MATCH試合
2024.05.25 sat 3位決定戦
イーグルス
TIME
ハイライト
試合概要
キックオフ日時 | 2024.05.25 (土) 12:05 |
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試合会場 | 秩父宮ラグビー場 |
所在地 | 東京都 |
天候 | 晴れ/無風 |
ピッチ状態 | 良い |
入場者数 | 9,509人 |
試合記録
横浜E |
東京SG |
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33 | 26 | 前半 | 14 | 40 |
7 | 後半 | 26 |
前半 | 後半 |
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4 | 1 |
3 | 1 |
0 | 0 |
0 | 0 |
0 | 0 |
計 | 計 | |
---|---|---|
5 | T | 6 |
4 | G | 5 |
0 | PT | 0 |
0 | PG | 0 |
0 | DG | 0 |
前半 | 後半 |
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2 | 4 |
2 | 3 |
0 | 0 |
0 | 0 |
0 | 0 |
メンバー
選手名 | No. | POS. | No. | 選手名 |
---|---|---|---|---|
岡部崇人 | 1 | PR | 1 | 小林 賢太 |
中村駿太 | 2 | HO | 2 | 堀越 康介 |
祝原涼介 | 3 | PR | 3 | 垣永 真之介 |
リアキマタギ・モリ | 4 | LO | 4 | トレヴァ・ホゼア |
マシュー・フィリップ | 5 | LO | 5 | ハリー・ホッキングス |
ミッチェル・ブラウン | 6 | FL | 6 | 下川 甲嗣 |
シオエリ・ヴァカラヒ | 7 | FL | 7 | 桶谷 宗汰 |
アマナキ・レレイ・マフィ | 8 | NO.8 | 8 | ツイ ヘンドリック |
荒井康植 | 9 | SH | 9 | 齋藤 直人 |
田村優 | 10 | SO | 10 | 高本 幹也 |
竹澤正祥 | 11 | WTB | 11 | チェスリン・コルビ |
田畑凌 | 12 | CTB | 12 | 中村 亮土 |
ジェシー・クリエル | 13 | CTB | 13 | イザヤ・プニヴァイ |
松井千士 | 14 | WTB | 14 | 尾崎 晟也 |
小倉順平 | 15 | FB | 15 | 松島 幸太朗 |
川村慎 | 16 | R | 16 | 宮崎 達也 |
安昌豪 | 17 | R | 17 | 山本 敦輝 |
杉本達郎 | 18 | R | 18 | 中野 幹 |
レキマ・ナサミラ | 19 | R | 19 | サム・ジェフリーズ |
嶋田直人 | 20 | R | 20 | 山本 凱 |
天野寿紀 | 21 | R | 21 | タマティ・イオアネ |
ローハン・ヤンセ・ファンレンズバーグ | 22 | R | 22 | 尾崎 泰雅 |
普久原琉 | 23 | R | 23 | 江見 翔太 |
イーグルス、3位決定戦で東京サントリーサンゴリアスに33-40で敗れ4位でシーズンを終えるも最後までスタイル貫く
リーグ戦で2シーズン連続の4位となり、再びプレーオフトーナメント進出を果たした横浜キヤノンイーグルス。埼玉パナソニックワイルドナイツとの準決勝は大接戦の末に惜しくも敗れ、初の決勝の舞台への進出、そして初優勝という最高の結果を手にすることはできなかった。
5月25日(土)、昨シーズンに続いて3位決定戦へ回ったイーグルスは、今回も同じ相手となった東京サントリーサンゴリアスから勝利を収めて3位という結果を残すために、そして何よりもチームとして勝ってシーズンを終えるために、9,509人のファンが集った東京・秩父宮ラグビー場で試合序盤から躍動した。
■前半
WTB松井とLOモリのトライで序盤からリード
