MATCH試合
2023.05.19 fri 3位決定戦
イーグルス
TIME
ハイライト
試合概要
キックオフ日時 | 2023.05.19 (金) 19:00 |
---|---|
試合会場 | 秩父宮ラグビー場 |
所在地 | 東京都 |
天候 | 雨/微風 |
ピッチ状態 | やや良い |
入場者数 | 8,270人 |
試合記録
横浜E |
東京SG |
|||
---|---|---|---|---|
26 | 7 | 前半 | 15 | 20 |
19 | 後半 | 5 |
前半 | 後半 |
---|---|
1 | 3 |
1 | 2 |
0 | 0 |
0 | 0 |
0 | 0 |
計 | 計 | |
---|---|---|
4 | T | 3 |
3 | G | 1 |
0 | PT | 0 |
0 | PG | 1 |
0 | DG | 0 |
前半 | 後半 |
---|---|
2 | 1 |
1 | 0 |
0 | 0 |
1 | 0 |
0 | 0 |
メンバー
選手名 | No. | POS. | No. | 選手名 |
---|---|---|---|---|
安昌豪 | 1 | PR | 1 | 森川由起乙 |
庭井祐輔 | 2 | HO | 2 | 堀越康介 |
杉本達郎 | 3 | PR | 3 | 細木康太郎 |
マックス・ダグラス | 4 | LO | 4 | 小林航 |
リアキマタギ・モリ | 5 | LO | 5 | ハリー・ホッキングス |
コーバス・ファンダイク | 6 | FL | 6 | 下川甲嗣 |
嶋田直人 | 7 | FL | 7 | 小澤直輝 |
シオネ・ハラシリ | 8 | NO.8 | 8 | トム・サンダース |
ファフ・デクラーク | 9 | SH | 9 | 齋藤直人 |
田村優 | 10 | SO | 10 | アーロン・クルーデン |
松井千士 | 11 | WTB | 11 | 尾崎泰雅 |
梶村祐介 | 12 | CTB | 12 | サム・ケレビ |
ルテル・ラウララ | 13 | CTB | 13 | 中野将伍 |
イノケ・ブルア | 14 | WTB | 14 | 尾崎晟也 |
小倉順平 | 15 | FB | 15 | 雲山弘貴 |
三好優作 | 16 | R | 16 | 中村駿太 |
岡部崇人 | 17 | R | 17 | 小林賢太 |
松岡将大 | 18 | R | 18 | 祝原涼介 |
ソセフォ・ファカタヴァ | 19 | R | 19 | カラム・マクドナルド |
シオエリ・ヴァカラヒ | 20 | R | 20 | 飯野晃司 |
山菅一史 | 21 | R | 21 | 流大 |
南橋直哉 | 22 | R | 22 | 森谷圭介 |
エスピー・マレー | 23 | R | 23 | 河瀬諒介 |
イーグルス、3位決定戦で東京サントリーサンゴリアスを26-20で撃破!チーム史上最高の3位で今季を締めくくる
リーグ戦で初のトップ4入りを果たしプレーオフトーナメントへと駒を進めた横浜キヤノンイーグルス。 5月13日(土)の準決勝で埼玉パナソニックワイルドナイツに敗れ19日(金)の3位決定戦に回ることになったが、イーグルスの闘志が燃え尽きることはなかった。
公式戦でこれまで破ったことがない強豪、東京サントリーサンゴリアスを相手に、勝てばチーム史上最高位の3位となる今シーズン最後の舞台、東京・秩父宮ラグビー場で8,270人の観衆を前に3位を「掴み取る」べく戦った。
■前半
先制トライを許すもWTB松井千士が反撃のトライ
キックオフ早々の前半4分、相手に先制トライを決められ0-5とリードされたイーグルスは、15分、敵陣でのマイボールラインアウトからSHファフ・デクラークが一気に前進するとNo.8シオネ・ハラシリ、そしてWTB松井千士とパスをつなぎ、インゴールまで走り切ったWTB松井がトライ。SO田村優のゴールも成功し、7-5とイーグルスが逆転に成功する。
相手が得点を追加し7-15で前半終了
