イーグルス、最終節でGR東葛に26-14で勝利!ボーナスポイント獲得はならず6位でシーズンを終える
1月8日のチーム開幕戦からちょうど4ヶ月。ジャパンラグビー リーグワン ディビジョン1は5月8日(日)、ついに最終節となる第16節を迎えた。
横浜キヤノンイーグルスは第15節終了時点でリーグ戦4強入りの可能性が消滅し、チームの最大の目標であったプレーオフトーナメント進出を逃した。しかしこの最終節で3トライ差以上によるボーナスポイントを含む勝ち点5を獲得すれば、5位でシーズンを締めくくることができる。それをターゲットに切り替え、今季最後の1週間の練習に取り組んできた。

セカンダリーホストエリアの大分県・昭和電工ドーム大分に12位のNECグリーンロケッツ東葛(以下、GR東葛)を迎えて行われた今季のラストゲームには4,683人の観客が訪れ、多くの地元ファンがイーグルスを応援し、選手たちの活躍を後押しした。

■前半
先制トライと思われたWTBタカヤワのプレーはノートライに
前半開始早々からイーグルスは積極的に仕掛けていく。前半8分にWTBヴィリアメ・タカヤワが相手ディフェンスの間を抜けてインゴールへ駆け抜けトライしたかに見えたが、TMO(テレビジョンマッチオフィシャル)によりその前のプレーがスローフォワードとなり、惜しくもノートライとなる。


イーグルスも相手も双方得点のないままハーフタイムへ
イーグルスはその後も果敢にアタックし続けたものの、ペナルティやラインアウトのミスなどが響き、大きなチャンスを作ることができないまま時間が経過していく。その一方で、今季不戦勝を除き勝利がないGR東葛の必死の攻撃を食い止め、0-0のまま前半終了を迎える。




■後半
FLファンダイクのトライでついに試合が動く
後半も引き続き先制を目指したイーグルスは、開始早々の2分、敵陣でのマイボールラインアウトを起点に仕掛けると、ラックからSH山菅一史、HO髙島忍とパスをつないでループでSH山菅が再びパスを受けると、相手ディフェンスを突破し大きく前進。左大外を追走していたFLコーバス・ファンダイクがSH山菅のラストパスを受けてトライを決め、5-0とついに先制する。


後半8分にはGR東葛にトライを返され5-7と逆転されたものの、イーグルスは17分、敵陣でフェーズを重ねると再びFLファンダイクが自慢のフィジカルで相手ディフェンスを押し切り、トライ。12-7と逆転し再び5点差とする。


CTBクリエルとWTB松井千士のトライで最後は12点差で勝利
さらに26分、相手のペナルティからクイックタップで素早く仕掛けたイーグルスは、CTBジェシー・クリエルが相手ディフェンスを切り裂きトライ。19-7とさらにリードを広げトライ差を2とし、ボーナスポイントを伴う勝利へあと一歩まで近づく。


しかし32分、GR東葛のトライにより19-14とされ、残り時間からボーナスポイント獲得はやや厳しくなる。それでも勝利だけは死守したいイーグルスは最後まで攻め続け、試合終了間際の43分にラストチャンスをつかむ。相手のペナルティからFLシオネ・ハラシリが自陣からクイックタップで仕掛けると、CTBクリエル、WTB松井千士とパスをつなぎ、そのままWTB松井が独走トライ。


イーグルスはボーナスポイントこそ獲得できなかったものの、26-14で勝利しシーズンを締めくくった。プレイヤー・オブ・ザ・マッチには2トライを決める活躍で勝利に貢献したFLファンダイクが選出された。

総勝ち点45で6位に終わったイーグルス。4強入りを逃し、最後は5位浮上も果たせなかったが、試合終了後のセレモニーでSO田村優キャプテンは「悔しいが、来シーズンは必ずトップ4を手にしたい」とファンに向けて高らかに宣言した。今季つかんだ確かな手応えを来シーズンに活かし、必ずやチーム史上初のトップ4入りを実現してくれるはずだ。

■監督・選手インタビュー
■沢木敬介監督

我々が求めている結果ではありませんでした。成長している部分もある一方で、埋めていかないといけないトップ4のチームとの差が最後の2試合で明確になりました。悔しいですが、ネガティブになる必要はありません。レベルを上げていけば堂々とトップ4に入ることができると思っています。大分では今季2試合を行い、東京サンゴリアスには負けて(第11節)、今日もこのような試合でしたので、来年こそ応援してくださるみなさんがスカッとするような試合をしたいと思います。この悔しさを来シーズンにつなげます。ありがとうございました。
■田村優キャプテン

トップ4を(前節時点で)逃した悔しさもあり、難しい1週間となりました。それでもこの試合に向けて気持ちの整理をしながらみんなで準備してきました。ただ、やはり今日の試合の内容以前に今シーズンを通してトップ4に入れなかったことが悔しいです。トップ4はまだ早い、もっとレベルを高めて帰って来い、ということだと思います。来季への課題がより明確になった、いいシーズンでした。本来は今日、トップ4を決める試合をしたかったという思いもありましたので、来シーズンはもっといい成績、もっといい試合をお見せしたいと考えています。
■2トライの活躍でプレイヤー・オブ・ザ・マッチとなったFLコーバス・ファンダイク

今日は自分たちが積み上げてきたものをしっかりと出そうと試合に臨みました。今日の試合だけでなく今シーズンを通して、自分たちはどういった部分を向上させないといけないのかが明確に見えてきた1年だったと思います。オフを挟んで、来シーズンが始まる時にもう一度そういった部分に取り組み、成長して、トップ4に入るチームになれるように準備していきたいです。今季は昨季に続きフィジカルの強化に努め、勢いを生み出し相手を止めることに取り組んできました。チームが戦い方を遂行する中で自分のプレーがよくなっていったと感じています。