前半開始早々の4分、イーグルスはLOマシュー・フィリップやWTB竹澤正祥らが縦に突いてゴール前まで攻め入ると、FB小倉順平からのラストパスを右大外で受けたWTB松井千士が先制トライ。SO田村優のゴールも成功し7-0と幸先のいいスタートを切る。
13分には相手にトライを許し7-7とされたものの、18分にはイーグルスが再び敵陣でフェーズを重ねてゴール前まで迫り、LOリアキマタギ・モリが相手ディフェンスをこじ開けてトライ。12-7と勝ち越しに成功する。
WTB松井の2トライ目とFB小倉の目の覚めるようなトライで12点リードに
さらに24分、敵陣深い位置でのラインアウトから磨いてきた得意のモールで前進し、NO.8アマナキ・レレイ・マフィの縦に突くランからSH荒井康植、SO田村とつないで、右大外のWTB松井がSO田村のラストパスを受けてトライ。昨シーズンの3位決定戦に並ぶ自身2トライ目を決めて、19-7とリードを広げる。
直後の29分には、自陣でのマイボールスクラムを起点にSH荒井がランで仕掛けると、パスを受けたFB小倉が敵陣インゴールまで約60mもの距離を一気に駆け抜け、追いすがる相手を振り切ってトライ。26-7とさらに相手を突き放す。36分には相手に1トライを返されるが、26-14とイーグルスが12点リードして試合を折り返す。
■後半
WTB松井のハットトリックでさらに勝利が近づく
後半も先手を取ったのはイーグルスだった。2分、敵陣でパスをCTBジェシー・クリエルが大きくラインブレイクし、ラストパスを受けたWTB松井がハットトリック(3トライ目)。スコアを33-14として、勝利を大きく手繰り寄せる。
4トライを返されて逆転負けを喫し4位でシーズンを終える
しかし5分、12分、35分と相手にトライを許し、33-33。19点リードから一転して同点に追いつかれる。さらに試合終了間際の40分には、イーグルスがトライを目指して攻めた結果こぼれたボールを拾われ、相手に決勝トライを許す。33-40で逆転負けを喫したイーグルスは今シーズンを4位で終えることとなった。
それでも、最後まで攻める姿勢を崩さなかった「自分たちのスタイルを信じてプレーしてくれた」と沢木敬介監督はチームの姿勢、成長を高く評価した。田村優ゲームキャプテンら選手たちも悔しい表情の中に充実感をにじませながらシーズンを締めくくり、来シーズンの巻き返しを誓った。
昨シーズンの3位から順位を一つ落としたものの、イーグルスは激闘を演じた準決勝に象徴されるように成長曲線を描き続けている。来シーズンこそ、その曲線が初の決勝へ、そして悲願の初優勝へと届くはずだ。
<監督・選手インタビュー>
■沢木敬介監督
チームを勝たせられなかったことの責任は、間違いなく監督の私にあります。もちろん結果は悔しいですが、最後(の場面で)、選手たちは同点(延長戦)ではなくトライを狙いにいき、最後まで自分たちのスタイルを信じてプレーしてくれました。そういうところが大事だと思います。(ゲームキャプテンに据えた田村)優はとてもよく練習する選手です。プロとして本当にしっかりしているからこそ大事な試合でパフォーマンスを発揮できるのだと思いますし、(今後に向けて)若い選手たちもプロとしての覚悟、取り組みを学んでほしいと考えています。
■田村優ゲームキャプテン
(先週の準決勝の影響で)体はもちろんきつかったですし、目標(の優勝)に届かなかった精神的なダメージもありました。ただ、今日のミーティングでは今シーズンでチームを去る選手をしっかり送り出そう、そして必ず来シーズンへ何かをいい形で残す必要がある、という話をしました。結果として負けましたが、僕はこのプレーオフの2試合は「価値ある負け」だったと感じています。今日はゲームキャプテンでしたが、自分の準備はまったく変えませんでした。いつもと変わらないことでチームにいい影響を与えられたとしたらよかったと思います。
■スクラムに加えボールキャリーなどでも一貫して活躍し続けたPR岡部崇人