しかし20分には相手にPGを決められ7-8と逆転されると、30分にはトライを許す。7-15と8点差にされたところでハーフタイムを迎える。イーグルスは残り40分での巻き返しを誓う。
■後半
SHデクラークとNo.8ハラシリのトライで19-15と逆転
後半6分、自陣でのマイボールラインアウトからモールで敵陣まで前進すると、SHデクラークが相手ディフェンスの隙間を縦に突き大きくゲインすると、前方へ蹴り上げたショートパントを自らワンバウンドでキャッチしてトライ。インゴールまで約40mもの距離があるなか卓越した個人技でフィニッシュまで持っていき、12-15と3点差に迫る。
さらに後半17分、イーグルスは敵陣ゴール前での相手のペナルティからFLコーバス・ファンダイクのタップを起点にモールを組むと、No.8ハラシリが相手FWを押し切りトライ。FB小倉順平のゴールも成功し、19-15とイーグルスが再逆転に成功する。
WTB松井の2トライ目でイーグルスが26-20で勝利
21分には相手のトライで19-20とされたがイーグルスだが、26分、敵陣ゴール前でのラインアウトモールからSO田村優がグラウンダーのキックパスを放ち、キャッチしたFB小倉からWTB松井へパスがつながり、最後はWTB松井が再びトライ。26-20と再び逆転したイーグルスが最後までリードを守り切り、見事3位の座を手にした。
なお、殊勲の2トライで勝利に大きく貢献したWTB松井がプレイヤー・オブ・ザ・マッチに選出された。
プレーオフ初勝利に加えて、トップ4や決勝進出の常連である強豪の東京サンゴリアスから公式戦初勝利をマークし、チーム史上最高の3位を文字通り「掴み取った」横浜キヤノンイーグルスは新たな歴史を築き上げた。悪天候のなか最後まで見守ったファンに向けてピッチから感謝を捧げ、涙と笑顔で最高のシーズンを締めくくった。
■監督・選手インタビュー
■沢木敬介監督
1シーズン、自分たちのスタイルでしっかり取り組んできました。成長した姿を仲間やファンの方にしっかり見せようというマインドで1週間準備してきました。いつもならずるずると劣勢に陥りそうな時間帯も、カジ(CTB梶村祐介キャプテン)などリーダーが中心となって耐えることができました。そこは成長した部分だと思います。昨日の練習終了後、メンバー外の「ライザーズ」がみんな泣いていました。すごくチーム愛が出てきたと感じましたし、みんなで勝ち取った勝利と受け止めています。それでもまだ全てにおいて成長の余地があると考えています。
■CTB梶村祐介キャプテン
トップ4に入ったことでターゲットは一つクリアできたのですが、さらに上の順位を狙いたい、という雰囲気がチームの中にはありました。今日、3位になったことはチームとして本当に大きなことだと思っています。また、対戦相手が(自身の古巣)サンゴリアスさんだったので、他のチームに対してとは少し違ったモチベーションがありました。僕も他の選手も気持ちが入る相手なので、1年間積み上げてきたもの発揮して勝とう、と話をして、公式戦で初めてサンゴリアスに勝つことができました。3位決定戦でそういう試合ができて、本当に良かったと思います。
■80分間フル出場しイーグルスのセットプレーを最後まで支えたHO庭井祐輔
なるべく高い順位を取りにいこう、とチームの中で話をしていました。勝った瞬間は、今週手にできる最高の順位を掴み取ることができ、最高の気持ちでした。これまでキツいことも結構ありましたし、いろいろな記憶が蘇りました。昨日、試合に出場するメンバーは今日のために練習をしていたのですが、ライザーズ(ノンメンバー)はその前に練習していて、それが終わった後にみんな涙を流していました。メンバーはその姿を見て「僕らも彼らのために戦おう」という思いで今日の試合に臨みました。その結果、勝って3位になることができて本当によかったと思っています。
■フィジカルの強い相手に一歩も引かず80分間奮闘し続けたFL嶋田直人
