目)が選ばれた。

前半

ファーストスクラムで敵ボールを奪取

いずれも先制逃げ切りで、3試合続けて勝利を手にしていたイーグルス。この日は開始7分に先制点(ゴール失敗で0-5)を奪われたが、慌てた様子もなく冷静に試合を進める。11分のファーストスクラムで相手ボールを奪ってからは完全なイーグルスペース。「NTTコムのスクラムもかなり強いと思っていたので、ファーストスクラムで押せたことで勢いがつきました」(PR山路泰生)。
17分、再びスクラムでNTTコムを圧倒。コラプシングで得たPK(相手陣10m付近右45度)をルースがきっちり決めて3点を返した(3-5)。
さらに20分、相手陣22mラインでの相手ボールラインアウトをトムソンがスチール。FWがいったんタテを突いてから右に展開。CTBティム・ベネットが抜け出し、フォローしていたトムソンからFBウィリー・ルルーに渡り、最後は橋野が右スミに飛びこんだ(ゴール成功で10-5)。

ルースの見事なプレスキックでリードを広げる

前節のクボタスピアーズ戦で60mPGをきめるなど、“キックの威力”を存分に見せつけたルースだったが、この日も絶好調。28分にはハーフウェイ・右45度という50数メートルのPGを難なく決めてリードを広げ(13-5)、33分には1PGを返されたものの(13-8)、前半終了間際には相手陣10m付近・左45度のPGをあっさりと決めて(16-8)、前半リードで折り返した。

後半

庭井キャプテンの冷静な判断も光る

後半もNTTコムが先制。自陣5mのラインアウトからモールを押し込まれ、16-15と1点差に詰め寄られたが、前半同様、まったく慌てることはなく、自分たちのペースを守り続けたイーグルス。その後20数分間、得点はできなかったが、ゲームは完全にイーグルスが支配していた。
追加点が入ったのは26分。NTTコムのミスキックから得た相手陣5mスクラムで、イーグルスFWの圧力を感じたNTTコムFWが2回連続で反則を犯す。ファンはスクラムトライを期待しただろうが、3回目のスクラムで相手SHがオフサイド。ここでイーグルスはスクラムではなく、PGを選択。ルースが難なく決めて19-15とした。「5m地点でPKならもう一度スクラムも考えたんですが、3度目のPKは8m地点。8mを押し切るのは難しいと判断して、とりあえずPGでは引っくり返せない点差に広げておこうと考えました」(HO庭井祐輔キャプテン)

隙のない試合運びでノーサイドを迎える

その後も、“守る”のではなく“攻め続ける”という姿勢を貫いたイーグルス。31分には相手陣10mのラインアウトから、見事なサインプレーでトムソンがタテを突き右スミにトライ。難しい位置からのゴールキックをルースが決めて26-15とした。
残り10分、NTTコムが猛反撃を仕掛けてくるかと思われたが、嶋田直人、杉永亮太の両フランカーを中心としたイーグルスの堅い守りにNTTコムも打つ手なし。一度も主導権を譲ることなくノーサイドを迎えた。
この日の勝利で4連勝となり、成績も五分に。今シーズンも残り1試合となったが、最後の試合でもイーグルスらしさを存分に発揮してもらいたい。

長い今シーズンの最終戦(第15節)となる次戦は、1月14日、東大阪市花園ラグビー場でHonda HEATと対戦します。アウェイでの戦いですが、2016-17シーズン、泣いても笑ってもこれが最後。ぜひスタンドに足を運んで、熱い声援を送ってください。

インタビュー

●2試合連続でマン・オブ・ザ・マッチに輝いたSOジャンクロード・ルース

(6本蹴って全部成功)今日もキックは上手くいきました。ルルーとのコンビネーションもいつも通り上手くいきました。全体的にみても、だんだん日本でのプレー、イーグルスでのプレーに慣れてきた感じがします。相手ディフェンスの陣形に合わせてどう動けばいいのかなど、周りを見たうえでのプレーができるようになってきました。また、今日は久しぶりに福居武とコンビを組みましたが、彼がいいプレーヤーだということを再認識しました。天野寿紀もいいけど、福居もいい。SHみんなで競争すれば、イーグルスのレベルはますます上がると思います。


●第3節以来の出場となったSH福居武

久しぶりのゲーム(公式戦)で緊張しました(笑)。今日はとにかくテンポ良く球をさばくことを意識したんですが、まあまあだったと思います。自分のプレーはともかく、4連勝できて本当に良かったです。自分が入って連勝が途切れるということだけは避けたいと思っていました。久しぶりにみんなの輪の中に入って、以前よりもチームに一体感が出てきたと感じました。4連勝もうなずけます。


●この日もインパクトのあるプレーを連発したNo.8アダム・トムソン

今日の相手はオープン攻撃を得意としているチームなので、セットピースで圧倒し、攻撃のリズムを崩したいと思っていましたが、思い通りにいきました。ある程度圧倒できるという思いはあったけど、本当に上手くいきました。特にラインアウトディフェンスでは、練習の成果が出ました。久しぶりにトライも決められたし、自分のプレーがチームに勢いを与えたと思ってもらえたのならとても嬉しいです。


●得点こそなかったが、この試合でも随所で“らしい”プレーを見せたFBウィリー・ルルー

ここ4試合は、チームとしてかみ合ってきている感じがします。また、事前のプラン通りに試合ができていることも勝利の要因だと思います。前半負けが多かったのは残念ですが、本当にいいチームになってきたと感じます。


●今シーズン初トライをマークしたWTB橋野晧介

久しぶりのトライは取れましたが、個人的にはミスも多かったし、まだまだです。ただ、チームとしては、セットプレーも安定していたし、やりたいことがやれたのではないかと思います。点差以上に、しっかりとしたゲーム運びができ、今シーズン最高のゲームだったのではないかと思います。NTTコムさんは強いチームですが、今日に限っては、寒さのせいでしょうか、少し元気がなかったみたいです。しかし今日は本当に寒かった。TMO等でゲームが止まることが多かったので、できるだけ大きな声を出してチームを、そして自分を奮い立たせていました(笑)。最終戦(大阪・花園)、気を引き締めて頑張ります。


インタビュー

永友監督

今年最初の試合で選手たちが本当にいいパフォーマンスをみせてくれました。特にFWの頑張りには感動さえ覚えました。ブレイクダウンでは多少やられた場面もありましたが、残り10分のところでターンオーバーするなどいつも以上にファイティングスピリットを発揮してくれたような気がします。今日の試合に関しては、新しいことをやるのではなく、今まで積み重ねてきたものをグラウンドの中でしっかり表現していこうと指示したのですが、全員がそれを実践してくれました。次戦もゲームプランは同じです。来シーズンにつながるように、最終戦は“グッドフィニッシュ”といきたいです。


庭井キャプテン

今日はまずセットプレーで相手にプレッシャーをかけようと考えていたんですが、スクラムもラインアウトも練習通りのプレーができ、狙い通りになったと思います。しかしその一方で、ブレイクダウンではやられる場面が多くありました。そのあたりがうちの課題だと思いますが、ブレイクダウンに関しては、そこを意識するだけでかなり変わると思います。今シーズンもあと1試合になりましたが、最終戦ではその課題を克服できるようにしっかり準備して、いい“締めくくり”にしたいと思います。