開幕を直前にキャプテンの和田、フォワードリーダーの城、バックスリーダーの橋野の3選手に集まってもらい、今シーズンにかける意気込み、昨年に比べチームはどのように変貌を遂げたのかを語ってもらいました。

イーグルスの進化について
和田:今年のチームモットーはAttitude(態度、心構え)で取り組んできています。普段の生活からラグビーの練習まで規則正しく、一つ一つのことに意識を払いやってきたつもりです。そうしたことがゲーム、結果へつながると考えています。それと今年は特にフィジカルコンテストで負けないということを意識してきました。体をぶつける練習を多くやってきましたし、ウエイトとかフィットネスの数値目標もクリアしていますので少しずつ自信がついてきました。自分自身も練習試合で、神戸や東芝を相手に押し込めたとこと、試合後半にトライをとれたこと等から成長を実感できました。

城 :自分たちが入った頃に比べるとフォワード陣が大きくなっています。ロックやバックローまで大きくなった。拓(和田)も言っていたように練習でもかなり体を当ててきました。最前列の力も、そして新しいルールへの理解度も上がりました。スクラムの新しいルールは2年目になりますが、バインドの時に組みセットで当たる、自分たちの形が作れるようになりました。
MC:ラインアウトも高くなったのでは?
城 :新加入選手の成果もあり大きく高くなりました。ゲームの始まりはセットプレーなので、まずは安定させることが大切で、さらにアドバンテージがとれるよう練習からしっかりとやっています。
MC:バックスについてはどうですか
橋野 :バックスはコーチがよく言う「コミュニケーション」を大切にしようとしています。今年はディフェンス時もオフェンス時もキャプテンの和田をはじめフルバックやウィングが大きな声を出しています。和田が大きな声で指示を出してくれると安心感が出ます。
MC:今までは劣勢になると声が出ないような場面もあるようでしたが(笑)
橋野 :今年はムラなく、どんな場面でも声が出るようになったと思いますよ。
コミュニケーションについて
MC:「コミュニケーション」の意味合いと心がけていることは?
城 :フォワードではアンストラクチャーの中で連携がとれるように意識して声を出しています。あと細かいことまで共有しようという意識が高まり、たとえば今までだったらAチームの7人だけで決めてたことが全員に伝わるようになったりしています。

ベテランの加入について
MC:今年は小野澤、菊谷といったベテランがチームに加わったが
和田:経験豊富な素晴らしいプレイヤーが加入してくれたのはチームにとても良い影響を与えています。小野澤さんは本当に的確なアドバイスがもらえますし、その一言一言に深い意味があります。菊谷さんは明るくチームを引っ張ってくれ、ゲーム中でもそれぞれの状況で良いアドバイスをしてくれます。それとアダム(アダム・トムソン)やローウィー(カール・ロウ)といった外人選手も自身のプレーを通して周りを引っ張ってくれています。
橋野 :加入は100%プラス。小野澤さんは経験がすごい。試合後にロッカールームで自分では気付かなかったアドバイスをもらうことが良くあります。
和田:技術や戦術だけでなくチームのこと、チームの方向性などについてもアドバイスをくれます。
MC:若いチームにとって二人から吸収することは多いようですね。さらに去年との大きく変わったところはありますか?
和田:グラウンド外で、チームビルディング、チームの方向性を語ったり、考えたりすることが増えたように思います。強いチームとはこういうものだとかよく考えるようになりました。ヘッドコーチはチーム内に多くのリーダーがいた方が良いと言うのですが、それぞれのセクション、持ち場にやるべきことをさせるということだと思います。社会貢献とかも含めて、今のチームにはそういう意識が浸透してきたと思います。
プレシーズンマッチで得られたこと
MC:オープン戦8戦、6勝2敗、この成績とオープン戦から得た手ごたえは?
城 :負けた試合はフォワードが差し込まれていました。そういうことが無いようにしたい。皆で夏合宿後から開幕に向けてさらに10%アップを目指してやってきています。フォワードのプレイイメージが高まったと思います。スクラムの組み方、ラインアウト、モール、アンストラクチャーの中での動きをもっと高めたい。練習からかなりやってきたことですがブレイクダウンの入り方も常に意識しています。
橋野 :バックスはとにかく走りたい。フォワードが頑張って獲得してくれたボールをトライに結びつけたいと思います。特に22mラインを越えたところからの精度が大切。ここでミスがあってはトライがとれない。バックスもそれぞれの面をもう10%高め、フリーでウィングに渡せる状態を作りたいと考えています。

