MATCH試合
2016.09.02 fri 9月2日(金)

イーグルス
TIME
試合概要
キックオフ日時 | 2016.09.02 (金) 19:00 |
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試合会場 | 町田市立野津田公園陸上競技場 |
所在地 | 東京都 |
試合記録
横浜E |
ヤマハ |
|||
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16 | 6 | 前半 | 22 | 35 |
10 | 後半 | 13 |
前半 | 後半 |
---|---|
0 | 1 |
0 | 1 |
0 | 0 |
2 | 1 |
0 | 0 |
計 | 計 | |
---|---|---|
1 | T | 4 |
1 | G | 3 |
0 | PT | 0 |
3 | PG | 3 |
0 | DG | 0 |
前半 | 後半 |
---|---|
3 | 1 |
2 | 1 |
0 | 0 |
1 | 2 |
0 | 0 |
メンバー
選手名 | No. | POS. | No. | 選手名 |
---|---|---|---|---|
東恩納寛太 | 1 | PR | 1 | 仲谷聖史 |
庭井祐輔(キャプテン) | 2 | HO | 2 | 日野剛志 |
山路泰生 | 3 | PR | 3 | 伊藤平一郎 |
アニセサムエラ | 4 | LO | 4 | 大戸裕矢 |
宇佐美和彦 | 5 | LO | 5 | デューク・クリシュナン |
杉永亮太 | 6 | FL | 6 | モセ・トゥイアリイ |
嶋田直人 | 7 | FL | 7 | 三村勇飛丸 |
アダム・トムソン | 8 | NO.8 | 8 | 堀江恭佑 |
福居武 | 9 | SH | 9 | 矢富勇毅 |
ジャン・クロード・ルース | 10 | SO | 10 | 大田尾竜彦 |
藤本健友 | 11 | WTB | 11 | 中園真司 |
三友良平 | 12 | CTB | 12 | ヴィリアミ・タヒトゥア |
ハヴィリリチャードアファ | 13 | CTB | 13 | 宮澤正利 |
マイケル・ボンド | 14 | WTB | 14 | ハビリロッキー |
森谷直貴 | 15 | FB | 15 | ゲラード・ファンデンヒーファー |
金子大介 | 16 | R | 16 | 名嘉翔伍 |
菅原崇聖 | 17 | R | 17 | 山本幸輝 |
上田聖 | 18 | R | 18 | 西村颯平 |
菊谷崇 | 19 | R | 19 | 八木下惠介 |
コーリー・トーマス | 20 | R | 20 | ヘルウヴェ |
髙城良太 | 21 | R | 21 | 吉沢文洋 |
野口裕也 | 22 | R | 22 | 清原祥 |
小野澤宏時 | 23 | R | 23 | シアレ・ピウタウ |
ヤマハに勝てなかったもののイーグルスの強みも存分に発揮、東芝戦に期待

開幕戦に勝利し、勝ち点4で迎えた第2戦の相手は、絶対王者であるパナソニックワイルドナイツを開幕戦で撃破したヤマハ発動機ジュビロ(以下ヤマハ)。「Beat Panasonic」を掲げるイーグルスにとってはどうしても叩いておかなければいけない相手。午後7時、町田市立野津田公園陸上競技場でキックオフを告げるホイッスルが鳴り響いた。
キックオフ直後、イーグルスは連続攻撃を仕掛け相手陣深くに攻め込むが、ここでトライを取り切れず。そしてその直後、ファーストスクラムでコラプシングの反則を取られてからは、ヤハマにペースを握られてしまう。前半10分にペナルティトライ、14分に相手9番にインゴールに飛び込まれたが、いずれもスクラムでの反則が起点となったものだった。前半30分のスクラムで、それまで押され続けていたイーグルスが組み勝ってからは徐々にイーグルスのペースになり、2つのPGを決め追撃態勢に(6-14)。しかし1PG返され、さらに前半終了間際に左右に揺さぶられてトライを奪われ、前半は6-22で折り返す。
反撃が期待された後半だったが、逆に後半10分までに1トライ1ゴール、1PGを献上。その後、ハヴィリのトライ、ルースのPGなどで反撃するも、その点差を埋めることはできずノーサイド、勝利を手にすることはできなかった(16-35)。
前半
試合巧者、ヤマハの前に、なすすべもなく点差を広げられる
イーグルスのキックオフでスタートしたこの試合。マイボールライアウトを起点に連続攻撃を仕掛け、約2分間、ヤマハをゴール前に釘付けにしたものの、PKで得たゴール前のライアウトが乱れてトライを奪えず。逆にスクラムの強さでヤマハに主導権を握られ始める。スクラムを押されただけでなく、ブレイクダウンでも圧倒され、自陣深くに攻め込まれる。最後はラインアウトモールで、数人のプレーヤーがオフサイドを犯してしまい、ペナルティトライを取られたうえに、トムソンがシンビンに。スクラムを起点にしたヤマハの猛攻はその後も続き、15分にもスクラム→PK→ラインアウトの流れから、相手9番が上手くスペースを突いて左中間にトライ。ゴールも決められて0-14と差を広げられた。

