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スタッフインタビュー

2015年6月15日 | 新外国人コーチ、アルベルトとギデオンへのインタビュー

今週末からいよいよ練習試合も始まります。チームの状態が気になるところですが、選手を指導・育成する立場の二人の外国人コーチにそれぞれインタビューを行いました。二人のイーグルスに対する思いや自分の役割、日本について等、興味深い話が聞けました。

アシスタントヘッドコーチ アルベルト・ヴァン・デン・ベルグ

2010年からの3シーズン、トップイースト2年連続優勝、そしてトップリーグ昇格の立役者の一人として大活躍したアルベルトが、アシスタントヘッドコーチとしてイーグルスに帰ってきました。真摯なプレースタイルと優しい人柄で多くのファンを魅了したアルベルトに早速話を聞いてみました。

-イーグルスに戻った今の気分は?

たくさん楽しみにしていることがあって非常に興奮しています。2年前にチームを離れた後も、洋司さん(永友監督)とはコンタクトを続け、いつの日かコーチとして戻りたいと考えていましたが、それがようやく実現しました。

-イーグルス退団後のコーチ修行

2013年の日本のトップリーグが終わり、南アフリカに戻ってシャークスアカデミー(19歳~21歳の選手で構成されるシャークスのジュニアチーム)、そしてシャークス カリーカップ(南アフリカ共和国におけるラグビーユニオンリーグ。14ある国内地域協会の対抗戦)のコーチを今年の3月まで務めていました。

この2年間にコーチングについてたくさんのことを学んできましたが、アカデミーでは主に選手のスキルを分析することに力を入れてきました。シニアの選手は自分のこともラグビーも理解しているので、必要なことを説明し見せるだけで済みますが、ジュニアの選手はそうはいきません。まだ遊びたい盛りのジュニアの選手へのコーチングには我慢も必要です。

-イーグルスにおけるコーチングについて

イーグルでのコーチングでも選手の分析が非常に重要だと考えています。例えばラインアウトはユニットで行うもので、ジャンプ、リフティングなどそれぞれの選手の基本スキルの積み重ねです。各選手の動きをしっかり分析して、基本的な部分に集中したコーチングをしていきたいと思っています。

練習でオプションを提供し、試合では練習したことを理解できているかを確認します。プレッシャーのない状況なら何でも簡単にできますが、相手のプレッシャーが掛かった状態で本当にパフォーマンスが発揮できるか、試合は練習の成果を図る唯一にして最高の手段です。他に修正や調整が必要な部分が無いかを見つけるためにも、試合を非常に重要なものと位置付けています。

-2年ぶりにイーグルスの選手を見た印象は

成長している選手が多く見られる中、高いポテンシャルを持った若い選手がたくさんいます。キヤノンはトップリーグ昇格後も非常に頑張ってきて、その成果のひとつが有能な選手の獲得という形になって表れています。宇佐美、庭井などは昨年のルーキーイヤーから素晴らしいプレーを見せています。今年入部の選手も含め、今シーズンも若い選手の活躍を期待しています。

-今シーズンの目標は11月15日の神戸戦

今年はトップリーグ開幕が11月からなので、準備期間が長く上位進出を目指すキヤノンにとっては非常にいいことです。プレシーズンマッチもたくさんできますし、その中で各選手の様子に注目していきます。そしてトップリーグ初戦の神戸(コベルコスティーラーズ 以下神戸)戦に向けてベストの状態にすることが一番の目標です。

昨年の試合を振り返ると、相手陣22mライン内の非常に重要なラインアウトやスクラムを相手にターンオーバされることがありました。そういうシーンでしっかりボールをキープしてその後何をすべきかを理解し実行すること、そして何より強いメンタルを持つことで神戸に勝ち、さらに昨年以上の成績を収めることが可能になると思っています。

-アシスタントヘッドコーチとして

チームのマネジメントですね。そのためにまず洋司さんのプランを正確に理解し、彼をサポートしていきます。そして他のコーチたち、メディカルスタッフなどすべてのスタッフと考えを共にすることを大切にしていきます。試合ではグランドの選手にすべてを託します。試合中に我々ができることはありませんからね。