初めてプレーオフに進んで、最終的に3位になることができました。ずっと一緒にやってきた選手たちと「長かったな」と言葉を交わして、実感が沸いてきました。初めて東京サンゴリアスに勝ち、そしてイーグルスの新しい歴史を作ったことで、試合後はうれしさがこみ上げてきて(ピッチで一人うつむいて)涙が出てきました。相手もこの試合に懸ける思いやプライドを前面に出してきたので食い込まれてしまう場面もありましたが、自分たちは今シーズンやってきたシステムを守ろう、と意思統一していました。最後はモールなどで相手にプレッシャーをかけたことがいい結果につながりました。
■後半6分の個人技のトライなどで終始チームを勢いづけたSHファフ・デクラーク
前半の入りの時点で何人かの選手に元気がないと感じて、自分の姿勢、自信を伝えたいと考えていました。それがプレーに出て、楽しかったです。またSO田村とFB小倉でいいコントロールができていましたし、コミュニケーションが取れていました。やはりラグビーはコミュニケーションに尽きると考えています。今後もチームにもっと貢献したいですし、もっといいプレーをしてチームを決勝、そして優勝まで導きたいと思っています。そのためには自分だけではなくチームとしてパフォーマンスを上げていく必要がありますが、イーグルスは結束力が強いのでその方向へ向かえると思っています。
■フル出場でチームのアタックをリードし続け歴史的勝利に貢献したSO田村優
試合に出られないメンバーがこの試合の価値を上げてくれました。トップ4に入り、最終的にこの3位決定戦が一番大事な位置づけの試合になりました。ですから勝つこと以外は考えていませんでした。このチームに新たなものをもたらし、ステージを上げるのが自分の役目でした。前半はかつてのイーグルスなら50、60点取られてもおかしくない内容でしたが、そこから立て直して勝つところまで持っていけました。もっとうまく試合運びできたかもしれませんが、(それ以上に)ファイトできるようになってきましたし、最後は気合いで勝った、そんな試合だったと思います。
■シーズン最終戦で先発として初出場を果たし献身的に戦い抜いたCTBルテル・ラウララ
個人的にはケガで出場できないなど不安定なシーズンでしたが、最後に出ることができてよかったです。今日はジャージーを着ることができなかったメンバーに捧げる試合でした。また、自分がこのレベルでも通用することを証明したい試合でもありました。(13番での先発出場は)ジェシー(・クリエル)とはタイプも求められていることも違うので、その代わりを務めるというよりは自分の役割の遂行に徹して、選手の間でしっかりコネクションすることを意識していました。今日はそれがよくできたと思います。この機会を得るためにずっとやってきましたので、プレッシャーは感じていませんでした。
■古巣から2トライを挙げてプレイヤー・オブ・ザ・マッチに輝いたWTB松井千士
今シーズンはなかなか試合に出られませんでしたが、最後まであきらめずやってきたことがこの結果につながりました。もちろんこれで今後のレギュラーが約束されたわけではありませんので、来シーズンが始まった時にはまたメンバーに入れるようにがんばりたいです。今日のテーマは「戦い続ける」ことでした。トップ4に入ることが僕たちの目標で、そこから優勝を目指した結果決勝には届かなかったですが、3位決定戦では沢木監督の「戦い続けろ」という言葉を最後まで体現できました。初の4位からさらに順位を上げたことで自分たちの価値を高められたと考えています。
■最後方からチームの勢いを押し上げ続けたFB小倉順平
チームとしてベスト4を目標にしてきた中、最後に勝ててよかったです。雨ということもあって、まずハイボールを獲るという役割を求められていました。また、コミュニケーションを取ってリンクする役割も担いました。(ランや突破が目立ったのは)そのようなシーンでボールが回ってくることが多かったからだと思います。それが自分の持ち味である一方で、やはり一貫性を持って全試合パフォーマンスできるようにすることが個人的な課題です。今シーズンはメンバーもノンメンバーも関係なく全員でこのチームのことを考えて戦ってきました。最後にそのような部分が結果として出たと思います。