試合途中に組み方を修正。ヤマハスクラムを圧倒し始める
25分、三友のPGで3点を返したが、ヤマハ優勢の状況は変わらず。ところが29分、トムソンが闘志あふれるプレーで、相手ラインアウトのボールをスチールしたあたりから流れがイーグルスに傾き始める。そしてその3分後、なんとスクラムで、イーグルスFWがヤマハFWを後退させる。「相手3番がスクラムを組んだ後、思った以上に体を伸ばしてきたのと、少しインサイド(フッカー側)に圧力をかけてきたので、東恩納(左PR)とその動きをブロックするようにしました」(庭井)。この修正で相手の圧力は半減。「押したことしかない」ヤマハからコラプシングの反則をもぎ取る。この反則で得た左中間22mのPGをルースがきっちり決めて6-14に。しかし、ここで一気に巻き返すことはできなかった。相手に一瞬のスキを突かれ、PGとトライを献上。前半は6-22で終わった。
後半
ブレイクダウンの圧力をはね返せず、なかなかペースをつかめず
スクラムでは優位に立ったものの、ヤマハの乗り越えて来るブレイクダウンに手を焼き続ける。また、イーブンボールに対する働きかけもやや遅れ気味だったイーグルス。後半も開始早々、ハイパントの処理を誤ったところを起点にPKを奪われ、タッチキックで自陣深くに攻め込まれる。3分には中央付近のラックから相手2番に飛び込まれ(ゴール成功)、6-29に。その5分後には、ヤマハのワイドな揺さぶりにディフェンスが戻り切れずオフサイド。PGを決められて点差は26点にまで広がった(6-32)。

負けは痛いが、手応えも感じた敗戦
普通ならここでキレてもおかしくないところ。しかし、この日のイーグルスは最後まで諦めなかった。PGを奪われた直後の10分、キックオフのボールを奪うや左に展開。FL杉永がタテを突いてできたラックを起点に福居→ルース→森谷と回し、森谷がディフェンスを引きつけてハヴィリにパス。ハヴィリがわずかなギャップを突き右中間に飛び込んだ(ゴール成功で13-32)。さらに23分には、ヤマハ陣深くに攻め込み、22m内で得たペナルティーでは迷わずスクラムを選択、場内からはどよめきと声援が。ボールの処理を誤りトライには結びつかなかったが、どちらが優位に試合を進めているかわからなくなるほど、イーグルスの選手の顔は自信に満ち溢れていた。「ヤマハさんのFWも途中から、『こんなはずじゃない』というような顔つきになっていましたので、それを見た時は正直嬉しかったです。会場の声援も良く聞こえました。」(PR東恩納)
ブレイクダウンでやられ、勝負にも負け、勝ち点5も奪われてしまったが、イーグルスの強みが出ると同時に、これから戦って行くうえでの課題もはっきり見えた試合。価値のある負けなどないのかもしれないが、この敗戦を今後の試合に必ず生かせられると思いたい。
次戦は9月10日、2019年のワールドカップ日本大会の決勝戦が行われる日産スタジアムで、東芝ブレイブルーパスと対戦します。まだ3試合目ですが、イーグルスにとっては大事なゲーム。ぜひ会場へ足をお運びいただき、熱い応援をよろしくお願いいたします。
インタビュー
●“強い”ヤマハのスクラムを途中から押し返したPR東恩納寛太

「最初は押されましたが、途中、庭井さんと『相手3番の押しを、しっかり前に出て止めよう』と。それからは、完全にこちらの形になったと思います。普段の練習からいろいろ修正をしながら組む練習をしてきたのも良かったと思います。次の試合の相手も、スクラムでは定評のある東芝さんですが、スクラム合戦は望むところ。最初からガンガンいきたいです。」
●CTBで出場し、この日唯一のトライをあげたハヴィリ リチャードアファ

「イーグルスの選手として、(公式戦では)初めてのトライだったのでとても嬉しいです。ただ、チームが試合に負けてしまったことがとても残念です。今日の試合では相手のプレッシャーがきつくてなかなか良いボールが回ってこず、あまり活躍することができませんでした。私自身の調子はずっとすごく良いので、次の試合ではもっと暴れたいと思います。」
●SHとしてフル出場し、再三好プレーをみせた福居武

「ブレイクダウンでのボールの争奪戦、ルーズボールへの働きかけ、キックチェイスなど、細かいけれど大事なプレーの部分で相手の方が上回っていました。前半途中からスクラムでは優位に立っていただけに、惜しまれるところです。とはいえ、今回の敗因はすぐに修正できるものばかりだと思いますので、一週間の練習できちんと修正して次戦に臨みたいと思います。」
●この日もFWの核として体を張り続けたFL嶋田直人

「体をバンバン当てくるヤマハさんに、知らず知らずのうちに食い込まれてしまっていました。それに対抗しようと前に出たのですが、それが結果的にオフサイドやノットロールアウェイになってしまいました。ヤマハさんのような接点の強いチームとやるときは、ガツガツいくばかりでなく、ある程度相手にボールを出させて、その後のプレーで攻撃を食い止めるということも考えていかなければいけないと思いました。」
インタビュー
永友監督

「試合開始直後、キヤノンはスコアゾーンに入ったにも関わらずトライを取り切れませんでした。逆に、ヤマハさんはスコアゾーンに入って確実にトライを取り切りました。それがこのゲームのすべてのような気がします。また、ブレイクダウンのところで負けてしまって後手に回り、準備してきたことをしっかりできなかったのも敗因のひとつです。ただ、相手が得意とするスクラムで互角以上に戦うなど、成長を感じる部分も多々ありました。次の試合では、自分たちの強みがもっと出せるよう、さらなる準備をして臨みたいと思います。」
庭井キャプテン

「ブレイクダウンで終始プレッシャーをかけられたというのが最大の敗因です。私自身もその圧力に屈したわけですが、自分たちが持ち込んだボールもきれいに出せず、その結果、自分たちのラグビーができませんでした。その一方で、スクラムに関しては、開始早々押されてペナルティーを連続して取られたものの、試合の中で試みた修正が功を奏し、前半の30分以降は完全にうちの形で組むことができました。この部分は胸を張りたいと思います。次戦では、今日の試合で学んだこと忘れずに、しっかり勝ちにいきたいと思います。」