34分までリードを奪っていたが、終盤に逆転される
第4戦は、徳島県の鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアムでの近鉄ライナーズ(以下近鉄)との一戦。セカンドジャージ初披露となったイーグルスは、開始直後の3分にPGで先制。その後も、WTBホセア・サウマキのビッグプレーやラインアウトからの攻撃で終盤までリードを奪うが、試合終盤の細かなミスをことごとく得点に結びつけられ、痛い逆転負けを喫した。
前半
開始3分で先制PGを奪う
定刻通り午後5時にゲームがスタート。必勝を期して臨んだイーグルスは、開始直後から相手陣に攻め込み、前半3分にSO田村優のPGで先制(3-0)。14分にPGで3点を返されたが、17分に10mライン付近、右45度からの難しいPGを田村が決めて再びリードを奪う(6-3)。「試合の入りは申し分なし。先制点を取れたというだけでなく、好タックルからのターンオーバーや好キックなどでエリアもしっかり取れていたし、全体的なリズムも良かった」(FL嶋田直人)
ホセア・サウマキが個人技で今季初トライ
そんな中で、27分、ビッグプレーが生まれる。相手キックからのカウンターアタックでパスをもらったWTBホセア・サウマキが前進。近鉄ディフェンスが詰めてきたところでその背後に絶妙なショートパントを上げ、誰もいないところに落ちたボールを自ら拾ってインゴールへ。田村のゴールも決まって13-3とリードを広げた。
このままリードをキープして前半を終えたかったイーグルス。しかし、前半終了間際に近鉄の反撃を受け、自陣ゴール前スクラムからNo.15にディフェンスラインを突破され(G成功で10-13)、再び3点差に詰め寄られた。
後半
22分のトライでリードを広げる
後半の序盤は、一進一退の攻防。アタックではいくつかのミスがあったイーグルスだが、ディフェンスでは田村のタッチキック、FLフィナウ・トゥパのジャッカルなど好プレーを連発。近鉄に転がり込みそうになったチャンスの芽を確実に摘んでいた。
そして迎えた22分、田村のナイスタッチキックから得た相手陣5mのラインアウトからモールを押し込み、途中出場のHO金子大介が密集をかき分けてゴールポスト左にトライ。ゴールも決まって20-10と再びリードを広げた。
残り十数分で2トライを奪われ逆転負けを喫す
序盤に一度同点に追いつかれただけで、終始リードを続けたこの日のゲームだが、25分を過ぎたあたりから細かなミスや反則が目立ち始める。
そして29分、PKで自陣5mまで攻め込まれ、ラインアウトモールから飛び込まれて5点差に詰め寄られた(15-20)。
さらにその5分後、自陣7mのラインアウトからサイドをつかれて逆転トライを許す(G成功で20-22)。いずれもミスを起点とした失点だけに悔やまれる。
終了間際の39分にもPGで3点を奪われ20-25に。残り1分、逆転を狙って猛アタックを仕掛けようとしたが、ラックのボールが近鉄にこぼれてしまい、4戦目も勝利をつかむことはできなかった。
●ベテランとしてチームを支えるPR城彰

「自分のパフォーマンスどうこうよりもチームの結果がすべて。そういう意味では、納得していません。この4試合、乗れそうで乗れない場面が多いのですが、その原因は、自分たちでコントロールできるはずのところをコントロールできていないから。僕自身も、ゲームの中でもう少しチームを落ち着かせなければいけないと思っています。
これからも試合が続くので、自分のプレーの精度を上げることはもちろんですが、どうすればチームがいい状態になるかを考えていきたいと思います」
●4試合フル出場のFL嶋田直人

「今日は、というか今日も試合の入りが良かっただけに残念です。いいプレーをしているのに、自分たちのミスでリズムに乗りきれず、自らチャンスをつぶしてしまっている。また、今日はミスをことごとく点に結びつけられたのも痛かった。ゴール前でのディフェンスが淡泊になったのも反省点です。ただ、4試合戦って、チーム状態は少しずつ良くなっている。その部分はポジティブにとらえて次戦に向かいます」
●トップリーグ初出場を果たしたFL田中真一

「初出場を果たしたうれしさはありますが、チームが負けてしまったので残念な気持ちのほうが強いです。また、個人的にももっとやれたという思いがあります。『ディフェンスはハードに行こう』と常に自分に言い聞かせているので、今度チャンスをもらえたらそれを実現したいです」