幸いにも洋司さんは非常にオープンな性格なので、意見を出し合って互いに話し合い、同じボートに乗って一緒に目的地に向かうことができる人です。互いに正直であること、そして信じ合って、全員が一体になって強いチームを作っていきたいと思っています。

私はフォワードの専門家なので、バックスコーチのユキさん(今村コーチ)とバンチョーさん(田井中コーチ)とコミュニケーションを良く取りながら、バックスは彼らに任せて役割をシェアしていきます。でもセットプレーならそれでいいのですが、アンストラクチャーの練習になればFWとBKのコンビネーションプレーになるので、結局私は両方を見ることになりますね。(笑)

-シンプルでイージーなラインアウトを目指す

ラインアウトでは最もシンプルでイージーにボールを取れる方法、そしていいボールをバックスに供給することを目指します。他のチームでは外国人選手にボールを取らせるチームが多いように見えます。キヤノンもジャスティン(アイブス)やアダム・トムソンがフォワードに入ることが想定されますが、日本人だけでいいコールができるのがベストだと思っています。だから日本人選手には私のコーチングに対して「Yes」だけではなく、理解を深めるためにドンドン質問をして欲しいですね。

-キース(ギデオン・レンシング)について

キースはブルースアカデミーのコーチなど経験豊富ですし、非常に期待しています。彼のことは随分前から知っています。かつては私がスプリングボックス(南アフリカ代表)、キースがナミビア代表で戦ったライバルでしたが、今はこうして同じチームにいます。楽しいですね。(笑)

-アフリカ―ンス語が二人の共通言語

まだ家を探しているので、今はキースの家で一緒に暮らしています。2人でいつもスクラムやラインアウトなどラグビーの話ばかりしているので、我々の間ではお互いのポイントは共有できています。実は二人だけの時はアフリカ―ンス語(オランダ語から派生した南アフリカ共和国の公用語の一つ)で話しているのですが、他の人がいる時は、私たちの話を理解してもらえるように「英語で話そう」と言って英語に切り替えています。そういうことがチームを一体にしていく上で大事がプロセスで、二人だけでは何もできないことは良く理解しています。いつも誰に対してもオープンであることを貫いていきたいと思っています。

-ファンの皆さんへ

TEAM FIRSTのスローガンの通り、キヤノンのラグビーについて各自が良く考え、目標に向けて一緒に進んでいく、そんなチームを作っていきます。でもチームの成長には皆さんのサポートがどうしても必要です。是非試合会場に来て応援をしてください。皆さんにまたお目に掛かれるのを楽しみにしています。

FWコーチ ギデオン・レンシング

プロップのスペシャリストとして母国ナミビア代表、そして南アフリカ、イギリス、フランスのチームで活躍してきたギデオン・レンシング(愛称:キース)が、イーグルスの新しいフォワードコーチに就任しました。ラグビーに真摯に向き合う姿が印象的なキースが、自身の思いを気さくに話してくれました。

-初めての日本

これまですべての大陸に行きましたが日本は初めてで、気候、食事、そして何より人々が親切で礼儀正しいことに驚いています。選手や日本人スタッフに自分の情熱をしっかり伝えたいという思いから、早速日本語の勉強を始めましたが、英語とあまりに違うことにショックを受けています。2,3年前にフランス語を習った時と同じ気分ですが、日本語の方が難しいですね。早く挨拶だけでもできるように頑張ります。

-現役時代

2002年~2009年にナミビア代表として、また2004年のBlue Bulls(南アフリカ)から始まり、イギリス、フランスのクラブチームでプレーしてきました。
現役時代、体重は130キロありました。フランスではスクラムに力を入れるチームで、その時に腰を悪くして現役を引退する決断をしました。今は115キロまで体重が減って、腰の具合も良くなり調子は非常にいいですよ。