MC:今まで見せてないサインプレーとかもあるのでは?(笑)
橋野 :なかなか練習試合とかでやったこともないプレーをいきなり成功させるのは難しいのではないですか?(笑) でもいろいろなサインプレーもやっていきたいですし、やるからには一発で決められるようになりたいと思っています。
イーグルスらしさについて
MC:イーグルスらしさ、チームの特徴はどんなところにあると思う?
和田:若いチームなので「勢いに乗って攻める」ところですかね。勝ちたいというエネルギーが強い、それを全員が持っているチームと言えるのではないでしょうか。どこからでもアタックする、チャレンジングなところですね。
MC:勢いがある時は良いが、勢いがややなくなった時、ここ2年はしりつぼみという感じがあるが?(笑)
和田:去年は確かに後半粘りがなかった。まずは1stステージ、トヨタ自戦、リコー戦、サントリー戦に全力でぶつかることが大事だと思います。
公式戦に向けて意識や目標
MC:いよいよ公式戦。それに向けての意識、そして目標は?
和田:とにかくスタートダッシュ、まずは初戦のトヨタ自動車戦に全力でぶつかり勝ちきることが大事です。
城 :トヨタはフォワードが大きくブレイクダウンが強い。しっかりと相手の弱いところを分析しそこを突き何が何でも良い試合をし、勝ちたい。
橋野 :トヨタはオーソドックスなチームですが、スティーブン・イエーツというBKのスタープレイヤーがいるので、どう抑えるのかが鍵だと思います。
和田:まず1stステージ上位入りを目指す。その意味でも8月24日(日)の16時40分、京都西京極、多分かなり暑いと思いますが、100%の準備をして臨みたい。
事務機ダービーと称されるリコー戦について

MC:初戦のトヨタ戦の後、リコー戦、サントリー戦と続きますが。なかでもリコー戦への注目度、期待値が高いようですが
城 :自分の職場が事務機関連部門なので期待はすごいです。昨年は怪我で出られなかったんですが、たしかに職場の方からリコーには勝ってね、リコー戦期待してるよと良く言われます。
和田:正直去年の試合、相手の気合が凄かった。他のチームからは感じられないものがありました。そういう試合だという意識が相手にはかなり強くあったんだと思います。勝つためには自分たちも相当な気合が必要だと肌で感じました。
橋野 :自分は職場がカメラ関連部門なので、相手がカメラのライバル社ならなあと言われます。(笑)
和田:去年のリコーは本当に強かった。残念ながら負けてしまったんですが、あれだけの大観衆の前で試合をさせてもらえたのは幸せだと思いました。今年のリコー戦も大勢集まってくださると思うので、イーグルスラグビーをアピールする良い機会だと思います。
サポーターに応援される立場について
MC:応援してくださる人が多いと燃えますか?
一同:もちろんです。それはやはり大勢の方に応援していただけると力をもらえますし、そういう期待に応えようと力が湧いてきます。
和田:本当に多くの方に見に来ていただきたいし、会場に行きたいと思われるラグビーをやりたいです。
MC:キヤノンイーグルスの本拠地、キヤノンスポーツパークのある町田市からのサポートも随分と増えてきました。同市は日本で行われるワールドカップの開催招致候補に手を上げている自治体の一つで、イーグルスとともにラグビーを盛り上げたいと意向です。トップリーグ3年目、今まで以上に新しいファンも増えるのでしょう。社内の応援も増えているし、地域の応援も増えそうだし、今季も是非頑張って、昨年以上の結果をだしてサポーターの皆さんの期待に応えましょう。

一同:頑張ります!
3選手の今季にかける抱負はこちらからご覧いただけます。
http://youtu.be/nSrGYrvKXnQ