いい試合はできたかもしれませんが、やはり勝たないといけません。まずチームとして(準決勝からの1週間で)メンタル面の準備をしっかりとやっていこうという話をして、自分もそういう意識で1週間過ごしました。そしてチームの団結力でどう勝つかをテーマに据えて、前半はこちらの流れにすることができました。自分たちは出し切るしかなかったですし、ハーフタイムには沢木監督からも「力を100%出して倒れるまでやり切ろう」という話がありました。後半はコネクションが少しバラバラになりズレが生じたところを相手につけ込まれてしまい、集中力の違いが出てしまったと感じています。
■移籍1シーズン目で中心メンバーとなりイーグルスFWを支え続けたHO中村駿太
イーグルスに今シーズン入りましたが、昨シーズンの3位から順位を落としてしまい残念です。目標を達成できなかったことは本当に悔やまれますが、チームとしては1シーズンかけて成長した姿を見せられたのではないでしょうか。(準決勝での負傷の影響で)今週は治療に専念させてもらい、練習には確認のために1回参加しただけでしたが、ここまで1シーズンやってきましたし、その(制約がある)中でもパフォーマンスを出すのが僕の仕事なので、不安はまったくなかったです。(好ゲームと評されるが)やはり勝たないと意味がないので、来シーズンも今回学んだことを生かしてやっていきたいと思います。
■途中出場で貢献し「ライザーズ」としてもチームの底上げに尽力してきたHO川村慎
(リザーブからの途中出場に)誰が出てもイーグルスのラグビーができるように、という思いでチームの力になりたいと考えてプレーしました。1シーズン通していいラグビーができましたし、ライザーズ(メンバー外の選手)による底上げもできたと感じています。4位ではありますが間違いなく成長しましたし、いいシーズンだったと言えますが、やはり勝ち切れないところがチームの課題です。(SO田村)優も最後のハドルで「結果を出さないと何も変わらない」と言っていましたので、最後に勝ち切るための「プラスワン」を追い求めて今後もやっていかないといけないと感じています。
■リザーブとして主に後半からチームのアタックをリードしてきたSH天野寿紀
今日は「自分たちの価値を見せよう」、そして、このチームで試合ができるのも今日が最後だったので「出場できないメンバー、チームを去るメンバーのためにも自分たちの(ラグビーの)形を見せよう」という思いで臨んだ試合でした。そして来シーズンの優勝に向けて「自分たちの未来のためのラグビーをしよう」という話もチームの中でしていました。敗れはしましたが、自分たちの情熱やこれまでの取り組みは出せたのではないかと思います。特にラスト2試合は、結果を受け止める必要はありますが自分たちのラグビーを表現できた部分が多く、チームは確実に成長していると感じています。
■3位決定戦で先発に起用され期待に応える活躍を見せたCTB田畑凌
プレーオフに2シーズン残り続けるのは簡単なことではありませんので、チーム力が高まったとポジティブに受け止めています。(3位決定戦での先発出場に)緊張してはいましたが、こういったプレーオフの緊迫した状況で試合に出る緊張感はそこまで多くの選手が味わえるものではないので、今日はそれを味わおうというマインドで試合に臨みました。今シーズンはシンプルなマインドでチームのやることにコミットすることを個人的に意識していました。(持ち味の)ハードキャリーもシンプルな考え方が生み出しているものの一つなので、そこは今日も意識してプレーできたと思います。
■ハットトリックの活躍でチームに大いに勢いをもたらしたWTB松井千士
選手もスタッフも含め本当にいい文化ができてきていますので、それを体現できるような試合にしたかったですし、少しはそれができたと感じています。(プレーオフ2試合に出場し)こうして試合に出られれば活躍できるという思いはあります。監督からはあまり褒めてもらっていませんが、チームのメンバーはそう言ってくれました。だからこそ、1シーズン通して一貫性のあるプレーをしたいと考えています。80分間の出場が久しぶりだったこともあり試合勘には課題が残りましたが、試合に出続ければ自分のいいところが出せると思うので、今後も出場し続けられる選手になっていきたいです。