いよいよリーグ戦も後半戦、キヤノンイーグルスは今週末12月13日（日）に岐阜・長良川球技メドウで豊田自動織機シャトルズ（以下豊田自動織機）と対戦します。

豊田自動織機は高い個人の能力を生かすアタックを行う非常に強力なチームです。パワーランナーを揃えてディフェンスをこじ開けるように突進してきます。ひとたびゲインラインを超えると厚いフォローで一気にたたみかけてきますので、彼らを勢いづかせると非常に厄介です。
イーグルスは相手の勢いが出る前に止めなくてはいけません。パワーランナーに対し、今シーズン機能しているダブルタックルを停滞することなく継続させることが大切なポイントになります。また相手の得意な攻撃の一つにハイパントでコンテストしてくるプレーがあります。背後へのキックに対する処理を誤ると一気にピンチを招くことになります。ルルーを中心とするバックスリーが安定したキャッチングをしてこの攻撃を防ぐ必要があります。

相手のアタックを継続して止めていると、相手はキックを選択することが多くなる可能性があります。そうなるとキックキャッチの場面では、ルルーのカウンターアタックが見られるかもしれません。
南アのラグビーはキックを多用する手法が用いられていますが、ルルー自身はランニングラグビーを好んでいます。絶妙なタイミングでほうるパス、相手の背後を狙ったショートキック、チェンジオブペースを用いて一瞬でマークを外すプレーなど目が離せません。

豊田自動織機の攻撃を防ぎ続けることで相手ボールを奪うチャンスも必ずきます。相手のスペースを探しながら、ここぞという場面での思い切った攻撃に期待しましょう。FWが前進して良いボールをBKに供給することができれば、チャンスは一気に広がります。フェイズを重ねながらトライチャンスをつくってくれるでしょう。

この試合の注目プレーヤーはPR菅原 崇聖です。
初戦、2戦目はリザーブからの出場、3戦目、4戦目ではリザーブに入っていませんでした。コーチ陣は厳しいポジション争いが続いている中で毎試合ベストプレーヤーを選出しています。今回の試合では菅原が選出されました。
昨シーズンまで公式戦全てで先発出場してきた菅原、今シーズンは若手の台頭に後塵を拝していましたが、12月6日に行われた東芝ブレイブルーパスとの練習試合での活躍が認められての出場となります。
菅原は函館ラ・サール高校を経て同志社大学に進んでいます。その函館ラ・サール高校は今月末に行われる第95回全国高等学校ラグビーフットボール大会に南北海道代表として初出場を決めています。菅原本人もこの快挙を心から喜び、後輩にエールを送りたいと考えていました。「最大のエールは自分が試合に出場して活躍すること！」と地元新聞社からのインタビュー等にも答えていましたが、今シーズンは思うようにアピールできていませんでした。強い思いがプレーを空回りさせ迷いを生じさせていたようです。この試合に向けて菅原は迷いを吹っ切りました。力強いスクラムと持ち味のピックアンドゴーを見せてくれるでしょう。

今年9月5日に行われた豊田自動織機とのプレシーズンマッチでは14対14の引き分けに終わりました。あれから3ヶ月、あの試合から今のイーグルスがどのように進化しているのか確認してください。
3勝1敗で迎えるこの試合、優勝を決める順位決定トーナメントへ進出するためには負けられない試合です。5戦連続での遠征試合になりますが、是非ともみなさまの熱い応援お願いします。

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