-素晴らしい環境に大満足

家も決まったので、ラグビーに情熱を集中することができています。周辺でなんでも買える環境がとても便利です。これまで住んだところは買い物に40km離れた町まで行かなければならないような所もありました。

世界のいろいろなところでラグビーをしてきましたが、キヤノンスポーツパークが一番ではないかと思います。自然に包まれた素晴らしい環境です。こういう良い環境で選手はより成長するでしょう。スタッフにとっても何の問題もありません。仕事も私生活も恵まれた環境で文句のつけようがありませんね。

-キヤノンラグビーの印象

昨年ビデオでキヤノンの試合を初めて観ましたが、第一印象は全体的に体が小さいということでした。「この体で本当にラグビーができるのだろうか?」と感じました。まあ、私自身が大きいこと、またこれまで大きな男たちとずっとプレーしてきたのでそれはしょうがないことですが。
でも実際に彼らの練習を見て、特に庭井の強さ、また争う場面でのミツグ(山本選手)の強さと経験値の高さによるクレバーなプレーなど、また全員に言えることは規律を守り学ぶ事にどん欲であることがわかりました。

海外では教わることを嫌がる選手がいますが、キヤノンの選手たちはしっかりした準備をして常に100%の姿勢で練習に臨んでいます。またラグビー以外の場面でも人としてしっかりとした態度でいること、そんな選手たちを本当に誇りに思います。

-フィールドではイコール

一つ言いたいことは、日本の若い選手は年上の選手をリスペクトして礼儀正しくする習慣があるようですが、例え試合の相手がオールブラックスでも相手をリスペクトしすぎて萎縮するような必要はありません。一旦フィールドに立てば、年上もオールブラックスも関係なく皆イコールであること、そういった強い気持ちを持つことへのチャレンジをして欲しいと思いますね。

-今シーズンの目標

これまでの試合ではスクラム、ラインアウトからバックスへいいボールが出せていません。いいボールを出すにはフォワードが相手を支配することが必要です。そうすればそのいい影響がすぐにバックスに伝わります。

そこで私の今シーズンの目標は、マイボールスクラムで質の高いスクラムボールを獲得すること、相手ボールの場合は精一杯のプレッシャーを掛けて相手ボールを弱めることです。個々には強さがあり調子も良いのですが、もっと一体になってキヤノンの力を最大に持っていくことが目標達成の鍵になります。

個々で頑張っていると1試合は良くても、試合が重なるとパフォーマンスが落ちることに繋がります。安定した高いレベルのスクラムが常にできるように、キヤノンの選手に不足している特定のフィジカルを強化しながら、私が持っているスキルを伝えていきます。最初はつらいと思いますが、3週間でその成果が実感できると思います。

-キヤノンはもっと強くなると確信している

昨シーズンのトップチームのスクラムを見ると、非常に鍛錬されていて試合中のコントロールが素晴らしい、と言う印象です。(体は小さいが・・・)試合運びのテンポもいいし、リスペクトするに値すると感じていますが、上位チームを倒すことに私自身は非常にポジティブです。私のできることを精一杯やって、他のコーチたちと一つになって進んでいけば、必ずこのチームはもっと強くなると確信しています。ファンの皆さんも楽しみにしていて下さい。

-幸運をもたらす変わった帽子

いつもみんなのものとはちょっと違う帽子をかぶっています。2つ持っているのですが、1つは練習用で紫外線対策、もうひとつは試合用です。幸運をもたらす帽子なんです。おしゃれでかぶっているわけではありませんよ。(笑)

-ファンの皆さんへ

昨年以上の結果を出すには、とにかく初戦に勝って勢いをつけていくことが重要です。負けて「次は勝とう」ということではダメです。昨シーズンまでのことは何の意味もありません。今年がスタートと言う気持ちで、トップリーグ初戦の神戸戦に全力で臨むだけです。この試合の結果が今シーズンの結果を示すと考えています。ベストを尽くしますので応援を宜しくお願いします。シーズンの終わりには皆さんに日本語でお礼ができるように、日本語の勉強も頑張ります。

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